アメリカ人とイースター
こんにちは、Erinaです。
今回はイースターというキリスト教上の教えと、アメリカという国がそれをもとにどう動いているのかを書いてみようと思います。
始めに書いておきますが、私はキリスト教徒ではありません。宗教的なことも簡単に書いてみますが、これは一般知識レベルとしての私の理解ですので、あしからず・・・。
イースターとはそもそも、どんな日なのでしょうか?
聖書によると、ある金曜日、ジーザス・クライスト(イエス・キリスト)が磔の刑を受けました。これが”Good Friday”。
彼の遺体は”Tomb”と呼ばれる岩室の中に収められましたが、その二日後の日曜日、ジーザスは蘇り、岩室から出てきたというのがイースターです。
現在、敬虔深いキリスト教徒たちは、この辺りに絶食をしたり、イースター・サンデーにはドレスアップして教会に行ったりします。
私がアメリカに来て驚いたのは、このイースター・サンデーに、休みになるビジネスが多いこと。
ターゲットやデパートなど、近年はクリスマスですら開店しているビジネスも、イースターには閉店することが多いです。
「う~ん、アメリカはまだまだキリスト教徒の国なんだなぁ・・・・。」
と、アメリカ国内でも多様化が進んだ、ここ南カリフォルニアでもそう思わざるを得ない一日です。
宗教的な意味でのイースターをものすごく簡単に書いてみましたが、それよりも私たち(特に子供がいる方)になじみの深いその他のしきたりはどうでしょうか。
イースターと言えば、タマゴの殻に色を塗ったり、プラスチックのカラフルなタマゴのケースを使う「イースター・エッグ・ハント」が有名です。
これは、「イースター・バニー」と呼ばれる不思議ウサギがやってきて、イースター・エッグを落としていくと言われています。家の中や庭などで、子供たちはキャンディやスティッカーなどの入ったタマゴを探します。
また、このイースター・バニーは子供たちにプレゼントを持ってきます。中身はバスケットに入ったお菓子やおもちゃなどです。
コミュニティセンターなどでは、イースターの前日の土曜日に「エッグハントイベント」なんかが計画され、子供たちが集まってエッグハントをします。
こちらの側面では、最近のイースターはかなり商業化されていて、本来の意図からかなり外れていると言う人も多いです。クリスマスやバレンタインデーみたいな感じですね。
我が家の長女は現在、教会系のプリスクール(幼稚園)に通っているのですが、先週日曜日は「プリスクール・サンデー」でした。
これは毎週日曜日のサービスで、プリスクールの子供たちが歌を披露したり、プリスクール経営の紹介をする日。我が家のように、普段はサービスに行かない家族でも、子供がプリスクールに通っていれば、サービスに参加できる日です。
子供たちはいくつか歌を披露し、その後は教会の前の広場でエッグハントが行われました。
キリスト教徒でもなく、アメリカの子供としても育てられなかった私は、このイースターというイベントがとても不思議でありません。
たとえば、日本ではバレンタインデーやクリスマスのように、商業化されたイベントの中で育てられましたから、宗教的な意味合いは全く知らなくても「おぉ!クリスマスだ!」と思ってしまいます。もうこれは反射的なものです。
しかし、イースターは日本ではそれほど馴染みがありませんでしたから、キリスト教徒ではない子供たちがエッグハントするのを見て、これも子供たちにとってはハロウィンやらクリスマスやらと同じような感覚なんだな・・・と思うようになりました。
私のアメリカ人旦那はキリスト教徒として育てられましたが、現在はサービスには行っていません。しかし、子供時代はエッグハントをしたり、イースター・バニーからのプレゼントをもらったそうです。
こうやって育てられたアメリカ人たちは、イースター・サンデーに教会に行くことはなくても、自分の子どもが生まれたら、エッグハントや、バスケットに入ったお菓子やおもちゃを用意しては、次の世代に受け継がれ、それが「反射的」なものになっていくのでしょう。
商業化されているとは言え、街中に増えてくるピンクや若草色などの春色のドレス、お店に並ぶパステルカラーのキャンディを見ると、「あぁ、春が来たな」と感じているのです。