ラッセル・ピーターズ(Russell Peters)

 

さて、今日はカナダ出身のコメディアン、ラッセル・ピーターズについて紹介したいと思います。

 

先週 Kaoruko さんが「多民族社会=CANADA」の記事でも書かれていたように、カナダはたくさんの移民を受け入れています。このラッセル・ピーターズも彼が生まれる以前にインドからカナダに移住してきた両親を持つインド系カナダ人。

 

1970年にカナダの最大都市トロントで生まれた彼は、1989年に活動を開始し、2004年放送のコメディーTVショー “ Comedy Now! ” でのパフォーマンスが Youtube でアップされたのをきっかけに人気が高まり、2008年に Gemini Award(カナダのNPO団体 Academy of Canadian Cinema & Television にから、その年のTV産業に大きく貢献した人に贈られる賞)を受賞したカナダでは有名なコメディアン。

 

何が彼をここまでビッグにさせたのか。彼のスタイルは日本でいう「漫談」。ステージに立って観客に話しかけながら、主に特定のエスニックグループを取り上げて、英語圏多民族社会で生活してきた人なら「あぁ、それ分かる!」と思わず笑ってしまうような模写を入れてきたり、時にはステレオタイプを面白おかしく誇張したりして、見る人の心をぐいぐい引き込んでいきます。

 

百聞は一見にしかず。代表的な作品を3つご紹介します。

 

インドからカナダに移住したラッセルのお父さんが、本物のカナダ人(?)になるために思いついた計画とは・・・

 

白人系の親は子供をぶたないけど移民系の親たちはぶつ。子供時代にあこがれていた白人家庭と自分の家庭の違いを目の当たりにし、白人の子供から親より優位な立場に立つ方法を教わった少年ラッセルは・・・

 

インド人と中国人は一緒にビジネスが出来ない。なぜならインド人はバーゲン無しでは生きられないのに、中国人は値切ってくれない。ある日ラッセルが中国系のショッピングモールで35ドルのカバンを30ドルに値切ろうとするが・・・

 

彼のスタイルは見方によっては、人種差別・偏見と捉えられるかもしれませんが、私が不思議とそう感じなかったのは、それをやっているピーターズ本人が、そういった偏見を受ける立場にあるからだと思いました。例えばピーターズ自身の、古いインド人的考え方を捨てきれない父親の描写は、自虐的ともとれるけど、どことなく愛情を感じる。彼自身も “ I don’t make the stereotypes, I just see them.” と言っているように、決して馬鹿にしているのではなくて、笑いを通して、彼ら(エスニックグループに属する人々)を活気づけているのだと観客も感じたからこそ、名誉ある賞を受賞するまでにいたったのでしょうね。「同化」するのではなく「多様化」することに重きを置く、多民族社会カナダの映し鏡のような芸人さんです。

 

私は今でも、初めて会った人に「どこの国から来たの?」と自分から聞くのが苦手です。まずこの質問自体、日本でしたことが無いし、日本では体験してこなかったからこそ、人種というものに必要以上に敏感になってしまっていて、それ自体を尋ねることも失礼なのかも?と考えすぎてしまっているのだと思います。そうすると向こうから「私は○○人なの(既にカナダ人になっていてもこうゆう言い方をしてくる)。」と言ってきたり、その場にいた第三者が「オリジナルはどこなの?」と自然な流れで聞いたりして、毎回「あ、聞いていいのね!」とハッとすると同時に、ほっとしているような次第です。 

ラッセル・ピーターズ(Russell Peters)” への2件のフィードバック

  1. 私もスタンディングコメディが大好きです。
    言葉の使い方や選び方、R-18のものもありますが(笑)、英語の勉強にすごく役立ってます。

    アメリカでもそうですが、主なネタは「自虐ネタ」ですよね。
    自分の辛かった経験を面白おかしく話せるから、みんな笑えるし共感できる。「そうなのよね~!」って感じるから笑えるんですよね。
    あぁ、こうやって話しちゃって良いんだ、って思いました。(まぁ笑いをとることが目的でなくても)
    誰かをバカにするわけでなく(日本のお笑いはこれがひどすぎる気がする)、リスペクトを持って笑いに変える。これがスタンディングコメディアンの才能だと思います。

    最初のビデオの”I think I got covered.”ってのが面白かったです。。。

  2. Erina さん

    コメントありがとうございます。
    日本のお笑いとの違い、リズムとかもちろん言語とか、色々あるとは思ってましたが、誰をからかうか、ってゆう違いも大きいですね。

    コメディアンは、「生きた英語」を贅沢にふんだんに使っているので、ほんと英語の勉強にもなります。勉強しながら笑ってストレスも発散!!

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