アメリカと乳がん
10月は、”National Breast Cancer Awareness Month”「乳がん月間」です。”Awareness”とは日本語で「気づき」、認知することを進めること。
左の写真は、この乳がん月間をサポートするための証である、ピンクリボンです。
私はアメリカに来るまで、「乳がん」がこんなにも世界で大きい存在だとは思ったことがありませんでした。
ここ、サンディエゴでは、11月の始めに毎年恒例の、”3-day walk”というイベントがあり、これは乳がん患者やリサーチのためのファンドレイザーなのです。
Susan Komen 3-day walkと呼ばれる、全国規模のイベントで、年間を通して、アメリカ各地で行われているそうです。
ウェブサイトはこちら。
レースの内容は、3日間かけて、60マイル(約100キロ)のコースを歩くというもの。年齢や性別に関わらず、患者さんや、”Cancer Survivor”(がんを克服した人)、家族、友人などが全員、ピンク色のTシャツや帽子などを身につけて、町中のコースを歩きます。中には、奥さんを乳がんで亡くした男性とその幼い子供たちも、他の家族に囲まれて参加しています。
そして、「乳がん」とはかけ離れているこんなところでも、この乳がん月間は行われています。
先週の試合では、プレイヤー全員がピンクのくつやグラブ、サポーターなどを身につけていました。
そしてこんなところもピンクにライトアップされ、「ピンク・ハウス」に。
乳がんの患者には、20代〜40代の女性が多く含まれ、それが他のがんに比べて特徴的なところ。
私も妊娠&出産を機に、おっぱいと乳がんについて、ドクターから話を聞いたことがあります。
そもそも、女性のおっぱいというのは、とても細胞が密につまっているところだそう。赤ちゃんに授乳するという機能のために、そういう構造になるらしいのです。
なので、がん細胞が発生すると、とても進行が速く、年齢が若いとなおさらそれに拍車がかかるそうです。
ちょっと前に、マンモグラフィー(おっぱいのスキャンテスト)をする年齢を引き上げるかどうか、というのがニュースになっていました。
検査はお金がかかるので、テストの対象年齢を引き上げたいけども、そうすると乳がんの発見が遅れるのでは?というのが論点だった気がします。
女性特有の「乳がん」がこれだけ表立って認識されている、というのは、女性が強い国であるアメリカならではだと思います。このファンドレイザーの団体や、乳がんのリサーチグループというのは、資金的にも大きな団体のはず。
それにも関わらず、毎年、たくさんの患者が出てしまうのは、それだけ乳がんがとてもアグレッシブで進行の速いがんであるということ。
これだけたくさんの乳がん関係者が集まっているのを見ると、自分も他人事じゃないような気がします。早期発見のためにも、知識を持つことや、ドクターにかかっておくことは必要なことかもしれませんね。
女性のみなさん、ぜひ気をつけましょう。
確かに今週の日曜日のアメリカンフットボールの試合では、どこのチームも「ショッキングピンク」をつけてました。靴がピンクのチームもありましたし、腰にぶら下げたタオルもピンク。
最初は何事かと思いました(笑)。
私も最初に見た時は、びっくりしましたね!
敵味方に関わらず、全員(コーチ、監督も含め)がこうやって同じ意思表示をできるのっていいなと思いました。