B-1グランプリ:アメリカ中西部

先週は仕事の関係でカンザス南東を走り抜けました。内容としては「ぶっ通しで外回り」という感じ。

カンザス州内のコミュニティカレッジ約20校に、近隣の州にあるその他語学学校やら二年制の私立校などを「ど~も~」と挨拶周りしながら、たまに会う留学生にも声をかけていく。

ただ、こっちは馬鹿みたいにだだっ広い平野がひたすら続く中西部。制限速度は時速100~110kmが当たり前の道は、運転しても運転しても全然景色変わらない。

牛?馬?やぎ?それとも羊?とりあえず歩いてるのはそんな輩ばっかし。

基本自然は好きなのだが、さすがに毎日これは飽きる。

でも、そんな渇いた僕を潤してくれたのは立ち止まった街での食事(まぁよくあるパターンですかね)。

アメリカにいると、ほぼ皆が口を揃えて「どこのどんな小さい町に行っても必ずメキシカンと中華は食える」と言うが、十中八九、真実な気がします。ただ、こういう小さい地方都市に来て食べるメキシカンや中華(横浜中華街の各店をほぼ網羅し、たまたま義兄が香港出身のシェフな小生に)は「ありえません、許せません」というお粗末なものが多数。

僕は大体メボシを付けて小さい「昔ながら」という店構えの所謂アメリカンなレストランを探します。

今回の当たりは、ずばりカンザス州フォートスコットにある「Aunt Toadies Restaurant」。普通に見逃すたたずまいでしたが、通り過ぎたのをわざわざUターンして入店。

何故か、だいたいマッシュルームをソテーした「Swiss Mushroom(油ギトギトで高カロリーなのが通常)」というハンバーガーとパイ一切れを元に食べ比べます。

一口目から「ハッ」と時間が止まる「美味しんぼ」な瞬間が口一杯に広がる。そして、なんだこのリッチでクリーミィなのに爽やかでジューシーなマッシュルームの後味は?と「味っこ」的分析が始まり、仕上げのパイは「乳製品の甘さとライムの酸味がハーモニーを奏でる、スイーツのオーケストラやぁ」と彦摩呂でフィニッシュ。

しかもコーヒー入れても8ドル以下って…

もうこの内容に四つん這いになってオイオイと嬉し泣きしてました。

あれは穴場でした(てか、紹介しても誰も行けゃしなんだろが)。

地元ウィチタから一時間弱の距離にも面白い地域があります。

キリスト教系「Amish(発音:アーミッシュ)」という宗派の人が多く住む「Yoder(発音:ヨーダー」。文明の利器には頼らず、主に農耕と牧畜による自給自足により生活している方々が街全体で共同経営している「Carriage Crossing」と「Bull’s Eye Grill」。

とりあえず全部地元で取れる食材を使うメニューは、まさにゼロからの手作り。信じがたい高レベルの「昔(本物)のハンバーガーの味」を提供しています。

全米各地に結構まだ点在している宗派の彼ら。「戦争への参加拒否」などを含め、本当に極めて平和主義の彼ら。その温厚さと容赦ない気風の良さは有名で、なんか癒しです。

もし今いる地域の近所にまだ彼らのコミュニティがある方は一回に遊びに行くのもありかも知れません。僕が行ったときは、かなり良い人しかいませんでした(しかも全員礼儀正しかったし)。

相当タイトルから脱線しましたが、とりあえず向こう数週間はハンバーガーいらないです。 

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4 comments on “B-1グランプリ:アメリカ中西部”

  1. テネシーのAthensという町に住んでいた友人が、やはりアーミッシュの野菜やくだものがおいしいって絶賛していました。
    そちら方面に旅行に行くことがあったら、ちょっと探して足を延ばしてみようかな。。

  2. アーミッシュの農法も昔ながらなので、基本的に農薬とかも自然なものが多いらしいですしね。でも、昨秋、ファーマーズマーケットの季節の終わりに「今年もありがとう」と言ってトラック一杯に積まれた箱からトマトを「好きなだけ持っていって」と笑顔で配っていたのが印象的。チップをあげようとしたお客さんには「俺は受け取れない」と困った顔してる農家の彼と奥さん。結局チップは農家のまだ小さい娘さんに流れてた(そのお客さんが無理矢理「これお父さんに渡して」と車の陰で手渡してた)。
    結構気さくに受け入れてもらえると思いますよ、何か立ち寄る機会があったら。

  3. こういうダイナー好きです!
    日本のラーメン屋?みたいな感覚で、そこを通る人、地元人のほっとする場になるというか。ファストフードのチェーン店では得られない感覚ですね。
    アメリカはまだまだ人間同士の距離感が近い場所がたくさんあって、旅行をするたびにそういう気持ちを充電させてもらえます。まだまだアメリカ国内でも行きたいところがたくさんあるな~・・・。

  4. サンディエゴだったら、滅茶苦茶な数の「歴史ある」「風情ある」レストランだらけな妄想が頭の中を駆け巡りますが…
    地元ウィチタにも何軒かありますけど、ここ一年で結構つぶれてますね(オーナーが年老いたけど跡継ぎがいないとか、ビルの老朽化が激しいが立て直す資金出すなら閉めたほうが安いとか)。
    日本のラーメン屋もそうですが、ファンなら通って守り続けるしかないのです。と信じて今日も外食。安月給なのにこれじゃもちましぇん…

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