自己主張のススメ
「言い訳をするな」
とは子供の頃、親や先生、周りから注意されたコトの1つだと思いますが、アメリカで子育てをしていると、そこんところがちょっと違うなあ、と感じたので今日はそのお話です。
息子がエレメンタリー3rd(小学3年生)の頃のこと。
ある日、当時の担任からレターをもらいました。
内容は、
「○○(息子の名前)は、何かあった時に何も説明をしてくれない。それでは何があったか分からないから、ちゃんと主張してほしい」
というコトが書かれてありました。
要は・・・
「自分はこう思う!」
なり、
「僕は間違っていない!」
なり、何でもいいから、とにかく、説明・自己主張をしてほしい、ということでした。
生まれも育ちも日本人の親元で育った息子には彼の性格も合わさって、あれこれ説明する、という考えは持ち合わせていたなかっただろうし、何より、やはり私自身、
「言い訳しないっ!」
と散々息子に言ってしまっていたのだろうなあ・・・と反省しました。
ここアメリカでは、私が感じる「言い訳」は立派な自己主張であり、コミュニケーションには欠かせないこと、大切な生きる術なんだなあ・・・とその時初めて、身をもって感じました。
もちろん、ものには限度がありますから(笑)そこは頭を使って考えるべきですが、自分を正当化するための言い訳は悪だ、くらいな勢いの日本での感覚は一旦捨て、「私はこう思うのだっ」(相手を非難しないのがコツらしい)と、自分が持つボキャブラリーたちを総動員し
自信を持って、ハッキリ述べる。
そこからやっと、いろいろ始まるんだなあ、と痛感しています。
察してくれるカナ・・・?ってのは、ほとんどの場面で幻想であって、言い訳に思えるような自己主張でもめんどくさがらず出来る事は、アメリカで生きてゆくうえでとっても大事なことのようです。
・・・・・と、分かっちゃいるけど、なかなか出来まへん・・・・。
私の息子(4歳半)は、言葉も遅く、デイケアに通い始めた頃は自己主張が上手にできなかったので、とっても心配しました。
ちょっと年上の男の子にこづかれたり、叩かれたり、「あぁ、男の子ってフィジカルだな・・・」と不安に感じました。
それから一年半、今では私が原因を聞く前に言い訳がポンポン出てくるようになり、口も達者で「あ~、この子はアメリカ人だ。」と感じます。笑
3歳の娘もそうです。
兄妹喧嘩のときは、きちんとそれぞれの言い分を聞き、あとは喧嘩両成敗という我が家は武士の世界です。喧嘩になっちゃったら、今回は仕方ないけど、それがまた起こらないようにするにはお互いの意見を聞く必要がありますもんね。
意思表示を、キチンと言葉で、というのは本当に大切なことだと痛感しています。息子も、友達の中で、そういう才能に長けた子のことをホメています。自分には足りないな〜って、自覚してるみたいで^^;子供なりに、みんなその世界で頑張っているんですよね♪
一方で、「ホントによく喋るわ…」と呆れる場面、アメリカンでもそこは同じ人間、心の中では、ちゃんとその喋っている内容に関してのジャッジって言うんですかね、みんなもちろん、しているんだって、教えてもらいました。
たくさん喋っているから素晴しい、と感じるのは最初だけで(?)中身がなければ、それ相応の印象を受けるだけなんだよー、だそうな。。
そんな話を聞いてしまったら、ますます口を開くのが怖くなりました^^;
沈黙は金なり、なんて格言が日本にはありますが、アメリカではどうなのでしょうね(笑)