ボストンマラソン爆発事件
昨日4月15日、ここアメリカでまたも悲惨な事件が起こりました。
東海岸マサチューセッツ州のボストンでは、皮肉にも「パトリオットデー」という市の休日にあたるこの日、世界的に有名な「ボストンマラソン」が行われていました。
レーススタートから4時間後の午後2:50頃。
ゴールライン近くで2つの爆発がほぼ同時に起こり、マラソンランナーたちがゴールするのを見ていた観客の中から、炎の柱が立ち上がりました。
市を代表する伝統的なイベントの休日は、一瞬にして戦場のような悲惨さになったそうです。
現段階の被害として、亡くなった方は3名。その中には8歳の男の子も含まれています。彼はお母さんと一緒に、ゴールするお父さんを待っていたそうです。
怪我をしたのは170名以上。そのうち20名ほどは、現在でもとても危険な状態だそうです。
夜、記者会見を行ったオバマ大統領は、現段階では「テロリストの仕業」とは明言しませんでしたが、「犯人を徹底的に裁く」と述べました。
警察やFBI、そしてCIAも捜査に参加していますが、犯人について詳しい情報はまだ報道されていません。
このニュースを聞いて、多くの人の頭の中でよぎったもの。それは「9/11」でしょう。
私もそうでした。
「また・・・。」
当時、まだ日本にいた私は、テレビの中で起こっている非現実的な惨状を、頭の中でプロセスできずにいました。
ツインタワーから煙が上がり、崩れ落ちる瞬間を、テレビの前で見ていたあの日から、12年。
「まただ。」
ただ、あのときと違うのは、私は「こっち側」、つまりアメリカにいる。
これは「自分の国」で起こっていることでした。
テレビではアンダーソン・クーパーが事件現場を背に報道しています。
それは手が届きそうなくらい近く感じ、写真の中で泣いている女性は、知り合いであるかのように感じました。心の中では恐怖感よりも、悲しみが溢れました。
「絶対に許せない。こんなこと、あっちゃいけない。」
頭の中では「テロリスト=イスラム教徒」という式がふと浮かび上がりましたが、ここ数年のアメリカ社会を見て、「そうでもないかもな」と感じていました。
ここ数年、アメリカで起こっている銃乱射事件やおかしな殺傷事件は、どれもイスラム教徒によるものではありません。
どれも、アメリカ人や非イスラム移民が、宗教とは関係ないところで人を傷つけています。
そんな事件を聞いては、
「どうなってるの?」
そんな疑問しか生まれません。
人が、目的を持つ・持たないに関わらず、他人を意図的に傷つけようと思う。自己主張の手段が、テロ行為であると思う。
そういう考え自体が理解できません。
現段階では、犯人が誰かわかっていません。
誰が、何を目的に、このような非人道的な手段を取ったのか、全く報道されていません。
ただ私にわかるのは、犯人が見つかるのは時間の問題であること。
そして、その犯人はアメリカが納得する方法で裁かれること。
どうかこれ以上の被害が起こりませんように。
亡くなった方のご冥福、そして家族の方たちに心からの祈りを捧げます。
We pray for the victims and their families of this horror.