【アメリカで10倍うまく家を購入する方法】 購入する家が決まったら

間取りから、程度の良さまでしっかりとチェックして、さ、欲しい家が見つかりました。

さて、どうする?

普通は不動産エージェントにお願いします。

それなりの価格の家が1軒売れれば、それなりの額の報酬になるため、彼らは購入のためにわれわれといっしょにがんばってくれます。

たとえば売値が50万ドルで出ていたとしましょうか。

まずは、その価格が妥当なものかを判断する必要があります。

家の価値と言うのは、家そのものの価値に加えて、その家の立地条件にもかかわります。どんなに立派な家でも、山の中に建っているとか、学校やショッピングモールから遠いとか、周りの家がぼろぼろとか、周りに怪しい人たちが住んでいると、その家の価値は下がるものです。日本でも同じですよね。

さらに、普通、こちらでは、住宅は「コミュニティ」に属しています(もちろんそうでない場合もたくさんありますが)。つまり、日本で言うところの「XX住宅街」。建売住宅の場合、同じ間取りの家が10軒、20軒建っている、あれです。やはりこちらでもコミュニティには同じ間取りの家がたくさんあります。通常、コミュニティには管理会社があり、厳しいルールを科していることもあります。家の概観を汚くしている場合、すぐに、「清掃依頼」を送りつけてくるとか。指示に従わないと罰金を支払うとか。最悪、強制退去。

少し話がずれましたが、つまり、コミュニティによっても家の価値が決まります。つまり、同じ間取りの家が最近どの程度の価格で売れているのかで、売価が妥当かどうかを判断します。蛇足ですが、コミュニティ全体の価値を上げるために、厳しいルールを科しているところがたくさんあります。うちのコミュニティもそうなんですけどね。

で、50万ドル。

数ヶ月前に49万ドルで同じ間取りの家が売れているとかであれば、まぁ妥当と判断するでしょう。プラス、家がアップグレードされていれば、価値が上がりますから、50万ドルが高いのか、リーズナブルなのかが判断できますね。

そして、売主にいくらで購入すると言うオファーを出します。

普通は50万ドルでオファーを出すことはありません。必ず安い値段で出します。たとえばこの場合は、47万5千ドルとか。ここで売価からあまりにも大きくはずしたオファーを出すと、あっさりと蹴られますから注意が必要です。「そんな安い値段で売れるか(怒)!」ってなもんで。売主によっちゃ「びた一文まけません」と言う場合もあります。

では、とりあえず、47万5千ドルでオファーを出すとしましょうか。そうすると、売主からカウンターオファーが出てきます。まぁ、「びた一文まけませんから、もし、50万ドルでだめなら、他をあたってください」みたいな売主もいるでしょうね。普通は、「では、49万ドルでどうでしょう」と言ってくる場合が多いでしょう。

で、ここで一呼吸置くことが大切。

売主は少しでも高い値段で家を売りたい。買主は安く買いたい。つまり、ここでポーカーのごとく、かけ引きが必要になります。こちらから、「では、48万ドルならどうでしょう」と出た場合、相手はどう出てくるか。「そんな安い値段では売れません。お引取りください。」とくるか、「そうですねぇ、じゃあ、48万5千ドルにします。これ以上はだめですから。即決してください。」と来るかもしれません。

ドキドキしますねぇ。

たとえば、自分の予算が49万ドルだったとしましょうか。そうすると、49万ドルが出た時点で、とりあえずOKが出せますね。でも、それよりも5千ドル安く買えれば、あるいは1万ドル安く買えれば、その分を他のものに回すことができる。

あ~、どうしよう。もっと値切れば良いのか、ここでサインすれば良いのか...。

迷いますねぇ。

ここでの出方は、売主の状況によって変わってきます。売主がどうしても今家を売らなければならない場合、たとえば、その家を売却して、新しい家を購入するとか、そんな場合は、そこが弱みになりますから、ちょっと漬け込むんですね。いやらしぃですねぇ(笑)。「あんた、家、今、売りたいんでしょ?じゃぁ、48万5千にしてくれるんなら、買ってあげるよ」ってな感じで。

売主が、売却する家からすでに出ている場合には、「いつ売れてもいいよ」状態でしょうから、あまり漬け込むことはできないでしょうね。

と言うことで、かけ引きによって48万5千ドルでオファーを受けることになりました。

さぁ、家を買うことができました。後は、引越し準備...

と言うふうに簡単にいくわけではありません。まだまだいろいろとやることがあります。

次回は「オファーを受けた後、何が起こる?」についてお話しましょうか。 

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