ウチのエースは女の子
Mo’ne Davis(モネ・デイヴィス)という名前を聞いたことがありますか?
彼女は13歳の女の子。
現在、アメリカのスポーツ界を湧かせている彼女は、今年のリトルリーグのスーパースターです。
フィラデルフィア代表チームでピッチャーをしている彼女は、リトルリーグワールドシリーズ(全国大会)出場する女の子として18人目、アメリカ人の女の子としては4人目だそう。わりと少ないんですね。
今回、このモネちゃんが話題になっているのは、彼女が女の子だからというだけではありません。
彼女は時速70マイル、キロにして時速113キロの速球を投げられるエース。
先週のテネシー代表チームとの試合では、6回を投げて、ノーヒットノーランを達成。チームの勝利投手になったのは女の子として初めてだったそうです。
その試合の様子はこちら
この偉業は、アメリカスポーツ界でも大々的に取り上げられ、なんとリトルリーガーとして初めて、大手スポーツ誌のSports Illustrated(スポーツ・イラストレイテッド)の表紙を飾りました。
サブタイトルは
“Mo’ne: Remember Her Name”
「『モネ』という名前を覚えてて」
ピッチングをするモネちゃんは、どちらかというと細身でスラリとした印象です。がっちりとした体格の男の子たちもいる中で、ノーヒットノーランはやっぱりすごい!としか言いようがありません。
アメリカには、古くから存在する男性社会、特に白人の男性社会が色濃く残る部分があります。
このような白人男性社会を揶揄する言葉に、”Good Ol’ Boys”(古き良き時代の少年たち)というフレーズがありますが、リトルリーグにも少なからずそういう体質があることは否定できません。
そんな中でも、このモネちゃんは女の子、それも非白人種としてこれだけの結果を出しているのを見ると、人種とか国籍とか性別とか、言い訳にはできないなと思いますね。
そう感じているのは私だけじゃないようで、アメリカスポーツ界の古い体質が見直される時代が、もうすぐそこまで来ているのかもしれません。