カウンセリングというツール

私が初めてアメリカの「カウンセリング」というものを知って以来、「アメリカ人はカウンセラーをはさんで、とにかく何でも話し合う」というイメージが頭の中に出来上がっていました。

それはある意味では正しいのですが、自分がカウンセリングというものを受けてからは、これは「ツール」であることを強く感じています。

 

ご存知のように(?)、アメリカ文化は、「問題解決」(英語で”problem solving”)が大大大好きです。笑

これは、「和を乱すべからず」とか、「沈黙は金なり」とか、「あうんの呼吸」という日本の文化に比べると、正反対と言っても良い位置にあるので、この文化に戸惑う日本人は少なくありません。

 

カウンセリングの目的、それは問題解決。

 

そこに何かしらの問題がある。学問だったり、夫婦関係だったり、仕事だったり、子育てだったり・・・・まずは、そこにある問題を直視し、専門家に相談、そしてプロの意見とアドバイスをもらうことで、問題解決を図ること、それがカウンセリングです。

カウンセリング

 

思うに、この世界は問題で溢れてます。よね・・・?

私の人生も、問題ばかりです。何とは言いませんが。笑

そして、その問題の答えを誰かが用意してくれるなんて・・・・・あま~い!!!

私は外国生活を体験することで、そんな現実を学んだし、アメリカという問題解決大好き文化を知ることで、「問題バンザイ!」なんて感じています。

 

息子のスピーチセラピーもその一つ。

当時、2歳になった息子の言葉が遅く、どうしてよいのかわからなかった私たち夫婦。数学の学位と知識なんて全く役立ちません。(私たち夫婦は二人とも数学出身です。笑)

ここはプロのスピーチセラピストに相談し、まずは診断してもらいます。そこから、私たち家族に合った言葉の使い方や、息子への教え方などを練習しました。

今では、とっても口達者な4歳の息子。元・口達者な私もうまく言いくるめられます。

 

そこから時は経て、今年の始まり。

夫婦で初めてのカップルカウンセリングを受けることになります。

結婚して8年の私たち夫婦ですが、子供が生まれて以来、どうも夫婦の間にすきま風を感じるように・・・・。

それを決定打にしたのがある些細な出来事でした。

「このままじゃイカン」と思った私は、まずは一人でカウンセリングへ向かい、旦那の同意を受けてカップルカウンセリングを受けることになりました。

カウンセリングは裁判ではないので、どちらが悪いとか、そういう判断はしません。現状を見つめ、具体的にどんなことをすれば良いか、どんなことから始められるか?と考えさせられます。

カウンセラーはただ静かに話を聞き、どちらにつくでもなく、「じゃあどうしたらよいか?」と話を進め、「こんなことをしてみたら?」という中立的なアドバイスをくれます。

おそらく、私たちは問題解決大好き夫婦であったため、お互いに感情をぶつけ合うこともなく、とても効果的なセッションになりました。

 

その後は、カウンセラーが提案してくれた、「月に一度は夫婦でデート」というのも少し形を変えて実践しているし、毎日寝る前に最低15分の夫婦の会話を持つことも実践中。その日に何があったとか、パートナーから見た子供たちとか、新鮮な目で自分の家族をまた知ることができます。

 

よく考えてみると、昔は拡大家族や近所の人たちと交流することで、このような問題解決をしていったのかもしれません。

息子のスピーチは一緒に住んでいる祖父母とのコミュニケーションを通して改善されるとか、「仲人さん」というのは夫婦間で問題が起こったときに相談する相手だったり、社会がスムーズに機能するために、それぞれの役割があったのかもしれません。

しかし、コミュニティとのそういった関係が薄まり、自分たちで何でも解決していかなきゃいけなくなったとき、やはりカウンセラーというのは心強い存在です。特に、外国生活をしている私たちにとっては、その土地の価値観や文化を受け入れ、学ぶと同時に、問題解決を図るというのはなかなか難しいことですから、プロフェッショナルのチカラはとても心強いことです。

それぞれの分野にはプロがいますので、「わからないことはプロに相談しよう」と割り切るようになりました。

 

カウンセリングは結果ではなく、プロセスの一つです。

このツールを使って、問題解決をどんどんやっていけると良いですね♪

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