アメリカの大学で奨学金を貰う

なんかmixiのコミュニティ名にありそうなタイトルですが、ずばり米国での大学留学においての「学費節約」について。

一見難題ですが、実は意外に素っ気ないものです。

ただし、これは「自分に好条件を提示してくれる学校に行く」のが第一なので、「何州の有名何々大学で何々学を専攻する」という行き先が頭にある人は若干対象外となりますので、ご注意ください。

また、毎度のことで恐縮ですが、僕個人の経験によるところが多い、独りよがりな内容なので、「こんなやり方もあるんだねぇ」程度の参考に止めておいてくれるとありがたいです。「アメ10」ブロガー・ミカさんも何か「こういう手もあるよ」とかありそうですし…

はじめに

何となく行きたい州を決めないと問い合わせ先の学校すら絞りようがないかも知れませんが、最初そこは「何とな~く」という印象だけでOKでしょう。

もちろん、日本人なら誰でも聞いたことがありそうな都市や州にある学校は、物価が高いので学費も若干高め。周囲に何もなく、牛がモぅモぅいってるそばで、ひたすらスカンクの匂いが漂うド田舎に行けば安いし良いじゃんとは言いませんが、やはりそういう土地は学
費も安いし、奨学金に対する競争率も低いです。「それもアリだ」という人は情報を入手する価値はあると思います。

つぎに

留学生に奨学金をくれる学校を探す。

EducationUSA」というアメリカの政府系機関があります。この機関のフェースブックページ、頻繁に「どこどこの大学の奨学金について」という形で情報を更新しています。

例えば、掲載されている学校一覧を見てみると…

左から「学校名」「奨学金情報の見出し」「掲載日」があります。

見出しにある「Merit-Based」は「成績(GPA)、テストの良さ、芸術、運動」などを基準に貰える奨学金。「Need-Based」は「家庭や出身国の環境」により貰えるものを差します。

左上にある「Undergraduate(四年制)」「Graduate(大学院)」を指定すると、より検索内容を絞ることができます。

さて、「学校名」をクリックすると、簡単な学校と奨学金についての紹介が表示されます。

この記事を書いている時、たまたま一番上にカンザスの州立大学があったので、例がそれになりましたが…

やみくもにググッて、州ごとに大学を調べるより、こちらからのほうが「安心・簡単」かと思いますが、いかがでしょうか。

ちなみに、僕の現職場「Friends University」。現在、ウェブサイトの大幅更新中のため、残念ながら「EducationUSA」には掲載されておりません(一時的に削除してもらいました)。担当部署に「早く原稿を載っけてちょうだい!」と散々嫌がらせをしてるんですが、まだ少し時間がかかりそうな予感。このゆるさ、良いのか?こんなんで良いのか?(良い学校なんですけどね)

「どんな奨学金があんの?」と興味がある方は直接お問い合わせをいただけましたら、是非返信させていただきます。

そして

肝心なことが「聞く」こと。

「~ Community College」や「~ State University」、「University of ~」などの州立校は(専攻による差は若干あるはずですが)州ごとに大体なんとなく値段が均一なはず。

あと、仕事柄、色々な学校を見ますが、留学生にとっては比較的「留学生向けの奨学金がある」ので、私立校のほうが安上がりな場合が多い気がします。

州立校には通常「Out-of-State Tuition」または「International Tuition」などの留学生向けの値段設定があります。はっきり言って物凄い金額になります。毎年、米国大学の学費は平均6%上昇してますしね(物凄い熱く語られる社会問題の一つです)。

二年制にしろ四年制にしろ、2~3校のウェブサイト上で「About」とか「Contact Us」というリンクから問い合わせ用の連絡先が記載されてるところに飛び、以下のように単刀直入に問い合わせると早いです。

「Hello. I am a Japanese student, currently looking for a US college/university to attend. I would like some information about your annual tuition cost and scholarship programs for international students.」

元の値段に対して、どのくらいの補助が出るのか。

勉強したい分野や、特技などを加えると更に良し。

「I would like to pursue a Math degree.」とか「I play drums.」とか「I play soccer.」とか。

親切な学校(またはそこのスタッフ)だと、勝手に踏み込んで「じゃ、教授と連絡取るかい?」とか「どんなジャンルを叩くの?」とか「ウチの監督かコーチから連絡させるわ」という展開になります。ここで、あんまり反応が良くない学校の場合、パスしたほうが良いかも知れません(先方の事情にもよりますが)。

