学生ビザから米国市民権まで(6)

市民権の申請手続きは、

1. 書類送付、2. 指紋採取、3.面接・試験、4.宣誓式

という4つのステップになっていますが、今日はこのうち1の書類送付、2の指紋採取について私の体験を書きたいと思います。

1番最初のステップ、書類送付については前回も少し触れましたが、移民局指定の用紙にすべて記入してその他必要な書類をそろえたら、まとめて封筒に入れて送付します。

このときホチキスなどで止めてしまうのはあまりよくないようです。移民局のほうでファイルするときにホチキスを外すのが面倒なので嫌がられます。でも、パスポート用サイズの写真などはバラバラのままいれたくないし、ということで私は大きめのペーパークリップで全体をまとめて送付しました。(移民局とのつきあいが長いと、こういう細かいところで本当にビクビクするのです。実際移民手続き関係のウェブサイトではこういう細かいことの質問&回答のサイトがたくさんあります。)

送付先は米国全体で何箇所かあり、州によって指定されています。無事書類が届くと、メールとテキストで知らせてくれますが、これは単純に書類が建物に届いた、という通知なので、書類に不備があるとまた返送されてきてやり直しになります。

前回書いた通り、私はまさに書類不備により返送、最初からやり直しとなってしまいましたが・・・

ちなみに顔写真ですが、私はiPhoneのパスポート写真アプリを利用して自宅で主人にとってもらいました。

フルタイムで仕事をしていると写真撮影のためにどこかに行く時間もなかなか取れず、iPhoneなんかで本当に大丈夫かな?と思ったけど、とにかく便利なのでやってみました・・・目の位置、頭の位置などが合わせられるようになっていて誰でも簡単に撮影できます。解像度などの要件は、最新のiPhoneであれば満たしているはずです。

その結果無事この写真で書類が受理され、最終的には市民であることを証明するCeritificateにもこのiPhoneの写真が使われました!

さて、書類が受理されて手続きが始まると、次の段階はFingerprint、指紋を記録することです。

私の場合は10月に書類送付、11月には「来月この日、この時間に指紋をとりにきてください」という指示の手紙が郵送されてきました。

指定の日は仕事も有休をとり、場所はあまり普段行かないダウンタウンに近い場所だったので緊張してしまい主人に頼んで車で送ってもらいました・・・

なにしろ、今まで移民局オフィスにはいろいろトラウマが・・・

でも、今回はYelp.comでこの移民局オフィスの情報もいろいろ事前に知ることができました。

Yelpってレストランのレビューなどでよく使うけど、移民局オフィスまで評価しているとは!とびっくり。

そしてもっとびっくりが、私が行ったオフィスの評価が、なんと全員、星5個の満点・・・。

超人気レストランだって星5個は珍しいのに、移民局が星5個〜?!と信じられませんでしたが、みんな、「スタッフがとても親切だった」「笑顔で迎えてくれた」「手続きはとてもスムーズだった」「入って出るまで20分くらい!」などと具体的に評価しているのです。

あの10年以上前のサンノゼで、8時に開くオフィスに並ぶために真夜中の2時に到着して、地面に横たわって待ち、犯罪者のような扱いを受けて、やっと終わったのが12時間後・・・という経験と比べて、なんという違いでしょうか。

でも、今回も「携帯の持ち込みは不可」などの厳しい制限はあります。

今時、誰でもどこにでもスマートフォンを持ち歩く人がほとんどなのに、ほんの30分だとしても電話なしで、終わっても主人にテキストできないしどうしよう・・・と思いましたが、仕方なくiPhoneは車に置いてオフィスに入りました。

Yelpのレビュー通り、親切な受付の人に対応してもらい、指定の場所で待っていると、あとから来た人たちにその受付の人が「Cellphoneは持っているか」と聞いているのが聞こえました。するとその人たちは「Yes」と答え、受付の人はなんと、「電源だけ切っておいて。持ってていいから」と言っているではないですか・・・

