Shareする、という授業

アメリカの学校教育は、日本のそれとはやはり違います。

 

息子は現在ミドルスクールに通っており、色んなコトを本人が出来るようになってくれたので親の出番もずっと減り、ずいぶんとラクにはなってくれましたが、夫婦とも、教育課程は日本でしたので息子の通う現地校でのやり方には、いまだにしょっ中戸惑います。

シェアリング

エレメンタリー(小学校)に通っている頃の、印象的な授業を1つ今日は書きたいと思います。

 

2ndの時、年齢で言うと、7〜8歳の頃です。

勉強教科の他に share(シェアー)という時間がありました。

ここでは「共有する、人に伝える」という意味での時間です。

何をするか。。

前もって(数日前に)2〜3人が先生からランダムで指名され、シェアーの時間に、自分が好きな事、好きな物、教えたい事などを自分で考え、みんなの前で発表します。

 

例えば、息子の場合は飛行機が大好きなので、飛行機のオモチャを、当日持参。

みんなの前で、いかに自分はコレが好きで、そして、どんなとこに惚れているか(笑)などなど、あらゆる表現を駆使して伝え、皆の共感を得る。。

 

息子は最初、このシェアーが全く出来ませんでした。

アメリカ生まれアメリカ育ちとは言え、家の中では日本語、学校では英語。

そんな環境ですので、ボキャブラリーの数は日本語にしても英語にしても圧倒的に少なく、本人は頑張ってはいましたが、数字には強くても、文章、特にしゃべることは、とことんニガテでした。

 

そんな時担任の先生はどうしたか、というと何度でも息子にシェアーの担当を回しました。

「またなのっ!?」と何度も思ったものです(笑)

 

場数を踏ませる、何度もトライする、あきらめない。

そういうことだったようですが、本人は大変だったろうなあ。

 

今では、私の通訳もできるくらいになりましたが、言語を習得するってのは、本当に大変、です。

キチンと自分の思う事を伝えられる、表現出来る、そこまで学ぼうとすることは、並大抵では、ないんですよね。

 

さて、このシェアーする、ってのをこんなに小さいうちから、ごく普通に学校で学ぶアメリカの子供たち。

現在ホットな話題、大統領選挙で両候補が繰り広げている演説の場面を見ると息子が四苦八苦していたシェアーの時間を思い出します(笑)

 

恥ずかしがり屋で口下手なんだー、なんてアメリカでは損する以外、得する事はないんだろうな、とジャパニーズの私は、ボソッとつぶやいてみたり。。

でもここはアメリカですから、

When in Rome, do as the Romans do.

郷に入っては郷に従え

 

頑張るしかないようです。 

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4 comments on “Shareする、という授業”

  1. この「前進あるのみ」な勢いで突っ走る感じの体育会系授業、良いすね。

    小学校~高校生の頃、クラスに海外から帰国子女が転入してくると「こいつの頭はどうなってんだ?」と憧れの眼差ししかありませんでしたが、本人達は皆「いや、マジで大変だったんだってば。今はもう昔の話だから、あ~よかった、て思えるけど」と言ってましたね。

    アメリカで育てていて、漢字とかはご家庭内だけで教えてたりしましたか?

    ウィチタ在住の日本人妻達とたまに話をしていると「やっぱハーフで、日本人の母を持つって、バイリンガルなイメージがあるから、それを裏切らないためには、漢字も読めるとこまで持っていきたい」と言ってますが、家庭内(または母子の間だけでも)の日本語と、外の英語だけだと、日本語に限界がありますか?

    やっぱ公文ですか?(苦笑)
    日本語は日本語で素敵なので、両方違和感なく喋れると素敵ですよね(僕もまだ二ヶ国語を操るとは自信持って言えないのですが)。

  2. タツヤさん、こんにちは。

    知り合いのママも、完全なバイリンガルを目指して子育てし、ホントに見事に両言語を使える息子さん二人を育て上げられた方、いらっしゃいますねえ。

    ウチは、と言うと現地(英語)とスポーツ(水泳)が精一杯で、漢字を教えることも出来ないまま(つまり日本語学校へも公文へも通わず…)ここまで来てしまいました。
    ただ、コミュニケーションはパパやママと日本語でキチンと取ろうね、というのが幼い頃からの息子との約束で、会話に関してはそのお陰で大丈夫です。

    で、読み書きにおける彼の日本語の先生は、マンガ(ポケモンやドラえもん)だったりします(笑)あと、日本のドラマやバラエティー、一緒に散々見ているうちに自然と覚えてしまっているみたいですねー。子供は柔軟です。うらやましい。

    日本語に限界は、諦めた時点が「限界」だと思うので、私は諦めず^^; 言い間違いをその都度教えて、根気よく続けている最中です。一番幸いなのは、息子がニホン好きなことかも、しれません。

    日本語英語、両方違和感無く喋れるっていいですよねー♪

  3. 面白い授業ですね。
    色々な意見や見方があって、答えは一つじゃないっていうことを教えるには素晴らしい機会かもしれませんね。

    うちもデイケアに通うようになって、「シェアリングデー」ということを初めて知りました。
    週に一度、好きなおもちゃを持っていって、他の子供たちとシェアする日です。「へぇ~、そんな日があるんだ・・・」と日本の学校システムしか知らない私にとっては不思議でした。

    「持っていって壊さないかしら?」とか、「汚されないかしら?」とか心配していたのは母親だけで、子供は自分の好きなおもちゃを学校に持っていけて、友達とシェアできて嬉しそうでしたね。

    副次効果として、このシェアリングデーのおかげで、週の曜日を覚えるようになった我が家の子供たちです。

  4. Erinaさん、こんにちは。

    シェアの授業、今となってはとてもいい経験でしたが、大変でしたー^^;
    自分の思う事、考えている事を「伝える」のはムツカしいんだな、と。。
    自分の身に置き換えると、英語でそれをやれと言われてもムリですw

    ちっちゃいうちは、今日は何曜日?っていうことを理解することも大事な習慣なんですよね。そう言えばウチも、自分(息子)が好きなことをやるから、ってんで、曜日を何となくでも(笑)覚えてくれて、感動した記憶があります。

    「答えは1つじゃないんだよ」ということを本当に小さい頃から教えますね、コチラは。とってもいいコトだな、と思います。

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