英会話 どうすればうまくなる? その2

Masa
02/26/2010

アメリカ_英語


1年以上も前に、こんな記事を書いていました。


英会話 どうすればうまくなる?


>少し長くなりましたので、次回に回しますね。
と書いておきながら、すでに1年以上経ってしまいました(苦笑)。


次が知りたい!と言うコメントもいただいていますし、出し惜しみせずに、ぼちぼち書いてみようかと思います。重複もあると思いますが、その辺はお許しを。


超長くなりますので、覚悟して...。


確か、英語脳の話でした。


大学生と高校生のうちの子供たちは、それぞれ5歳と3歳で初めてアメリカに来ました。土曜日に、日本人補習校に通っていましたが、小学校を終わると同時に(下の娘は4年生で)、補習校を辞めました。


あとは、ずっと、アメリカ人学校...と言うか、ふつーのアメリカ人の子供たちの通う学校へ。


我々親と会話する以外は、ほぼ100%、英語を使っています。たまに、学校で日本人の子供たちと日本語で話すこともあるようですが、それもめったにありません。


このような生活を毎日送っていると、脳が2つになる。もちろん私の勝手な考え方ですけどね。


日本語脳と英語脳。


我々親と話すときには、日本語脳を使い、学校の子供たちと会話する時には、英語脳を使う。たまに、2つの脳の間で、トランスレーションセンターを介して情報がやり取りされるが、それもめったにない。


そんな話でした。


で、我々が英会話能力をつけるために必要なのは、英語脳を鍛えることだ、と言うことでした。




ふ~っ、やっとたどり着いた...。


さて、英語脳を鍛えるには...


どうすれば良いか...


そもそも英語脳、日本語脳ってなんなんでしょうね?


人間、話をするときには、言語脳を使うと言われます。言語脳って?


よく言う左脳ってやつです。


左脳はものを考えたりするときによく使いますね。何かを分析するとか。論理的思考に向いているとか言います。だから、何かを話すときには、左脳が必要になるんでしょうね。


じゃぁ、英語が話せるようになるには、左脳を鍛えればよいのかってことになりますかね...。


つまり、英単語詰め込んで、英文法と英作文を叩き込んで...中高でやったようなことをすれば話せるようになりますかね。


多分なりません。だからみんな苦労してる。


じゃぁどうすれば良いか。


すでに、ほとんどの方がご存知ですが、「生きた英語を聞く」。


通勤電車の中でiPodとかiPhoneで英会話を聞いている人、いますね。私もその昔、「リンガフォン」なる高額な英会話教材をやっていたことがあります。大学時代だったかな。かなりまじめにやってました。


どうです、英会話、できるようになりました?


ま、やらないよりは、少しはましになったと思うでしょう。


まだだめですか...。


あとは何ができますかね?


駅前の英会話教室なんかはどうですかね?左脳を鍛える読み書き、それに生きた英語も聞くことができます。おまけに、英語の質問に対して、英語で答えることもできます。読み書き、聞く話す...すべてできます。


英会話、できるようになりました?


だめですか...。


簡単に言ってしまえば、「完璧な英会話が出来る日本育ちの日本人はまずいない」ってことでしょうね。どんなに、「あの人は英語がぺらぺら」と言っても、それは日本人から見たレベルってことなんでしょう。


少し「英語脳」からずれてきました。「言語脳」って単純に「左脳」だけではないようですね。


これは私の経験から言えること...だと思います。私自身の経験もありますが、私の家族、あるいは、英語を母国語としない友達を見ていて感じたこと。


人間ってどうやって言葉を覚えていきますかね。


小さいころを思い出してみてください。自分の両親に聞いてみてください。


人間は必ず目と耳から言葉を覚えていきます。


「4つ足で『ワン!』とほえる」→「Dog」
「4つ足で『ニャー』となく」→「Cat」
「手で誰かを押す」→「Push」
「手に持ったボールを投げる」→「Throw」


ってな感じ。目で見たもの、自分で動作したことが耳から言葉として入ってくるそこに「文字」は介在しません。


お母さんが、「これなーんだ?」と言って、本を見せる。そうすると、子供が「本(Book)」と答える。お母さんは「そーだね~、本だね~」と。


そして、お父さんが、文字と絵を描いた積み木を買ってきてくれる。「これってなーんだ?」と言って、木の絵が描かれた積み木を出す。子供が、「きー!」と答える。お父さんは、「そう、『き』だね」。子供は「き」と言う文字を覚える。


