名刺の取り交わし方


ずいぶん昔、このブログでも話したことなのですが...。


今日、久しぶりにうちの会社のメンバーも交えて、日本の部品メーカとミーティングを持ちました。普段、日本の部品メーカがうちを訪問してくださる場合は、ほとんどの場合、私のみで応対します。私も日本語のみの方が楽ですし、先方も緊張しなくてすみますから。


でも、今回のミーティングはかなり大規模なもので、総勢17人。うち2人は電話での参加。先方の出席者のうち半分はアメリカ人、こちらは、私以外はすべて英語の人(あえてアメリカ人とは言いません)。


実は、このミーティングが始まる前に、私の隣のオフィスの住人の、シニアマネージャーのビルさんが面白いことを言ってきたんですね。ちなみに、このビルさん、一緒にロックバンドを組んでいる友達。ブルースギターを演らせれば、天下一品。


ビル:「へい、Masa。俺、お前以外の日本人と会う時には、戸惑うことが多いんだよな。何かアドバイスしてくれないか?」


私:「え?どう言うこと?」


ビル:「ミーティングの前に、挨拶するだろ?俺、どうしたら良いのかわからないよ。昔、日系企業で働いていたときもそうだったよ。」


私:「え?ふつーに挨拶すれば良いんじゃないの?『シニアマネージャのビルです。よろしく。』って言うだけじゃないの。」


ビル:「ま、簡単に言えばそうなんだけど、俺、いまだに名刺の取り交わし方が良くわからないんだよな。」


以前もお話しましたが、アメリカでは名刺を取り交わす際には、日本人や韓国人のように、かしこまって両手で名刺を手渡すことはありません。ほとんどの場合、挨拶をして握手してから、右手の中指と人差し指の先っちょで挟んで、ヒョイと差し出すだけです。


両手がふさがっている場合は、名刺を口にくわえて、挨拶して握手してから、口からその名刺を渡すとか。


もっとひどいのになると、挨拶をして着席してから、「おっと、名刺を渡すの忘れちゃった。これ、私の名刺です。」とか何とか言って、名刺を相手に向かってあたかも手裏剣でも投げるかのように、さっと机の上を滑らせて相手に渡します。


ビルさん、少しでも自分の心象を良くしようと、なるべくそう言うことをやらないようにしようとしてるんでしょうね。


ビル:「なんか、両手で名刺を持って差し出すのって、すごく違和感があっていやなんだよな。」


私:「ここはアメリカなんだし、あんたもアメリカ人なんだから、アメリカ流にやれば良いんじゃない?誰も失礼だなんて思わないと思うよ。」


ビル:「こう...やるんだよな?」


と、丁寧に両手で持った名刺を私に差し出すビルさん。


私:「そう。でも、アメリカ人がそうやって名刺渡す姿ってすごく違和感あるよ。」


ビル:「でも、日本人に対してはそうすべきだろ。」


私:「気にすることないって。」


で、ミーティング。


部品メーカのみなさんががどやどやと会議室に入ってきます。ビルさん、早速一人一人に挨拶しています。


良く見ると、あれほど渡し方を気にしていた彼、自己紹介して握手して...、で、人差し指と中指に名刺を挟んでヒョイと差し出しています(爆)。


今までの経験からは、アメリカ人は、こちらが日本人や韓国人だとわかると、両手で丁寧に名刺を渡してくる人が結構います。


私の場合は...


相手が韓国人や日本人の場合には、トラディショナルな方法を使い、欧米人の場合には、アメリカ式に、「ヒョイ」とあっさりと渡すようにしています。

 

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