アメリカで子供が入院 2

さて、三歳の娘が急性の副鼻腔炎で入院したわけですが・・・

前回のお話はこちら。

副鼻腔炎(Sinusitis、Sinus infection)は、副鼻腔の感染症で、鼻水や頭痛などの症状が出るようですが、うちの娘は鼻かぜから発展して、熱と目の周りの腫れがありました。目の周りの腫れは、腫れてきたなと思ってから24時間の間に目がまったく開かないほど急激に悪化。ひどい腫れでした。鼻腔炎についてはこちらの「メルクマニュアル家庭版」に詳しく書かれています。
上記HPにも、視覚の異常や眼の周囲の腫れはきわめて危険な状態と書かれていますが、しばらく風邪を引いていてうちの娘と同じような症状が出てきたら、すぐ病院に行きましょう。脳へ感染が広がる可能性もあるそうなので・・・・怖い~。

入院以来、点滴でVancomycin(バンコマイシン)とCeftriaxone(セフトリアキソン)という二種類のAntibiotics(抗生物質)を投与されていた娘。入院4日目くらいにカテーテルが入っている(左腕のひじの内側)辺りから液漏れ・・・・・。

「あ゛~。」 ← 看護婦さんのunhappyな声。

点滴の針を入れ直すときがきたようです。

大人でも点滴の針を入れるのが大変なときもあるのに、3歳のおちびさんの細い腕の細い血管に針入れるなんて、そりゃ「あ゛~」って言いたくなりますよね。

このとき担当だった看護婦さん。たぶん点滴の針を入れるのが苦手なんでしょう。「私はこれをやりたくない~」的オーラを思いっきり漂わせながら点滴にトライ。もう一人の看護婦さんと二人で何回も刺してがんばってましたが、やっぱりだめでしたね~。

結局、あと少しで夜勤の看護婦さんと交代の時間だから、夜勤で来る看護婦さんの中にプロ中のプロがいるから、その人にやってもらいましょうということに。

何回も針を刺された娘は痛かったと思いますが、それでも私が「ぜえぇぇぇ~ったい動いちゃだめ!」と言っていたので、ふぇふぇ泣きながらも注射針を刺されている腕は絶対に動かしませんでした。エライ!

さて、看護婦さんが交代して、いかにもベテラン!という感じの中年看護婦さんが登場。この看護婦さんなら絶対大丈夫そう。

部屋を暗くして、ペンライトのようなライトで手の中の血管を透かして位置を確認。右手の甲の血管に入れることに決定。そして、さすが。一発で入れてくれました。

娘は「痛いのやだよぉ!」っと、またもやふぇふぇ泣いていましたが腕を動かすことはなく、わが娘ながら「すごいな」と感心してしまいました。もちろん「動かしちゃだめ!」と言ってるのは私なんですが、本当に痛いのを我慢してじっとしてられるなんて。まだ三歳なのに。すばらしい。←親バカ。

看護婦さんによると、注射がいやで子供がものすごく暴れる(fightという単語を使ってました)ときは、体を動かせないように全身をぐるぐるに縛って固定させてからやるそうです。点滴一つ打つだけで、大変ですね、看護婦さんも。

 

利き手の右手に点滴が入っているので、左手でお絵かき。

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こうして入れてもらった点滴のおかげで、娘の様態は順調に回復に向かい、5日目には退院の許可が出ました。

アメリカの病院の退院の仕方(笑)ですが、まず担当のドクターが退院許可(Discharge order)を出します。そしてドクターのDischarge orderがでると、事務の担当の人や看護婦さんがいろんな書類を作成して持ってきてくれます。

明日退院しても良いからね~、なんてドクターが言っていても、実際にDischarge orderが出されるのが遅いと(ドクターは忙しいですからね)、退院するのがその日の遅い時間になってしまったりするんですが、私たちの場合は、退院⇒サンディエゴまで10時間のドライブというのをドクターが知っていたので、退院前夜にドクターが「夕方にはサンディエゴに着けるように、明日朝一でオーダー出すからね」と約束してくれていたので、実際の退院も午前中、あまり遅くない時間にできました。