米国未経験の日本人の感覚から言うと、最初の例のように「数学を専攻したい」なら理解できるが、「ドラムを叩きたい」とか「サッカーをやりたい」とか「何か勉強以外のこと」を出願先の大学に言うのはどうなん?とか思いますよね。

基本的にアジア人生徒以外(アメリカ人含)は結構ズケズケとこの手の質問をしてくるのが実情。「もらえて当たり前」的な態度だし。

「そんなもんなんだ」と彼らと一緒に聞き倒しましょう。

ま、「まずESLクラスを突破しなくては…」という人でも、聞いて損することはないので、ジャンジャン質問攻めしてみてください。

質問例文などは、本当に簡単なものでしたら「これどうやって言えば良いですか?」と聞いてくれたら、お手伝いするので、お気軽に問い合わせてください。

あんま難しかったり長かったら、個人的にシカトかましちゃうかも知れませんが、ま、なんだかんだ「アメ10」コミュニティーの優しいお姉様達が助けてくれるでしょう。あと、お兄様達も。たぶん。

これについては、また気が向いたら書きます。
 

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6 comments on “アメリカの大学で奨学金を貰う”

  1. Tatさん、素晴らしい情報、わたしも勉強になりました。お恥ずかしながら奨学金についての情報はAthleticsについて個人的に知っているのみで生徒にもFinancialAidへ行って聞いてください、でした。今ワインのみながら書いているのでタイプがめんどくさい。(Kind of Blue聞いてます)5月にSDでのWorkshop実現するといいですね。楽しみにしています。

  2. ミカさん、
    僕は短大での恩師がカナダ人留学生としてアメリカ生活を開始した方だったので、出会ってから色々指南されました。お陰で留学生一年目の後半からずっと奨学金のみで通ってきました。やはり出会いがすべてですね、人生とは。

    ま、学費がかからなかった分を楽器の買い漁りに回してしまってるので、あまりその恩恵が貯金通帳にあらわれとらんのですが…

  3. 初めまして。
    数年前に書かれた記事なのに、ここにコメントして大丈夫でしょうか。
    ためになるお話ありがとうございます。
    ちょうど、フレンズ大学はクラシックバレエが学べる学校を探していて見つけてたのでなおさら、詳しく聞きたい!と思いました。
    実際に、留学生に出るスカラーシップはどれくらいの額なんでしょうか。
    資金の面で4年行けるかわからない…と悩んでる真っ只中の高3女子の母です。
    何かアドバイスいただけると幸いです。

  4. のぶこさん、
    ご拝読どうもありがとうございます。僕はすでに他の大学に転職し、フレンズ関連ではあまりお手伝いできないのですが、こちらにコメントで全然大丈夫です。

    (日本の成績をアメリカの基準に直して審査後の)成績平均と、(YouTubeに動画をアップしリンクを先方に送る、またはDVDにして郵送して)ご本人のバレエの技術への評価によりますが、只今現在の担当者に軽く聞いたところ、以下が2016-2017年度の見積もり合計とのこと。

    – 成績への奨学金:年間$3000-12000
    – バレエへの奨学金: 年間$7500(上限)
    ———————————————————-
    – 学費・寮費・諸経費合計: $34455

    また何かお手伝いできることがありましたら、是非ご遠慮なく。

  5. さっそくのお返事ありがとうございます。
    すでに他大学に転職されてるにもかかわらず、問い合わせてくださったことにも感謝です!
    この記事に書かれている例文を参考に、いくつかの学校に娘と当たってみようと思います。またぜひ、相談させてください。よろしくお願いします。

  6. こんにちは
    アメリカの大学進学を考えている高校生です。
    私は大学に奨学金を受けて進学したいと考えています。
    インターネットで調べてみると、日本の機関、協会のアメリカ奨学金プログラムが出てきたのですが、そういうものに頼らなくてもこちらの記事の例のように自分で奨学金を受けられるように直接大学に交渉することが可能なのですか?
    日本の奨学金プログラムなどに参加すると、その参加費用が四年間の大学費用と比較すれば安いですが、とてもお金がかかるようなので。。。

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