そして幼稚園。「あいうえお」から「わをん」まで字を覚える。そして、本が「ほん」と言うことを理解する。それと同時に、「おもしろいほん」、「たのしいほん」などと言う「文」を覚えていく。


言うまでもありません。人間はそうやって言葉を覚えていきます。まさに右脳的ですね。


うちの子供たちも、そうやって、5歳、3歳から英語を覚えていきました。我々親は、彼らに日本語を教えたことはありますが、一度たりとも英語を教えたことはありません。


だから...簡単に言えば...


我々もそうやって英語を覚えていけばよいと言うことです。


では、中学校でどうやって英語を学んだか思い出してみましょうか。


どうやって習いました?


Sがどうの、Vがどうの、これは目的語だから、後ろから訳して、最後に動詞を訳せば、和訳は簡単にできる...とか。


教科書に書かれた文を見て、This is a pen.(これはペンです)。penは単数だから前にaを付ける...とか。


我々が言葉を学び始めた状況とは明らかに違いますね。文字が先に来ている。文をこねくりまわしている。「言葉、文字→絵」となっている。つまり、余計な知識がたくさんあるので、それが邪魔をして、英語を「丸のまま」理解することができないようになっているわけです。


これらから言えることは、英語を丸のまま理解できるような環境を自分で作り出し、その中に自分を置く、それが「英語脳」(脳のどこにあるのかよくわかりませんが)を鍛えることにつながるんでしょう。


若ければ余計な知識がないので、英語がすんなり入ってくる。英語の環境に毎日どっぷり浸かっていれば、否が応でも目、耳 → 言葉、文字と言う流れで英語が入ってくる。納得できません?


逆に言えば、歳を取るにつれて言葉を学ぶことは難しくなってくる、英語の環境に浸かっていなければなかなか話せるようにならない、ってことですね。


じゃぁ、我々はもう手遅れなのでしょうか?


そんなことはない...と言いたい...。65歳で自衛隊を定年退職(?)した男性が、アメリカに来て大学を卒業し、そして起業したことを聞けば、「まだまだ現役」と考えたいですね。


ただ、思うに、この男性が最も苦労したのは、間違いなく「言葉の問題」でしょうね。9分9厘そう言える。


どうすれば良いか???


以下は、私が実践してきたこと、実践していることです。もちろん100%の効果は保証しません。


1.「英語がうまく話せない」と言うネガティブな考え方は捨てる。常に自信を持つ。
2.常に英語を「見る」、「聞く」
3.常に英語を話す
4.適当に文法なんかを覚えてみる



「なーんだ、俺もやってることじゃん」、「これやって話せるようになれば誰でも話せるはず」と思いますよね。


がっかりしました?


「期待してたのに...」


まま、そうおっしゃらずに。


そう、本当に簡単なことだと思います。でもね、英語がぺらぺらになりたいと思っている人たちの何%が実際にこれらを『確実に』実践していますかね。


1つずつご説明しましょうか。


#1

これ、先日、「Three Feet from Gold – あきらめるな!」でもお話しましたが、こう言うネガティブな意識があると、英会話に関することがすべてシャットダウンされてしまうんです。せっかく一生懸命覚えようとしていることが、すべて手前で通せんぼされてしまう。覚えるため、話せるようになるための技術とか知識が、すんなりと体に入っていかなくなってしまいます。だから、嘘でも良いので、アメリカ人相手に、ぺらぺら英語をしゃべってる自分を常に思い浮かべてください。


そして、「完璧主義」を捨てること。所詮、今の年齢で、アメリカ人と互角に戦えるほどの英語力を身につけようってのが、そもそも間違いなんです。...こう言っちゃうと語弊を招きますかね。ハードルをより高く設定することは良いことなのですが、高すぎると一生超えられません。適当な高さに設定して、それを乗り越えたら、また少し高く設定して、また乗り越えて、また少し高くして...それを繰り返していけば良いと思います。


#2

常に英語を「見る」???「見る」ですかぁ?


