ポインセチアとサンディエゴ

こんにちは。Maki-Kです。

あと数日でクリスマス! 気分が盛り上がりますね!
パパママサンタさんたち、クリスマスショッピングはもう終わってますか??

アメリカではクリスマス前のこの時期、ホームセンターやスーパーの店先にポインセチアの鉢植えが並びます。赤と緑が鮮やかなポインセチアはクリスマスのデコレーションに欠かせません。日本ではポインセチアの鉢植えを飾ることはあまりないかもしれませんが、赤と緑のクリスマスカラーのポインセチアのモチーフは、目にすると思います。

このクリスマスには欠かせないポインセチアですが、実はサンディエゴと深~いつながりがあるのです。今日はクリスマスに飾られるポインセチアとサンディエゴの関係について、ちょっと書いてみます。サンディエゴ在住でも知らない方が多いと思うので、ぜひ読んでくださいね。

IMG_9729 (2)
私が住んでいるのはサンディエゴの北部のEncinitas(エンシニータス)という市。 このEncinitasでは、Eckeという名前をよく目にします。 Paul Eckeという名前の小学校があったり、YMCAの名前がEcke Family YMCAだったり。他にも街角にEckeの名前の看板が立っていたりします。

Ecke・・・何?っていう感じですよね(笑)。

私も最初は見たことのない単語だったし、読み方もわからなかったので、Eckeという文字を目にしても大して気に留めませんでした。でも娘がYMCAのスイミングに通うことになって、いつまでも読めない単語をそのままにしておけないなぁと、調べてみたら、あらら、びっくり。こんな由来があったとは!

まず、Eckeは「エーキー」と発音します。エーキーという人の名前(苗字)です。

そして、今ではクリスマス時期には欠かせないポインセチアですが、ポインセチアをクリスマスに飾るようになったのはPaul Ecke Jr(ポール・エーキー・ジュニア)さんがポインセチアビジネスに成功したからだったのです。

もともとアメリカのお隣、メキシコおよび中央アメリカ原産のポインセチア。冬のイメージと結びついていますが、暖かいところ原産の植物なんですね。

ドイツからの移民のAlbert Eckeさんが1900年にロサンゼルス郊外で栽培を始め、その後1923年にサンディエゴ北部Encinitasへ場所を移動。出荷に便利なように鉄道の路線近くにNursery(ナーサリー・種苗場・植物の苗を育てて売る場所)を作ったそうです。そして孫のPaul Ecke Jrさんがホリデーシーズンの飾りとしてハリウッドに売り込み。サンクスギビング~クリスマスの時期に、テレビ番組を作成するスタジオに無料で大量のポインセチアを提供し、番組の中で飾ってもらって「クリスマス=ポインセチア」というイメージを作ることに成功したそうです。Eckeさん、やり手ですね。でも当時の白黒のテレビでポインセチアの鮮やかな色をどう売りこんだんだろう?

ま、こうしてアメリカでクリスマスにポインセチアを飾る習慣が始まり、広がっていったそうです。

ポインセチアは、枝は折れやすいし、葉っぱは傷つきやすいし、色や形がきれいな状態で商品として出荷するのが難しく、栽培者泣かせの植物だそうです。たしかに葉っぱがすぐ破れて白い汁がとろ~っと出てきますねぇ。

この育てるのが難しいポインセチア、Eckeファミリーは挿し木と接ぎ木の技術を使って見栄えの良い状態の木を、商業ベースで大量に作り出すことに成功。このことと、クリスマス=ポインセチアというマーケティングのおかげでポインセチアビジネスで大成功したのです。ポインセチアの挿し木・接ぎ木の技術は長い間企業秘密だったので、ポインセチアビジネスはEckeファミリーの独壇場だったそうです。

ウィキペディアによると、Eckeファミリーのポインセチアビジネス、2008年の時点でアメリカ国内の70%、全世界で50%のシェアを占めていたということで、すごいですねー。

こうしてポインセチア業界で一世を風靡したEckeファミリーですが、企業秘密だった栽培技術は今では一般にも知られるようになり、2年前にポインセチアビジネスから撤退をしました。

・・・そうか~、ポインセチアって、サンディエゴから始まったんだ~!

そう思うと、ポインセチアにもサンディエゴにもますます愛着がわいてきますね。

日本では気候的に庭で育てるのは難しいかもしれませんが、サンディエゴにお住いのみなさん、ポインセチアの鉢植えをクリスマス用に買ってあったら、ぜひ来年までそのまま育ててみてください。鉢を一つ大きめのに植え替えてあげてもいいし、地植えにしても大丈夫です。
鉢植えのまままた来年のクリスマスにも楽しむなら、一度春に短く剪定すると背が高くなりすぎず、クリスマス時期にはちょうどいい感じになるはずです。挿し木もよく根付くようです。

12366280_838872959555360_6956417791412243357_n (2)
←うちの近所に植わっている立派なポインセチア。3mくらいの背の高さがあり、毎年鮮やかに季節を知らせてくれます。

 

 

 

 

 

 

 

春から秋までずっと緑の葉っぱだけだったポインセチアが、クリスマスを前にして「もうすぐクリスマスだよ~」とでも言うように、赤い葉っぱをつけて鮮やかに変身するのを自分の庭で見るのは、なかなか良いものですよ。

クリスマスにつきもののポインセチアのトリビアでした♪

みなさん楽しいクリスマスを。
そして良い新年をお迎えください! 

