アメリカ人は残業しない?

残業
こんにちは。Masaです。

さて、今日は、以前(かなり前です)こんな記事を読んだので、それについてアメリカ視点(俺視点?)で話をしてみようと思います。

 

「定時で帰る新入社員を「アルバイトの延長線上」「トンデモ新入社員」 残業ありきで語る週刊誌コラムが炎上」BIGLOBEニュース編集部

 

皆さんは、これを読んでどう思いますか?

「そそ、今時の若いもんは、ほんと、周りのことも考えずに、さっさと定時で帰っちゃうんだよね」

「まったく、自分を何様だと思ってるんだか。上司より先に帰るのはもっての他」

なんて思っている人がかなりの割合でいるんじゃないでしょうか。

 

私も正直、たまにそのように考えることがあります。

もちろんそれには理由があって、任された仕事も満足にせずに帰宅し、そのために納期遅れを多発させている…ような場合とか、チームでプロジェクトを進めていて、自分の担当分がうまく進んでいないにもかかわらず、早々に帰宅して、その尻拭いを他のチームメンバーにやらせてしまうような場合。チームメンバーに迷惑をかけているようなやつ。

 

かと思えば、この記事にもあるように、

 

「定時で帰るのが当たり前。もっと長時間労働を是正すべき。」

「上司の無能さのために残業なんてするわけないじゃん。」

 

皆さんの場合はどうでしょう?

 

今の日本の大企業って(そうではない会社もたくさんあると信じていますが)、残業時間が就労時間にすでにカウントされているような体質じゃないですか。表向きは「8時間労働」なんて求人広告に出ていても、実際は10時間労働だったりしませんか?

残業やって当然、とか、残業やらないやつは仕事のできないやつ、とか、定時で帰るやつは身勝手なやつ、とか、そんな風に思ってしまう風潮ってありますよね。

ご存知のとおり今私は日系企業のアメリカ法人で「現地採用者」として働いていますが、日本から来る出張者と話をすると、

 

「残業規制があるにもかかわらず、うちの部署はザルになってて、ダラダラと夜遅くまで仕事をしている人が多い」

 

なんて話をよく聞きます。もちろん労基署が入るとまずいので、目一杯残業をすると、その翌日から少し有給休暇を取るとか、就業時間内に帰宅するとか、そんなことをしているとか。効率悪いと思いますが…。

 

さて、前置きが長くなりましたが、では、アメリカはどうよ?

 

アメリカ人って自由で、家族を大切にするって雰囲気がありますから、当然、残業なんてするわけない…と思いますよね。たとえ仕事が残っていても、8時−5時をしっかり守るってイメージ、あります。9時−6時とか。

もちろん、そういう人たち、います。

そうでない人たちもたくさんいます。深夜残業する人もたくさんいます。私が以前働いていた会社は、純粋なアメリカ企業にもかかわらず、夜遅くまで働く人たちが結構いて、「不夜城」なんて言われていたこともあります。

 

8時−5時、9時−6時は、どちらかと言うと一般担当レベルの人が多いような気がしますね。逆に、残業の多い人は、管理職レベルかな。

ふつーに考えて、これが当たり前だと思いませんか?

 

その昔、アメリカ企業でマネージメントとして働いていたときに、ボスにこんなことを言われたことがあります。

 

「Masa、リソースプランを立てるときには、平日8時ー5時就業、休日出勤なし、を前提に考えなきゃいけない」

 

その当時若かった私にとっては、目からウロコでした。今までそのような考え方は(情けないかな)したことがありませんでしたから。

 

基本、すべての計画は残業なしで立てられます(てか、言い方を変えれば、バッファを多めに取る?)。なので、管理職の手腕で、部下を効率的に動かして、場合によっては他から援助してもらって、「決められた時間内に」決められた仕事量をこなします。

 

ま、当然のことながら、世の中それほどうまくいくわけはなく、

 

「悪いけど、この週末1日、出てもらえないかな」

 

とか、

 

「今週末出勤して、その2日分は、仕事が落ち着いたときに、フリーで(有休としてカウントしない)あげるから」

 

ということももちろんあるんですけどね、はい…(苦笑)。

 

なので、ここんところを、よく理解していないと、部下が働かないとか、忙しいのに仕事が全く進まない、とかいうことになると思います。もともとのプランに無理があった、ということになるかもしれませんね。

顧客の納期があり、それまでに何としてでも、プロジェクトを終わらせなければならない。できるプロジェクトマネージャなら、やりこなしてしまうんでしょうね。それには、あらゆることを詳細に分析して、緻密なプランを立て、デイリーに現状を把握していく。問題があると認識すれば、すぐに全体ミーティングを開き、どこに問題があるか、どうすれば問題を速やかに解決できるか、などなど。こんなできる「プロ」のプロジェクトマネージャー、私が以前勤めていた企業にも何人もいました。私は密かに憧れていたりして。笑

 

バラバラまとまりなくいろいろと書きましたが、結局いろいろと考えてみると、「上司より先に定時で退社するなんてありえない」とか「上司の尻拭いのために残業するなんてありえない」なんて話は、仕事のメリハリがないからじゃないかと思うんですね。じゃぁどうすればいいのか。仕事にメリハリをつけるには、プロのプロジェクトマネージャが必要ではないかと。そうすれば、必要もないのにダラダラ残業をするとか、やりたくもないのに仕事が集中して残業せざるを得ないとか、そんなことが少なくなっていくのではないかと。

そうすれば、「定時退社なんかありえない」とかいった、それこそ「ありえない」話はなくなっていくのではないでしょうか。

 

と勝手に思っているMasaでした。 

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2 comments on “アメリカ人は残業しない?”

  1. 日本で問題なのは、残業手当が出ないのに働いてるとか、仕事終わりに上司に付き合って毎度意味もない飲みに付き合わされるとか、有休があるのに家族が入院、出産など必要な時に使いにくいとか、残業も、必要な残業より残業することで会社への忠誠心を示してるという過労死まっしぐらな使い方がそもそももよく働くアメリカ人でも理解できない、改善されるべきところでしょうね。帰国して思いますが、日本人は、感情論で(かわいそう、、悪く思われる、迷惑になる)動いてるところを感じます。

  2. 河村和命さん、コメントありがとうございます。

    もう、その通り、としか言いようがないですね。全く同感です。性格的に(文化的に?人種的に?)周りを気にする人が多いので、そうなってしまうのかもしれませんね。

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