そう、「見る」です。言葉は文字から覚えるのではなくて、目と耳から覚えるんでしたよね。個人的に最も良い教材は「映画」だと思います。どんなものでもかまいません。子供向けのものであれば、それほど難しい英語は使われていないので、利用しやすいかもしれません。まずは、その映画を日本語で見る。そして、次に英語で見てみる。内容がすでにわかっていますから、英語で見てもそれほど抵抗はないと思います。


で、ポイントなのが、「こう言うときに、英語で何と言っているのか」を「見て」、「聞く」こと。1回見ただけじゃ、全然わからないと思いますね。だから、何回も見て聞くこと。慣れればわりと簡単に出来るようになります。


どうしても英語が聞き取れない場合には、わかる人に聞いてみる。「それができりゃ苦労しないよ」と言いたいでしょうが、でも、わからないままだと、それで「終わり」。だから、もし、英語が話せるようになりたければ、行動あるのみ。


あと、これも結構良いアイデアかもしれません。とにかく心の中で英語でつぶやいてみる。間違ってても良いです。水の入ったコップが机の上にあったら、心の中でつぶやきます。「a glass of water on the table」とか何とか。犬を連れて散歩していたら、突然、犬が吠え出した。「The dog is barking…」とかね。とにかく間違っていても良いのです。で、少し格好つけて、英語っぽくつぶやいてみるのも良いかもしれません。


#3

誰でも言うことです。


「学んだら使ってみろ」


日本に住んでいて一番困るのが、これ。周りに英語が話せる人がいないんですから。どうしましょうか...。


もちろん、英語を話す人たちの中に身を置くのが最良の方法ですが、一人でも似たようなことはできるんですね。


1.大声で話してみる
2.シャドーイング


まず、1。これは、今の会社の同僚で、ベトナム難民でカナダに移住した彼から聞いた話。


「Masa、英語が話せるようになるために、何かした?俺は、これを実践し続けた。そしたら、英語が話せるようになった。」


って。それが、「大声で英語を話してみる」と言うこと。彼がやったのは、まず、英語の本を「大声で」読み上げる。そして、忘れないように何度も繰り返す。すると、あら不思議。自分で発声した英語が、耳から入ってきて、潜在意識の中に刻み込まれ、絶対に忘れない...とのこと。彼いわく、「メモリに刻み込まれれば、必要なときにいつでも取り出せるようになる」と。


もちろん、彼の英語はなまりだらけ。でも、アメリカ人と互角に戦えるほどの英語力は持っています。


そして、2。これはよく言われますね。物まね...。英会話に合わせて、その通りに話してみること。つまり、映画で人がしゃべっているとしますね。その「しゃべり」の直後に、聞きながらその英語を口に出してみる。これ、簡単なようでなかなかできないですよ。ためしにやってみてください。慣れれば結構うまくいくはずです。これの良いところは、耳を鍛えるのと同時に、英語をそのまま理解できるようになること。かなりの練習が必要ですが、いったんモノにできれば、英語はずいぶん上達するはずです。


そして#4。

目と耳で学んだ言葉は、最終的にはきっちりと体系化されたルールに従う必要があります。そのために文法を学びます。ま、それほど神経質になる必要もないと思いますけどね。


ある程度練習をつめば、多少英文法が間違っていても十分に通じます。サンディエゴに中南米からの移民が何人住んでると思います?彼ら、スペイン語は話せますが、英語はそれほど話せません。でも、英語で立派に生活してますからね。自信さえ持てば大丈夫。


あと、もう一つだけ。


これが個人的に一番大切なことだと思っています。


人前で堂々と、間違った英語を話すことが出来るような、図太い神経を持て


と言うこと。完璧主義の人にありがちなのですが、人前、特に日本人の前で英語を話すことをいやがる人がたくさんいます。これは、英会話上達の妨げになる最も大きな要因、、、だと思っています。


別に、間違ったからってどうってことないじゃないですか。堂々と話せば良いんです。「悔しかったら、英語、しゃべってみ」くらいのでかい態度で話せば良いのです。


と...いろいろと書いてきましたが、期待はずれだった方も多いかもしれませんね(苦笑)。


でも、これだけは言えます。


これは、俺が実践してきた英語上達法だ!


って。


ちなみに、私は英語はぺらぺらではありませんが、会社で働けるほどの英語力はあるつもりです。英語は技術ではありません。技能です。だから、その程度の英語力、少しのがんばりで、誰でもつけることができますよ。


お互い、がんばりましょう!

 

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