アングリー・フード

日本と比べると、カナダには肥満の人が多い。

BMIでみた肥満率は、高い順に、1位メキシコ30%、2位米国28%で、カナダは24%で堂々の6位だそう。おおよそ4人に1人は肥満ということになりますね。

私のホストファミリーは白人系のカナディアンでしたが、彼らもやはり肥満家族でした。ママもパパも大きかったし、8歳の息子は既にジャイアン体型、5歳の娘も天使のような顔をしながらお腹がポヨーンと出てしまっていて、自分でも「あたしにはエクササイズが必要だ」と言っていて可愛かったなぁ。

そんな中、語学学校のコミュニケーションクラスで、背が高くてとてもスレンダーな先生ソニアに出会いました。

彼女の出身はバンクーバー、こんな田舎町が子供のころから好きじゃなくて、大人になったら出てやろうと思いながらも大学もここで終え、その後ずっと興味があった日本に英語教師として渡日。彼女いわく、その頃の日本は、物価がカナダの10倍くらい高くて、行ったばかりの頃はスーパーマーケットで野菜を手に取るたびクレイジーになっていたとか。ただ給料もその分高かったから、3年間働いたソニアの手元には結構な小金が貯まった。彼女はその小金を手に地球を2周し、結局生まれ故郷のバンクーバーに戻り、今は中国系カナダ人のだんな様と6歳の女の子とともに暮らしている、というとっても興味深い先生。

そこで私は、「ソニアはどうやってそのスレンダーな体型を維持しているの?私のホストファミリーはみんな太っていて、このままだと私もあぁなりそうで怖いんだけど。」とたずねました。

するとソニアは、

「私は食材を買うときに、安いものよりも高いものを買うようにしているわ。安いものはどうしても品質が悪くなって、太る要素がいっぱい入っていると思うの。例えば高いケーキは、いい卵とかいい小麦粉、新鮮なフルーツを使っているから自然の甘さが出て砂糖を使う必要がない。それに比べて安いカップケーキなんかは砂糖をいっぱい入れないと甘くならないでしょ?そうして必要以上に甘くなって太るのよ。」

と彼女は、お母さんからそう言われてきたという話をしてくれました。

なるほど、確かにそれは一理あるかも。

そしてソニアはさらに面白い話をしてくれました。

「私の友人に、料理を作った人の気分が、それを食べた人の体に影響を与えると信じてる人がいるの。例えば体調を崩したとき、普通の人は『最近ファーストフードばかり食べて栄養がちゃんと摂れてなかったなぁ』とかって思うでしょ?でも彼女は、『きっとあのレストランのシェフが何かに怒りながら私の料理を作っていたんだわ。』と考えるらしいの。」

そして彼女は、その料理を「アングリー・フード」と呼びました。

なるほど、確かにこれも一理あるかも。科学的に立証するのは難しいかもしれないけど、日本古来の信仰の中にも、すべてのものに魂が宿っているとゆうアニミズムの考え方があったように、作り手の魂がその料理に宿るってゆう論理は私たちには比較的理解し易いのではないでしょうか。

食に対する考え方は人それぞれとはいえ、食べ物が私たちの健康に深く影響を与えていることは事実。留学生活中、どうしても「今日は Pizza が1ドルの日だ!」とか「今日は KFC Toonie Tuesday じゃん!(ケンタッキーのチキンとポテトのセットが $2.99)」となってしまいがちな私ですが、「安いものは太る!」この格言を肝に銘じて、体にいいものを選ぶようにしたいと思うのでした。 

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2 comments on “アングリー・フード”

  1. ほんと、そうですね。たくさん食べるのが豊かではなくて、いい物を大切に食べる事が豊か、そして身体が喜んで、健康的な人生をおくれるんですね。
    スマイルフードを食べたいですね!

  2. なるほど、アングリーフードの反義語はスマイルフードですね。
    いい食材を選んでいると自然と体型がよくなっていくんでしょうね!
    インナービューティーはまず胃袋から始めましょう。

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