【アメリカで10倍うまく家を購入する方法】 ローンのPre-qualify

久しぶりの「アメリカで10倍うまく家を購入する方法」、通称アメ10家シリーズです!!

アメリカで家を購入予定の方は、他にもこんな記事を読んでみてください。

 

 

この記事でも書きましたが、アメリカ不動産バブルがはじけた後、銀行などの貸し手 (lender)たちは、長い間、貸し渋りの状態にありました。

ローンを組めるのは、よっぽど大きな頭金(down payment)がある買い手や、よっぽど安定した投資であることが条件で、買い手が見つかってエスクローに入っても、最終的に銀行からローンの承認がおりず、結果として破談、ということもまだまだよく聞きます。

加えて、investorと呼ばれる投資家たちが、現金で物件を安く買い上げ、改装し、値段を吊り上げて売るということをしているので(これを”flipping”と言います)、なかなか私たちのような個人home ownerには厳しい競争が続いています。

 

でも、家が欲しい!!!

この買い手市場を有利に、家を買いたい!!!

 

という人はいる(多い)はずです。

そんな人(自分も含め)のために、プロの話を聞いたりして戦略を立ててみましたので、ぜひ参考にしてください。

 

 

実は我が家も、積極的にマイホーム購入を目指すべく、週末はオープンハウスに出かけたり、不動産エージェントやmortgage brokerとコンタクトをとっており、ついにオファーしたい家が見つかりました。

ただ、先述したように、ローンを組むのがなかなか難しいのは現実。どうしたらスムーズにローンが組めて、マイホーム購入というゴールへたどり着けるでしょうか。

良い家を探す、買いやすい家を見つけるということも大事なのですが、まずはやはりこちらの状況を確実なものにしておくことに秘密があります。

 

そのアプローチ方法とは 

  1. pre-qualify(またはpre-approval)
  2. down payment

の二つ。

今回は、1のpre-qualifyについて説明してみます。

 

“pre-qualify”とは、ローンの予備承認(という日本語があるのかどうかわかりませんが)で、公式な銀行のローン文書ではなく、

 「あなたの今の状況では、どれくらいのローンが組めるかestimateしますよ」

というものです。

 

 

まずは、自分の銀行やクレジットユニオンなどの貸し手(Lender Aとします)に行き、

“I want to buy a house. I need pre-qualification for new home mortgage.”

と相談します。

“mortgage”とは、不動産用のローンのこと。日本ではビジネスローンも不動産ローンも全て「ローン」ですが、アメリカでは担保が不動産の場合は、mortgage(発音は「モーッゲージ」)と呼びます。厳密にはもっと細かく分かれるんだけど、それはまた別の機会にお話しましょう。

 

このプロセスには、現在のfinancialsつまり自分の金銭的情報が必要になります。 

  • 銀行口座(Checking, Savings)
  • 退職金口座(IRA, 401k, pension plan)
  • 他の不動産
  • ビジネス投資(パートナーなど)
  • 自動車、ボート、バイクなどのレジャー資産

などに加えて、

  • Tax Return
  • W-2

などの収入証明 も必要になります。

 

とにかく、自分がどれだけ金銭的に強いのかということを示すことで、Lender Aが

「あなたにはこれだけ貸してあげましょう」

と判断するわけです。その判断を文書にしてもらったものが、”pre-qualification letter”で、それをオファーと一緒にまとめ、あなたの不動産エージェント(リアルター)が売り手に持って行き、

「はい、この買い手はこれだけのローンを組むことができますよ。このオファーは強いですよ。」

と見せて、売り手がこのオファーを受けるかどうかの判断材料にするわけです。

 

 

しかし!!このpre-qualifyがあなたの期待より下だったらどうしましょう?

つまり、$400,000の家を買いたいのに、ローンは$350,000しか組めない。困りましたね~。

または利子率が思ったより高い。え!平均はもっと下なのに!

 

そんなときは、別のLender Bを探しましょう。

他の銀行だったり、mortgage brokerと呼ばれるブローカーに相談します。

たいてい、自分の不動産エージェント(リアルター)が、紹介できるブローカー数人と一緒に働いているはずですので、相談してみます。

“Do you know any mortgage broker that can pre-qualify me? I need better rate than my bank.”

なんて言います。

 

そこでLender Bに

「あなたは$400,000までローンが組めますよ。しかも利子率はLender Aより0.25%低いですよ!」

と言われたら?

 

そこで終わるんじゃないんですね~・・・笑

 

何をするかって言うと・・・・・

 

その数字をLender Aに持って行きます。

 

で、

「Lender Bに行ったら、こういうpre-qualifyをもらったんだけど。あなたのところではどう?」

ってもう一度、交渉してみるわけです!!

Lender Aも、ビジネスを得ることが必要なので、

「あら、そうなの?ちょっと待って。もう一度(ボスと)相談してみるわ」

なんてことは大いにあるわけです。

(アメリカの交渉文化については、Tamamiさんがこの記事で書いてくれていますので、ぜひ参考にしてみてください)

この「交渉」になかなか慣れていない日本人は、「これはこうです」と言われた時点で、「だめ」か「オーケー」か判断してしまいがちですが、このような交渉はアメリカでは「当たり前」。よく、”Just asking doesn’t hurt.”なんて言われるように、「聞くだけならタダ」だからです。

 

ここで聞いてだめなら、「じゃあ残念だけど、Lender Bに行くことにするよ」ってそれでいいんです。

 

 

しつこい忍耐強い人は、ここからまたLender Cを探し、新しいpre-qualifyをもらい・・・とやるんですが、あまりpre-qualifyを申請すると、そのたびにクレジットレポートをチェックされる可能性があるので、そこは気をつけましょう。

クレジットレポートはチェックされるたびにスコアが下げられる可能性があります。なので、正式なpre-qualifyじゃなくて、ものすご~く大まかな数字(ballpark figureですね)だけが必要なときは、「クレジットレポートはチェックしないでね」と言ってみるべきです。(クレジットレポートについてはこちらの記事で)

そして、このプロセスのたびに自分のconfidentialな情報を公開しているという事実を忘れずに。臆病すぎるのもアグレッシブすぎるのもだめってことですね。

 

 

こうやって、誰が一番ベストなローンを組んでくれるかというのは、買い手である自分が選んで決めていいわけで、

“I’m shopping around a new mortgage.”

なんていいます。へぇ~ローンも「ショップ」なんだ~。と思いました。

 

こうやって満足のいくpre-qualifyをしてもらったら、次はdown paymentをちょっと見てみましょう。

 

次回はdown paymentについてお話します。

 

 

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