あるナースのつぶやき(2)~リフレッシャーコース~

Yokoです。またのご来場ありがとうございます。

さて、前回のつぶやきでは私がカリフォルニアのRegistered Nurse (RN、正看護師)のライセンスを取得するところまでお話しました。今回はその後どうやって今の職場についたのか、についてブツブツしてみたいと思います。

 

晴れてNCLEXに合格し、実際のライセンスカードが郵送で届き、この上なく幸せな私は早速近所の病院へ求職。このご時世すべてインターネットですよね。送った当日だったか次の日だったか、とにかくすぐにその病院の人事課の方から電話が入り、簡単な経歴を聞かれました。

もう、全然、全く、何にも準備してなかったので、あたふた (汗)。

しかも電話での英語がとっても苦手・・・(冷汗)。

 

結局は私が臨床の現場を離れてから6年も経っていたので「リフレッシャー・コース」を修了して欲しい、とのことでした。

この「リフレッシャー・コース」についてお話するにあたって、まずアダルトスクールについて少し説明させてください。

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カリフォルニアには現在340校もの「Adult School アダルトスクール」があります。

「Adult School」はカリフォルニア州の教育予算をあてた地域の教育機関の一環で、お手頃な価格、またはクラスによっては無料で教育を受けられる所です。その目的は手に職をつけてもらったり、高卒資格を取るなどして州民の生活の向上に役立ててもらいたい、というものです。外国人移民者向けのESL(英語)のクラスや市民権取得のためのクラスなども提供してくれています。

私の住んでいるエリアにも多々アダルトスクールがあります。その中に「Grossmont Health Occupations Center」という施設が「Grossmont Adult School」の一部として設置されています。

「Grossmont Health Occupations Center」は名前から想像できますように医療系の職業につきたい人のためのクラスを提供している施設です。

比較的リーズナブルな授業料で、

  • Nurse Assistant(NA、看護助手)
  • Dental Assistant(歯科助手)
  • Medical Lab Assistant(検査助手)
  • Pharmacy Technician(薬局助手)

などの資格がとれるクラスからCPR(心肺機能蘇生)やMedical Terminology(医療用語)のクラスまであったりします。

その中に「RN Refresher/Re-Entry」というクラスが設けられています。

その名の通り、「ちょっと臨床を離れていたけどまた戻ってみたいわぁ」という隠れナースのための復習のクラスです。有効なRNライセンスを所持していることが条件で約5ヶ月の間に135時間のレクチャーと196時間の病院実習を$400で受けることが出来ます。(2012年8月現在)

 

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6年もブランクのある私に病院側としてはこの「リフレッシャー・コース」を取ってもらいたいわけですね。納得です。

しかも私にとってもいきなり現場へ出るより「実習」という形でアメリカの医療現場を覗けるのはメリット。さっそくサインアップしました。

 

私が受けた当時の講師、クラスメートはコミカレのそれと比べると(大変失礼ですが)平均年齢も高く、おっとりとしている印象ではっきり言ってあんまり授業内容は覚えていません。笑

このクラスのメインイベントはなんと言ってもClinical (実習)。

私が7年前にそのクラスを取った時の講師は今はもう定年退職してしまったお年頃60代後半のSherry。彼女が長年勤務していたのが私が求職した近所の病院で、運良くそこで実習が受けられることになりました。(現在は違う病院で実習しています)

回ったのは小児科病棟、内視鏡、ACC(Ambulatory Care Center)、そして最近オープンしたばかりというStroke(脳卒中)病棟でした。

 

当時の小児科病棟は名ばかりで、内科外科の成人病棟に入れなかった患者さんが多く、小児の患者さんは稀。病床数は少ないし、のんびりしていて、しかも他病棟と違ってそこはまだ紙チャート(記録)。それでもアメリカで初めて訪れた病棟だったのでなんだか素敵に見えたのを覚えています。

次に回った内視鏡ではひたすらIV(Intravenous、点滴)挿入の練習のみ。日本で働いた病院では研修医の仕事だったため、自分でIVを始めたことはほとんどなく、それでも研修医の四苦八苦を何百回とみてきたお陰で意外と上手い自分に鼻高々。ただ緊張だけは見せまいと思えば思う程震える手先を抑えるのが大変でしたね。

ACCは予定された手術を受ける患者さんの術前処置を主にする所です。マイナーな日帰り手術の場合は術後に患者さんが帰室してここから退院ということもあります。ACCはとにかくペースが速くて目が回りそうだったのを覚えています。ラッキーなことに、ここにいらした日本人ナースの方に面倒をみて頂きました。

最後に回ったのがStroke病棟です。ここが一番病棟らしく、日本での経験も活かせる絶好の実習場でした。RNライセンスを持っているとはいえ、右も左も分からない私はただただその日の受け持ちナースにくっ付いてまわっていたように思います。そんな中で身体が昔のナースな自分を憶えているのを自覚出来る瞬間が何度もあったりして、少しづつ自信を取り戻した実習でもありました。

 

勤続ウン十年のおかげか、院内どこへ行っても皆が知ってる顔の広いSherryに

「いいかい?自分を売るなら今だよ。この(実習)チャンスを逃すんでないよ」

みたいなことを言われていたので、駄目元でレジュメをStroke病棟のマネージャーに手渡し。実習の様子を見ていたマネージャーにも気にいってもらえて無事就活終了。

現在このStroke病棟に勤めて7年目です。

 

あるナースのつぶやき(2)~リフレッシャーコース~” への9件のフィードバック

  1. ありがとうございます。

    もう、Yokoさんは「すごい」を通り越して、「かっこいい」ですね。
    こんな風にお仕事を探されるなんて、想像もしてませんでした。

    医療現場の話なんて聞くことが全くないので、続きも楽しみにしています!

  2. Yokoさん!!私もリフレッシャーコースまさに同じ所で取りました。sherryが講師ではありませんでしたが、BLSを彼女のお家で取得しました。同じエリアですね。私は今年の2月に近所の病院にやっと就職出来て働いています。IVスタートさせるのも初心者です。あと2日間夜勤です。

  3. Yokoさん、素晴らしいブログです! とてもわかりやすく、
    丁寧に説明をして頂いて、本当に有難うございます!
    沢山の人に読んでもらいたいですね。
    次回も楽しみにしています。

  4. いやいや、かっこいい、だなんて。未知の世界をご紹介出来てるみたいですね。がんばります。

  5. かよさん、そうでしたか。就職おめでとうございます。IVのコツは「知ったかぶり」です。笑 頑張って下さいね。応援しています。

  6. まさこさん、読んで頂けて嬉しいです。未知の世界、これからも少しづつ分かりやすく説明出来たら、と思っています。読んでいてわからない事などありましたら教えて下さい!

  7. そうんな気がします!!同感。不安な時に限って失敗します。でもどうにかなる〜って思うと何気に簡単に出来たりして・・・。他の方もコメントしてましたが、文章上手ですね!!個人的な質問もあります。お友達リクエスト送信しても良いですか?でも出来るのかな?

  8. かよさん、アメ10に来ていただきありがとうございます。
    アメ10編集部のえりなです。

    ブロガーに質問などがある場合は、ぜひコンタクトのページ(http://takeiteasyinamerica.com/?page_id=41) からご連絡ください。
    タイトルに「ブロガーのYokoさん宛て」と書いてくれると、ブロガーに転送させていただきます。
    よろしくお願いします。

  9. 私も同じYokoという名前でアメリカで看護師になるために勉強していて、とても共感できます。

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