この担当してくれたドクター、以前自分の子供がサンディエゴの大学へ通っていて、よくサンディエゴへ行っていたと言う事で、ドライブの抜け道情報まで教えてくれたりと、とても親切で良いお医者さんでした。

私が今回退院の際にもらったのは、Patient discharge instructionsという退院してからどんな薬を飲むのか、どういうアクティビティをして良いのかなどが書いてあるものと、薬の処方箋(Prescription)。これに加えて、娘はまだ完治したわけでなく、この後地元へ帰ってそこで彼女のかかりつけのドクターに引き続き診てもらわなければいけないので、Paitient transferの書類一式を受け取りました。そこにはDischarge summaryとしてERでの受付から退院までの病状・ドクターの診断・行われた治療に関する情報など、かなり細かく書かれていました。CT-Scanの画像が入ったCD-ROMももらいました。

書類が整い、看護婦さんがそれを見ながら説明をしてくれて、それが終わるといよいよ退院です!娘を車椅子に乗せて玄関まで運んでもらい、車を回して、さよなら~。

※ここで日本と違うのは、退院時に病院の会計で入院費を支払わなくて良いこと。
この5泊6日の入院にはとんでもない費用がかかっているのですが(後ほど公開)、退院する時点では、いくらかかったのかもわかりませんし、またその額をその場で請求もされません。その場で支払いをしなくて言いということが、アメリカの医療費で唯一良いなぁと言えるところかも。。。

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さて、ここから先は端折ります。

旅先のカリフォルニア・モントレーの病院を退院し、ひたすら車でサンディエゴまで走り、夜、余り遅くない時間に無事到着。

家の近くの薬局で処方された薬をもらい、その日のうちにとりあえず薬を一回飲ませることができてやれやれ。

処方された薬は、
Augmentin(オーグメンチン)とSeptraという二種類の抗生物質、6週間分!

6週間と聞いたとき、えぇ!?と思いましたが、実は副鼻腔炎は完治までにとても時間がかかる病気なんです。

実際、6週間後にCT-Scanをもう一度撮ったときには、まだ病巣が残っていて、さらに10日分、薬が追加されました。このCT-Scanで完治宣言してもらえると思っていた私は、かなりショック。

そして追加の薬が切れる頃に、鼻かぜ~。

もちろん薬を飲まなくてもただの鼻かぜだけで済んでいたかもしれませんが、なんせ患部が同じなのでさらに20日分の薬の追加。

結局、退院してから二ヵ月半、抗生物質を飲み続けました。

大変だった・・・・。

薬自体は甘くておいしいらしいので、娘が飲むのを嫌がるということはなかったんですが、一日二回の投薬を2ヶ月以上続けるのはかなりストレスでした。量もきちんと測らなければいけないし、薬のリフィルにも何回行った事か・・・。そして飲ませていたのは薬だけでなく、薬と薬の合間には整腸剤も飲ませなければいけなくて。

そしてこの期間に実は日本へ2週間ほど行ったのですが、薬の一つが常に冷蔵庫に入れていなければいけないというもので、アイスノンと一緒に包んで持っていったり・・・。あ~、今思うと良くやったな!

2ヵ月半の投薬が終わりに近づき、あ~これで完治宣言だ~と思ったら・・・・

誰だ~、また鼻水たらしてるの~。。。

また鼻かぜをひいたようです、うちの娘。

でも、ドクターと相談の結果、「薬はもうやめて様子を見ましょう。どのみちいつかは薬を止めなければいけないんだから」ということに。

そして・・・

一週間ほど鼻水を流してましたが、無事、鼻かぜだけで済んだようです!

完治だーー!完治!やったねー!

3月半ばの入院から実に3ヶ月。

ずーっと、また熱が出て目が腫れてくるんじゃぁ?と疑心暗鬼ですごす日々でしたが、やっと開放されました!

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さて、最後に入院費用です。
退院から一ヶ月ほどたった頃、保険会社から封書が来ました。
封筒を開けてみると、ひらん♪

5泊6日の入院でかかった費用・・・45000ドル(約450万円)。

ひっ、ひえ~っ!

快適な入院生活だとは思ったけど、一泊9000ドルの超高級スイートだったのか~!

