オーロラを見にいこう!(後編)
こちらの記事は後編です。まずは前編からお楽しみください。
カナダでオーロラがよく見える観光地として有名なイエローナイフ滞在2日目。
今夜こそは夜空いっぱいに広がる光のカーテンを!!!と意気込んで移動用のバンに乗り込むも、ガイドのお姉さんの「今日は結構雲が出てるから難しいかもねぇ。」の一言に早くも意気消沈。オーロラは雲よりも高い位置に出現するから、どれだけオーロラが出ていたって曇っていたらその光は地上からは見えないのだそう。雪のちらつく夜空を眺めては必死に雲の切れ間を探しましたが、その夜の重たい雲は余すことなく夜空を覆いつくしていました。
同じキャビンにいた日本人の女の子たちはなにやらホテルから色々持ってきていて、外の冷気を利用して短時間で冷凍みかんを作ったり、カップラーメンとフォークを使って商品サンプルを作ったり、オーロラが見えなくても別の方法でこのマイナス40度の世界を満喫していました。
結局2日目は雲が途切れることなく上空にとどまっていたため、誰もオーロラを見ることはできず、なんともふさぎこんだ雰囲気での帰路。
もう残るはあと1日。でもこのまま明日も曇りだったら、せっかくここまで来たのに昨日見たあの少しだけでおしまいってこともあり得るのでは・・・
3日目最終日の夜。期待と不安に胸をつまらせながらキャビンへ到着。昨夜同様天候はいまいちの様子。ダウンタウンのある方角の空は相変わらず赤く光っていて、「赤いオーロラ?」と一瞬戸惑うくらい幻想的にも見える。
見上げても見つめても見据えても見渡しても、星さえも見えない曇り空。その日が最終日という観光客が私たちを含め数組いたのでガイドのお姉さんたちも普段より少し粘ってくれたようでしたが、夜中も3時15分を過ぎて、出発の時間。やっぱり今日も無理だったか、と誰もが諦めてバンに乗り込み走り出したその瞬間。バンのタイヤが雪に乗り込んでしまって動けなくなってしまいました。アクセルを踏んでもタイヤがからまわるから、男衆が力を合わせてバンを押す傍ら私たち女性陣も車外で待機。とそのとき・・・
初日に見たのと同じくらいの大きさでそんなに大きく明るくはなかったのですが、最後の最後でやっと出てきてくれましたオーロラ!!!
緑色の光のカーテンが二列上空にゆれていて私たちにさようならと手を振っているよう・・・やっとのことで捕らえたオーロラへの感動と夜中の3時半の朦朧とした意識の中で柄にも無く詩的なことを考えてしまう私。さようならオーロラ、いつかもっと大きなのを見に戻ってくるからね。
私たちが利用した Beck’s Kennels というイエローナイフにあるツアー会社は独自で犬舎も運営していて犬ぞり操縦体験や、オーロラ鑑賞スポットまで犬ぞりで行くツアーなんかもやっています。結構なスピードが出るのでそれこそ顔が擦り切れるほど痛いです真冬の犬ぞり。顔全体を覆うマスクとゴーグルで完全防備して臨むことをおすすめします。
寒さが苦手というかたには、ぜひ春か秋の時期に訪れてみてください。6月7月は夜暗くならない季節(白夜)になるのでオーロラ鑑賞はやってないそうですが、それ以外の季節はいつでも見ることができるそうです。上空の気温によってオーロラも色を変えるそうで、私が唯一見た緑色のベーシックなのとは違った、ピンクとか赤とか紫とか、それら湖面に反射したのとかが見れるそうです。ぜひとももう一度リベンジをしに行きたい場所です。