Visited 46 times, 1 visit(s) today

6 comments on “ポインセチアとサンディエゴ”

  1. いつも楽しいブログありがとうございます!
    相談があって初めてコメントさせて頂きます。
    僕は今高校3年生で目の前に受験を控えています。第一志望は京都大学ですが合格するかは分かりません。そこで落ちた後の進路を考えていてある案を思いつきました。
    正直僕は大学に入ることをそれほど重要視しておらず、一方で海外で活躍するような人になりたいという強い願望があります。
    中学3年生の時アメリカで数日間ホームステイをし、そのホストファミリーとはいまでも連絡を取っていて日本で食事をしたりもしました。
    そこで質問です。高校卒業後、「大学へは通わず、そのホストファミリーの自宅(ロサンゼルス郊外)に泊まり、アルバイトをしながら、パソコンの技術を独学で磨きながら生活する(場合によってはそのようなスクールに通いながら)」といったことは可能なのでしょうか?目的はやはりアメリカの生活に慣れ英語を上達させることです。また周りが留学していく中でやはりどこかそんな彼らとはちがった生き方をしたいという憧れも正直なところあります。そのホストファミリーの許可を取れるという前提でどんなことでも教えていただけるとありがたいです。

  2. Rinさん、こんにちは。

    Rinさんの質問を要約すると、京大に入らなかった場合、アメリカでバイトしながらしばらく暮らせるか?ということですよね。
    ん~。残念ながらそれはできません。

    アメリカって、海外旅行先としては簡単に遊びに来れるんですけど、いざ留学する、暮らす、となるとそう簡単にはさせてくれない国なんです。

    アメリカに滞在するだけなら3か月までビザなしでできますが、アメリカで働くとなるとそれを許可するビザがないと違法です。

    留学生でこっそりアルバイトをしている人たちについて書かれた記事、読んでみてください「留学生のアルバイト」http://takeiteasyinamerica.com/?p=3800

    高校を卒業したばかりのRinさんがアメリカで長期でアメリカに滞在したいとなると、やはり学生ビザ(F)を発行してくれる学校で勉強をするというのが順当でしょう。私はインターンシッププログラムというのを利用してJ-1というビザで滞在しました。詳しくはこちら→http://takeiteasyinamerica.com/?p=9917

    留学といっても語学留学もあれば、本格的に大学で何かを専攻する留学もあるし、職業訓練校への留学もあります(この場合は職業訓練のビザ)。
    こちらの記事も参考にしてください「大学進学、メジャーは何にする?」
    http://takeiteasyinamerica.com/?p=16704

    他の人とは違うことをしたいという気持ちは分かります(だから私も学生の時は留学ではなくインターンシッププログラムを利用した)。もう少し具体的にどうしたいのかというのが自分で分かってくると、それに沿って計画ができてくる(いくらお金をためないといけないのか、そのために必要な期間は?ビザ取得に必要な手順は?期間は?などなど。ホームステイ先への支払いもあります。)んですけどね。留学しないなら日本でお金をためられるだけためて、3か月間アメリカ国内を放浪して、後でそれを一冊の本にまとめるのも面白そうです。あ、こんなこと言ったらRinさんのご両親に怒られそうですが。

    どれほどの期間アメリカに滞在したいのか分かりませんが(1年くらいでしょうか?)、そのあとはどうするのでしょう?まぁそれはその時考えるという感じでしょうか?

    海外で活躍するには英語は必須なので、とにかくアメリカで暮らしたいという気持ちは応援します。そのためには何が必要か、それをそろえるためには今何をすればいいのか。このあたりを具体的に考えて行けばいいと思います。まだRinさんは高校生だから経済的な面は親御さんに頼るところもあるでしょう。親御さんとの話し合いもしないといけませんね。

    Rinさんと同じ年頃で日本の大学への受験をやめて、アメリカにわたってきたエリナさんのこの記事も参考になります。
    http://takeiteasyinamerica.com/?p=10154

    リサーチして、自分の中で煮詰めて、ご両親と話し合って、やりたいことを具体化して行ってください。頑張ってね!

  3. お返事ありがとうございます
    やはり厳しいのですねー~_~;
    もっとよく将来のこと考えてみます。丁寧で貴重なアドバイスありがとうございました!

  4. Makiさん、はじめまして。昨年4月からサンディエゴ在住のMayumiといいます。
    サンディエゴの記事を探していて今日初めてこのサイトを見つけ、Makiさんにたどり着きました。
    な、な、なんと、エンシニータスにお住まいとのこと!私も実はエンシニータスです。
    エンシニータスってあんまり日本人見かけないですよね?子供の学校にも一人も日本人はいません。私もまだ近所に日本人の知り合いが全くいないので、寂しい気がしていました。お知り合いになれたらうれしいな。

  5. >Mayumiさん
    エンシニータスへいらっしゃい!
    いやいや、いますよー日本人。
    確かに店で偶然出会ったりするほどいないかもしれませんが。
    後ほどMayumiさんのメールの方に連絡しますね!

  6. そうなんですか?それは嬉しい!
    Makiさんのブログの情報、ためになります。クリスマスツリーの処分の仕方とかさっそく参考にさせてもらってま~す。
    連絡お待ちしてますね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です