スーパーのレジでスモールトーク


こんばんは皆さん、調子はどうですか?

私は今、バンクーバーのスーパーマーケットでキャッシャー(レジ係)として働いています。なぜこの仕事を選んだのかというと、ローカルの企業で英語を使って働きたかったからです。目標は英語によるコミュニケーション能力を上達させること。スーパーのレジ打ちで?と思うかもしれませんが、こっちのスーパーのキャッシャーはよくしゃべるのです。

日本のスーパーだと横一列に並んだレジに、エプロンと三角巾をした従業員さんが行儀良く立っていて「いらっしゃいませ。」と頭を下げてから商品をひとつひとつスキャンしていき、「○○円になります。」と言うとお客さんがお支払いをして、それが終わって「ありがとうございました。」という流れでしょうか。

私の働くスーパーでも基本は一緒ですが、この「いらっしゃいませ。」にあたる最初の挨拶で、“Hi dear, How are you today?” なんて言ったりします。「お元気ですか?」と聞かれてるわけですから “Not too bad.” とか “Fine, thanks.” とお客さんも返事をします。そして半分以上の確率で “How about yourself?” と向こうも聞き返してきます。私の最近のお気に入りのフレーズは “Great, thank you.” Rの発音がしやすいから、この単語は好きです。

これが大体お決まりの挨拶ですが、お話好きのお客さんだとその後にスモールトークが始まります。例えば “How’s your day going?”。調子どう?と聞かれた後の「今日はどんな感じよ?」のこの質問に、始めの頃はなんて答えていいか非常に困ったものです。“How’s your day going?” の答え方なんて英語の教科書で習ったことないも~ん。というわけで、分からないときは他の人のスモールトークを盗み聞きします。学ぶより習えです!

例えばヘッドキャッシャー(レジ係のチーフみたいな存在)スティーブの場合。推定40代半ばくらいのゲイで、最近入れた新しいタトゥーを褒めてあげると “Thank you Honey~” なんて上機嫌になります。彼はもう5年くらいここで働いていて長いですから顔見知りの常連さんも多いので、話の内容も共通の知り合いがどうだとか、昨日の夜のパーティーがどうだったとか、地元のパブやクラブの話なんかをよくしているようです。

フィリピン出身のエルザは、推定40~50歳女性、フィリピンなまりの英語でよくしゃべります。彼女の場合は私と同じく英語が母国語ではないので、彼女のスモールトークはスティーブほどバラエティに富んではおらず、大体いくつかにパターン化されています。ただ年の功と、フィリピン人独特の陽気な雰囲気で会話を盛り上げるのが上手です。“Hello Mr. Handsome! How’s it going?” と話しかけたり、“You’re one of my favorite customers! Take care, Okay?” とか。また日本人のお客さんを捕まえては、“She(私の事を指して)is your sister, I like Japanese people, they are so nice!” なんて大きな声でやっています。

潔癖症で神経質なピーターの口癖は、 “When I worked as a bartender……” 何か事ある毎にそのフレーズが聞こえてきて、そこから話を広げているようです。

さて私はというと、 “How’s your day going?” に対しては “It’s been busy busy busy! But I like being busy. Time flies so fast!” と答えたり、 “So far so good, cuz I see sunshine outside today!” なんて当たり障りの無いところを答えて、 “How about yours?” とすかさず聞き返します。新しい答え方サンプル集めです。お客さんも “I just finished my work and need some salad before going to bed.” とか、“It’s a crazy day, I left my umbrella on train.” なんてちょっとしたアクシデントを愚痴ることも。もちろん英語ですからたまにこの人何言ってるのかわかんないって時もあります、私日本人ですもの。そうゆうときは、なんとなぁく雰囲気で、“Good for you!” と言ってみたり、“Oh, do you like it?” と言ってみたり “That happens everywhere.” なんて言ってみたりします。(ダメ?)まぁ的外れだったとしてもそこはご愛嬌で。だって私日本人ですもの。 

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4 comments on “スーパーのレジでスモールトーク”

  1. 思うんですけど、そういう「いきなし本番」みたいな現場を踏むことが一番早い気がします、英語上達には。語学学校じゃ修羅場のくぐり抜け方は教えてもらえないし、程良い妥協のし方も学べないし。
    素晴らしい。

  2. たつやさん
    ありがとうございます、こんな適当なくぐりぬけ方でそんな風に言ってもらえるなんて恐縮です(笑)

  3. 私、スモールトークとても苦手です・・・。会社ですれ違い様に何か冗談とか言われたりして、まったく切り返せず「ははは・・・」と笑いながら見送るだけのことがしょっちゅう・・・
    私もレジでバイトしようかしら・・・。

  4. Tamami さんでもですか?!
    確かに、いきなりのジョークはめちゃめちゃ困ります。私の場合はまず何を言ってるのか聞き取れないってところから問題なのですがね(笑)ジョークって言う方もちょっと声のトーンを変えてきたり、早口でボソボソっといったりすることもあるじゃないですか?何言ったのか全く分からないけど、ジョーク言ってやったりの顔してるぞ、ヤバイ、でもジョークだから聞き返しづらい!!!
    まだまだ修行が必要です・・・

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