アメリカの子育て Erina編
どうもこんにちは、Erinaです。
今回は、アメ10リレーとして、「アメリカの子育て」をテーマにアメ10ブロガーたちがそれぞれに感じることを書いていくシリーズ、2回目の投稿は私です。
私自身、日本での子育てをしたことがないので、日米の比較というものができないのですが、アメリカで子育てをしていると、常に感じることがあります。
それは・・・・・・
「人が子供に優しい」
もちろん、子供をターゲットにした性犯罪とか誘拐など、ニュースで聞くこともありますが、それは本当に非日常です。親がきちんと管理していれば、アメリカ社会は子供に優しく、子育てにとても支持的な社会だと私は思います。
たとえば。
・ご近所さん
この記事でも書きましたが、アメリカではご近所さんやコミュニティのつながりがまだまだ強いところ。
近所の子供たちみんなでホットドッグを食べ、スイカを食べ、一緒に宿題をしたり、家の前の道路で遊びます。喧嘩もするし、みんなで泣いて笑って育ちます。
もし、何らかの緊急事態があった場合にも、自分ひとりで抱え込む必要はなくて、きっと誰かが手伝ってくれるだろう、という安心感がありますし、逆に、自分も他のおうちの子供を助けてあげたりしたいなと思うようになりました。
・プロフェッショナルな人たち
我が家に修理をしにきたプラマー(水道管工)やコントラクター、セキュリティアラームのインストールに来た人、郵便配達(mail man)など、子供と全然関係ない仕事をしている人たちがいます。彼らの多くは、クライアントの家にいる子供たちにもきちんと対応してくれます。
うちの5歳の息子は機械的なものに興味津々なお年頃で、プラマーやコントラクターが作業していると、張り付くように見ています。
「邪魔しちゃダメよ。」と私が言っても全く聞こえていません。というか、何が邪魔なのかわかってません。笑
なので、私からプラマーに
「邪魔だったら言ってね。」
と言うと、
「ノープレブレム。僕も近い年の子供が2人いるから、わかるよ。」
などと言って、子供を邪険にすることはありません。
もし邪魔になった場合には、「ちょっとそこ危ないから下がっててくれる?」と直接子供に教えてくれます。こういう寛容さには、本当に感謝です。
・他のママやパパたち
朝、デイケア(保育園)に子供たちをドロップオフすると、他のママやパパたちが、うちの子供たちにも挨拶します。
“Good morning, I like your Batman T-shirt!”(おはよう!そのバットマンのTシャツ、かっこいいね!)
とか、
“Oh my God, I love your pink hat!”(あら~!あなたのピンクの帽子、とっても素敵ね!)
なんて、子供たちに声をかけあいます。もちろん大人同士の会話もしますが、そこにいる「子供」という存在を無視することはありません。
こうやって、両親以外の大人たちに見守られて育つ子供たちを見ていると、日本のあるニュースへの見方が変わりました。
それは、子供の虐待や育児放棄のニュース。 (もちろんアメリカにも虐待や育児放棄は存在します)
子供を持つ前は、日本で自分の子どもを殺してしまった母親のニュースを聞くたびに、こう思っていました。
「なんてひどい母親だ!痛い思いをして生んだ自分の子どもに手をかけるなんて、信じられない!」
と、とても批判的でした。
子供を持った今、同じようなニュースを聞くと、こう感じます。
「本当に、誰も助けてあげられなかったのか?」
そういう無力感でいっぱいになります。
子供の父親、祖父母、親戚兄弟、友達、近所の人、公共団体、スーパーの店員さん、道端ですれ違った人。この世の中にはたくさんの人がいるはずです。
この親子が必要としていたのは「大丈夫?」というたった一言の言葉だったかもしれない。
ほんの3分だけ、誰かがママの代わりにベビーを抱っこしてあげることだったかもしれない。
それすらできる人が、本当に一人もいなかったのでしょうか?
母親が育児ノイローゼの結果として子供を傷つけてしまったら、それは母親だけの責任ではないのでは?と思うようになりました。
「子育て」というのは本来、母親一人でするものじゃないからです。
私はここで、子供を傷つけた母親を全面擁護しようというつもりはありません。
どんな理由であれ、目の前の子供を産むという決断をしたのは、紛れもなく自分自身。
だけど、様々な理由や環境で、子育てに行き詰まったり、不安を感じることは、だれにだっていつだって起こるのです。
じゃあ、どうするか?
まずはママ自身から始めましょう。
ちょっと自分の子ども時代を思い出してみてください。
自分の子ども時代の「好きな大人」って、「一緒に遊んでくれる人」じゃなかったでした?つまり子供の目線を持ってる人ですよね。
なので・・・・
- 公園で会う子供たちに「おはよう!」と声をかけてみる(低血圧もなんのその)
- ママ友ではなく、ママ友の子供たちと遊んでみる(もちろん自分の子どもも一緒に)
- 視線を子供たちに合わせるために、しゃがんでみる(どれどれ?って感じで)
- 「それなに?」と、他の子供たちに興味を示してみる(自分も子どもになったつもりで)
こんなことを意識してみると、いつの間にか周りにお子ちゃまたちが・・・・。笑
ママ友たちとのおしゃべりも良いけれど、子供たちと一緒に体を動かして、砂遊びをしたり、追いかけっこしたり、くすぐったりするのはもっともっと楽しいと思いませんか?
子供に優しい社会は、ママたちの手で作りはじめるしかありません。
そんな私もまだまだママ初心者。きっと、いつまでも初心者です。
子供のほうがたくましく育っていきますね。それに追いついていけるように、試練の毎日です。