Give Me a Hug!

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アメリカに住んでいれば誰かと挨拶するときにハグを交わす機会が多くありますが、渡米して12年たっても、私はまだこのハグという習慣に馴染むことができません。

私が一番ハグを交わす相手といえば、夫の家族。

いまだに、とても仕草がぎこちない私。

義理の母と向かい合って手を広げるものの、自分の顔を右側にしたらいいのか?!左側にしたらいいのか?!迷ううちに義母と顔がぶつかりそうになり、お互いよけようとしてまたぶつかりそうになり・・・、なんだかきまずい雰囲気に。

ハグのタイミングもなんだかよくわかりません。

夫の家族と別れ際、夫と両親はタイミングよく、「じゃあ、気をつけて運転してね」「次はまたサンクスギビングにね」などと言葉を交わしながらさりげなくハグ、お互いの耳元で「I love you」などと言っている。

私は順番を待っているのですが、さー私の番、と踏み出そうとすると夫が「あ、そういえば」とかまた両親と話を始めてしまい、中途半端に両腕を広げたまま固まってしまったり・・・

あと、義理の両親、私と夫、と向かい合った状態で、夫が義母とハグしている間に私は義父とハグをして、次に交代して夫と義父、私と義母、と順番にハグしていけば効率的だし、実際に大勢で別れの挨拶をしているときはみんなそうやって空いている人同士でハグを交わしているのです。

しかしこれがまるでダンスをするように絶妙な間があって、私にはよくわからないのです。

私が義父とハグし終わって、もう話すこともなく次に義母とハグするのを待っているのに夫がなかなか義母と話し終わらないとこれもなんか間が持たないし・・・

でも、アメリカ人の義兄夫婦はそのへんまったく流れが滞ることなく、自然な流れで次々ハグを交わしてバーイ、と別れていきます。

私が思うに、アメリカ人同士のハグは、日本人同士の「会釈」のようなもの?!

この絶妙な間、ハグのタイミング、仕草、交わす言葉・・・生まれたときからずーっと、大人がやるのを見ていて、自分たちも子供のころからやって、言葉と同じようにしっかり身に付いているのです。

そして言葉と同じように、外国人が真似してもなかなか自然にならないのです。

アメリカ人が「どうも、どうも」とお辞儀してもなんだかサマにならないのと同じです。

日本人なら無意識のうちに、相手によってその深さや長さを絶妙に使いわけている会釈。

同じようにアメリカ人達も無意識で自然にハグが交わせるに違いありません・・・

私の娘がまだやっとヨチヨチ歩けるようになった1歳のころ、同い年の仲良しの女の子と遊んで、別れ際に「Hug and kissしなさい」なんて言われて、1歳同士でぎこちなくお互いの体に手を回したりしてました。

アメリカの子供はこんな赤ちゃんの時代からハグの練習をしているんだから、10年ちょっと住んだだけの私に今さらすぐ習得できるわけがない、とそのとき悟りました。

それから先日、アメリカ人と日本人数名混じって会議の事前打ち合わせをしたときのこと。

ブリーフィングをしてくれたアメリカ人のマネージャーに対して、会議の締めくくりのタイミングで、私は「Thank you so much, it was very helpful」と言いました。アメリカ人マネージャーは、一瞬間を置いて「You’re welcome」と言い、私たちは全員会議テーブルから立ち上がりました。

そのとき、あ、今ちょっと不自然だったな、と私は感じたのです。ちょっとこの一言のタイミングを間違えた、と。

そしてアメリカ人マネージャーが椅子を戻して立ち去りかけたその瞬間に、参加していた他のアメリカ人たちがほぼ同時に「Thank you for taking your time!」などと声をかけ、マネージャーも今度は非常に自然に「Sure, anytime」などと言いながら笑顔で片手をあげて帰って行きました。

非常に細かいことですが、私は「ああ、英語だとこれが正しい最後のお礼の言葉のタイミングなんだな」とこのとき学んだのです。

日本人だけの打ち合わせなら、座っている状態で「本当にありがとうございました」とお辞儀などして、椅子から立って、今度は去りかける相手に「失礼します」などと声をかけるでしょう。

こういうちょっとした「別れ際のタイミング」が、生まれ育った文化によって微妙に異なるのです。

そういうわけで私のハグはいろいろとぎこちないのです。

義理の両親とお別れのタイミングが近づいてくると、私は「ハグするのは今?それとももう少し後?」と緊張してしまいます。

「ハグしましょう」サインも、アメリカ人はみんな無意識に出していると思います。あらためて向かい合って、両手を軽く広げて、「Thank you for everything…」などと言いながら近づいて行って・・・

しかし義母のほうがまったく両腕をあげず「Oh, Tamami, Thank you for coming!」などと笑顔で言うだけのこともあります。

すると私は「・・・まだハグのタイミングじゃなかったか・・・」と悟ったり、「私のハグしましょうサインが、自然じゃないのかも」と反省したりします。

結局タイミングを逃して車に乗り込んでしまい、「ハグできなかった・・・礼儀知らずの嫁だと思われているだろうか・・・」とか、クヨクヨしたりもします。

アメリカに住む日本人の中には、すっかりハグが身に付いて自然にできるわよ〜、という人も大勢いるかもしれませんが、私にはこれからもしばらく課題になりそうです。

次に義理の両親の家に行くときは、上手にハグが交わせますように・・・ 

Give Me a Hug!” への2件のフィードバック

  1. 私はハグ好きなのですが、会議でお礼を言うタイミング、すごくよくわかります。

    面接のときなど、会話を締めるという意味で「今日はありがとう」と私は言ってしまうのですが、実際は、部屋を出て行くときに相手が「ありがとう」って言ってくる。そこで二度めの「ありがとう」。
    なんか「お礼が多い日本人だな~」って自分で思っちゃいますね。笑

    ハグは、自分から”Give me a hug too!”って行っちゃってください!笑

  2. Erinaさん、私もハグそのものは好きで、素敵な習慣だなーと思います。
    そのうちさりげなく自然にできるようになるかなー?
    会議の締めの言葉とか、電話の切り方とか、単なる言語以外の違いってありますよね。英語・日本語関係なく、コミュニケーション力が高い人はそのへんが上手なんですよね。
    はい、次回義母にハグするときは自分から「Can I have a hug, too??」と夫に割り込んで行く気合いで頑張ります!

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