そんなことなら私も持って来ればよかった。移民局オフィスに対する「厳しい、融通効かない、犯罪者扱い」というイメージはどんどん払拭されていきます。

受付をすませた人たちがまつスペース(椅子が並んでいるだけ)で10分くらい待ちました。私は指定時間のだいぶ前についてしまったのですが、1時間ごとのスロットに何人、と決まっているようで、どんなに早くいっても自分のスロットの時間が来るまでは指紋採取を始められないようです。

でも受付の人がその事情を詳しく教えてくれたのでとても助かりました。「今、前の時間の人たちがまだ作業しているので、それが終わり次第、あなたは二番目」と親切に教えてくれて、それを聞かなければ「どうなってるの〜?いつまで待つの〜?」とまた不安になっていたことでしょう。

やがて私を含め複数の人たちの名前が呼ばれ、また別の場所に座って待つように言われました。ほとんど全体が見渡せる小さいオフィスで、受付のすぐ横の椅子から少し奥の椅子に移動した、という感じです。

この場所に座って待っていたのが10人くらい、ここから5人ずつまた名前を呼ばれます。呼ばれた順に並び、一人ずつハンドサニタイザーを手につけます。

手の消毒が終わるとすぐ呼ばれ、それぞれ指紋採取の機械とその担当者のところに移動です。

指紋採取の機械は4、5個あったと思います。普通のオフィスのようにデスクが並び、その上に指紋採取マシンとつながったコンピュータとモニター。

私の担当者となった人は、やはり笑顔で冗談を言ったり雑談してくれる親切な人で、指の置き方など教えてもらいながら指紋をとりました。手のひら全体をとったあと、指一本ずつの指紋をとっていきます。

最後に「今日の体験はいかがでしたか?」というアンケート用紙に記入してから全部終了ということで外に出ました。移民局がこんなアンケートをとって改善の努力をしているというのも意外でした。

結局私も建物に入ってから出るまで30分ほど、困ることも嫌な思いもまったくなく、非常にスムーズにすべてが進み、ほっとしました。

次はいよいよ面接・試験についてです。

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4 comments on “学生ビザから米国市民権まで(6)”

  1. yelpで星5つというところで笑っちゃいました!そりゃすごい。

    移民局も、ちょっと前に比べると、だいぶ対応がよくなってきてる気がします。(って私もしばらくお世話になってないですけど)

    クレームとかあって、改善されてるのかも。昨日ちょうど、ボーダーパトロールエージェントたちの悪行とかもニュースになってたから、移民関連の部分がスポットライトに当てられて始めてるのかもしれませんね。良いことだ。

  2. Erinaさん、そう、Yelpで星5つすごいですよね。まあ絶対数が少ないというのもあるんですが、基本的に期待値との差ですよね。美味しいレストランはどんなにレベルが高くても細かく文句つけるグルメっぽい人が必ずいるけど、移民局のオフィスには誰も何も期待しないですからね〜、ごく普通の体験をしただけで感激して星5つになってしまうのはわかる気がします (笑)
    今後も移民に対してフェアな扱いが続くことを期待します。

  3. yelp!移民局オフィスまであるなんて、さすがです。
    グリーンカードの際も、移民局の対応は本当にひどくて、何度も泣きそうになったことがありました。私も今後行くなら☆5つの所に行きたいです(笑)
    そして、iPhoneアプリの写真、私も使ってみようか迷っていたんですが、全然オッケーなんですね。いい情報をありがとうございます。

  4. Tomomiさん、iPhoneアプリ、解像度や写真に対する顔の比率などはまったく問題なく、あとは照明に気を付ければ大丈夫だと思います。夜、家の中の照明だとどうしても影ができてしまうので(背景は真っ白じゃないといけないので)、昼間に自然光で、白い壁を背景に撮るといいと思います。今後はひどい対応がないことを祈ります!

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