ちなみに請求額の内訳は、入院費15700ドル。その他(薬代など)29300ドル。

こんな合計金額でてたら、はっきり言って内訳なんてどうでもいい感じ。

こんなことなら、朝食についてきた小箱のシリアルとか全部もらってきたら良かった~。
アイスクリームとか、ジュースとか、がんがん持ってきてもらって食べたらよかった(子供が食べたいといったらなんでも持ってきてくれる)~。

・・・なんて、そんなくらいで元が取れる金額じゃないけど。

日本の入院費と比べたら、二桁違いますね。二桁。あぁ、日本が恋しい。。。。 

アメリカで子供が入院 2” への4件のフィードバック

  1. あら~入院代もすごいけど、投与された抗生物質の量もすごいですね!

    子供は頭蓋骨が小さいから、膿が流れにくいらしく、副鼻腔炎やら中耳炎になりやすいそうですね。うちの子供たちもしょっちゅうです。
    5~6歳になったら収まってくるようなので、しばらくの辛抱ですね。

    子供の入院は、親も大変ですね。
    あきちゃん、元気になって何よりです。

  2. ありがとうございます。おかげさまで、元気になりました。

    で、この入院費、誰が払うんでしょうね。←まだ決着ついてない。

    抗生物質にいままで何度助けられたことか。
    家族がこうやって大きな病気をするたび、抗生物質がもしなかったら・・、とかもし効かなかったら・・・って考えて、ぞっとしてます~。

  3. 初めまして、末の息子(2歳6カ月)が今まったく同じ症状で大学病院に入院中です。
    熱が出てから20日目(熱は下がってはいます)瞼上下の腫れから14日目、入院13日目まだMRIで膿が残っているとの事で退院は決まってません。

    可愛い娘さんのお顔が、息子とまったく同じ顔で、症状が一緒で、時間がかかるけど、治るって信じて退院するまで、退院してからも頑張ります!!

    今は副鼻腔炎どうですか??
    瞼の腫れたり、同じ症状を繰り返したりはありませんか?

    とても参考になりました、ありがとうございました。

  4. ako-ishiさん

    こんにちは。
    お子さんが副鼻腔炎で入院されましたか。ほとにうちの娘と同じですね。

    できれば経験したくないし、あんまり思い出したくもないことですが、こうやって経験談を参考にして、役立てていただけてうれしいです。

    一番怖いのは症状が悪化してから、実際に薬が効いてくるまでの間ですよね。でももう、ako-ishiのお子さんは薬が効いてきてあとは徐々に治っていくのを待つのみというところ。とりあえずは一安心ですね。

    うちの娘は、記事に書いてある通り完治までに3か月かかりました。
    アメリカなので、入院期間は5日間とかなり短かったです。アメリカは家で治療できる症状なら入院はさせてもらえないので、薬の投与だけなら自宅療養になります。

    これが日本だと多分膿がなくなるまで入院となるなんでしょうね。私自身、日本で風邪をこじらして肺炎で入院した時は、肺にたまった水がすべてなくなるまで退院させてもらえませんでした。年末年始の仕事忙しい時期に、3週間入院しました↷

    小さいお子さんの長期入院は、大変ですよね。
    でも日に日に目の腫れがひくのも、日に日に元気になっていくのも、そばで見ているとよくわかるから、それが励みになりますよね。

    ところで抗生物質をとっていると、おなか壊しませんか?
    うちはだから投薬の中間くらいのタイミングで、整腸剤もあげてました。これもかなり面倒でした。。。二歳半だとおむつでしょうか。おなか下すと、これまたひと手間ですね。

    幸い、この副鼻腔炎に再度かかったことはありません。

    やっぱりこの娘の入院体験はしばらくトラウマになっていたので、冬になって娘が風邪をひいて鼻水を垂らすたびに、かなり憂鬱な気分になっていましたが、でももう娘も小学二年生、だいぶ体もしっかりしてきて、それほど風邪をひくこともなくなってきました。やっとやれやれ、という感じです。

    ako-ishiさんも先はまだ長いでしょうが、薬と子供の回復力を信じて、忍耐強くやっていきましょう。検査の後に「きれいに膿がなくなりました!」と言われて、ホッとできる日が早く来るよう祈ってます!

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