エドワード・スノーデン

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アメ10読者の皆さんこんにちは。KAZです。

みなさんは、いまアメリカで一番有名な指名手配者であるエドワード・スノーデンをご存じでしょうか。

彼は現在30歳でありながら、元アメリカ中央情報局(CIA)、および元アメリカ国家安全保障局(NSA)の局員として、アメリカ政府の情報収集活動に携わっていたIT技術者です。

彼は日本のサブカルチャーに興味があり、日本の漫画やアニメなどが大好きな、いわゆるIT系オタクです。

彼の名前が一躍有名になったのは、昨年彼が、アメリカ政府が行っているある秘密を暴露したためです。

2013年6月5日、イギリスの新聞「The Guardian」に以下のようなスクープがなされました。

『アメリカ国家組織であるNSAが大手通信会社Verizon(ベライゾン)などの利用者数百万人から通話記録を収集』

『外国情報監視法(FISA)に基づき設置された秘密裁判所が、そのほかの通信企業にも電話記録などの提出を命じていた』

『NSAは2013年4月にはVerizonから数百万人の顧客の通話記録(通話時間、位置、電話番号)を収集していた』

この時点では、だれがこの情報を提供したのかは明らかになっていませんでしたが、さらにその翌日にはThe GuardianとWashington Post誌に、

『アメリカ国家組織の中に、インターネットや電話を極秘に監視し、個人情報を収集するPRISM(プリズム)が存在する』

ということが報じられました。また、日本を含めた38カ国の大使館に対しても盗聴を行っていたことを報じ、対象となっている大使館は、日本やフランスやイタリア、ギリシャ、メキシコ、インド、韓国、トルコなどの同盟国も含められていました。

PRISMとは、NSAが運営する秘密の監視プログラムで、海外の対象者の追跡と分析を目的に、2007年にのジョージWブッシュの政権下で立ち上げられました。

それまでの外国情報監視法を改正し、裁判所の手続きを簡略化し、外国の情報を自由に収集でききるようにするというもので、実に年間2000万ドルの予算が充てられていました。現在の年間予算は1000億ドルといわれています。

実は、世界中の電話や通信電話の80%以上は、海底の光ファイバーケーブルを通ってアメリカを経由します。NSAはアメリカ全土のおよそ20カ所に光ファイバーケーブルから傍受する拠点を作り、全世界の情報を収集していたのです。さらに、カバーできないデータは大手インターメット企業から直接入手しています。

PRISMでは、NSAが主要インターネット企業のサーバーに直接アクセスし、故人のメール、チャット、動画、写真、保存データ、VolP、ファイル転送、ビデオ会議などの情報を収集しているといわれています。

The GuardianとWashington Post誌にはPRISMに関与する企業名が掲載されており、

Microsoft
Yahoo!
Google
Facebook
PalTalk
YouTube
Skype
AOL
Apple
Twitter

いずれの会社も私たちが普段からよく使うものばかりです。

NSAは2013年3月だけでアメリカのPCネットワークから30億件の情報を収集しており、全世界では930億件に達しているといわれています。

この事は、アメリカ以外の国には知らされていませんでした。

国民からの追求に対してオバマ大統領は、

「議会と外国情報監視裁判所もこれを承認しており、2006年以降、両党が何度も認可している」

さらに、各国駐米大使館への盗聴に対して、

「諜報機関を持つ国ならどの国でもやっていることだ。」

と述べました。

PRISMに関わっていたとされる企業も当初は「そんなものは知らない」といっていたにもかかわらず、アメリカ政府が公表したとたん、あっさりと認めました。

また、ジョージWブッシュはCNNのインタビューで、

「私はアメリカを守るためにPRISMを導入した。このとき確信したのは、これで市民の自由が保障されるということだった。私は自分のやるべき事をやった。」

と述べました。

そして6月9日、NSAの情報をリークした人物として、エドワードスノーデンの名前が顔写真とともに公表されました。

その時彼はすでに、4台のノートパソコンを持って香港へ出国していました。

香港滞在中にThe GuardianとWashington Post紙の取材を受け、上記の内容を告白したのでした。

さらに、South China Morning Postのインタビューを受けた後、第3国であるロシアへ向けて出国しました。このときすでにアメリカ政府から逮捕命令が出され、香港政府に身柄を拘束するように依頼しましたが、申請内容に不備があるとして香港政府はこれを拒否。

そこでオバマ大統領は、プーチン大統領に直接電話をかけ、スノーデンの拘束と身柄引き渡しを依頼しましたが、ロシア政府はアメリカ間との条約がないことを理由にこれを拒否。

実はプーチンが引き渡しを拒否した理由は他にあり、以前ロシアがアメリカに対して亡命した20人以上のの武装組織の返還を要求していましたが、アメリカ政府は二国間の協定が結ばれていないことを理由に、引き渡しを拒否し続けていた事に対する抵抗だと言われています。

スノーデンはその後、エクアドルに亡命する予定でしたが、アメリカ政府は有罪判決も出ないまま彼のパスポートを無効にしてしまったため、スノーデンは飛行機にすら乗れなくなってしまいました。

そこでプーチンは、「ロシア国内で反米活動を行わない」事を条件つきで、スノーデンの亡命を容認する考えを示していましたが、今度は逆にスノーデンがこれを拒否。結局、1年間有効な滞在許可をうけ、スノーデンは現在ロシアに滞在しています。

スノーデンはこれまでに21カ国に亡命申請を出していますが、いまだに受け入れ国は決まっていません。

そして、スノーデンはアメリカ政府が本気になって彼を拘束しようとしていることを知り、

「安全を確保できる唯一の手段はロシアに一時的に亡命者として留まることだ」

「アメリカへ損害を与える活動は今後しない」

と語り、改めてロシアへの亡命を希望しているそうです。

スノーデンによる内部告発により、アメリカ政府に対する世界の怒りは大きくなる一方で、もし自国にスノーデンが入国しても、アメリカ政府からの拘束要請には応じられないと言っている国が殆どです。

しかし一方で、アメリカ国内ではNSAの存在を指示する人が53%もいることは驚きです。

スノーデンを支持する市民サポーターの数は全世界でどんどん増えており、ウィキリークスへの募金もどんどん増えているそうです。

スノーデンは、まだ公表していない情報があるといっており、これからの彼の動き次第では、亡命を容認する国が名乗り出てくる可能性はあると思います。

スノーデンは「私の暴露の結果として一番恐れているのは、アメリカがなにも変わらないことです」と述べています。

アメリカがもはや世界のトップでなくなった今、世界のリーダーであるという自意識を変え、もう一度、襟を正し直す必要があるのではないかと思います。 

エドワード・スノーデン” への1件のフィードバック

  1. 生活がIT化してきたおかげで、犯罪とか国家危機の形もだいぶ変わりましたよね。

    話は変わりますが、数年前にあったサンディエゴの大停電も、それこそ人為的なミスで、社会機能が麻痺してしまうという恐怖。爆弾とかテロとか物理的に準備が大変なケースばかりではなく、頭脳と知識を持った人間がいれば、簡単に社会をストップさせてしまえるんだろうなと思います。

    だからこそ、こういう国家的な情報監視システムがあるんですけどね。特にアメリカは。
    クリミアの件もあって、今はまたロシアとアメリカが熱いですが、冷戦がまた始まるんでしょうか。オバマさんは始まらないって言ってますけど・・・。
    この事件は、本当にアメリカらしいなぁと思います。

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