バージニア工科大学銃撃事件
先週、12月8日の木曜日、バージニア州ブラックスバーグ市にある、バージニア工科大学(Virginia Tech)で、銃撃事件が起こりました。
亡くなったのは、キャンパス内の警察官Deriek W. Crouseで、犯人はこのオフィサーを撃った後に、キャンパス内で自分も銃で撃って死んでいます。
犯人は22歳の男性で、Virginia Techの学生ではなく、近くの別の大学に通っていたそう。現在のところ、動機などの詳しい情報は全くわかっていません。
記憶に新しいかと思いますが、このVirginia Techでは、実は2007年にも学生による銃乱射事件がありました。そしてそれは、アメリカの歴史上、最悪のものでした。
この時の犯人は精神的に問題があるとされながらも、何の処置もされておらず、クラスの教授や周りの知人も彼の行動のおかしさなどに気づいていたようなのです。
この銃乱射事件では学生や教授など32人の犠牲者を出し、犯人も自殺に至りました。
この悪夢から4年が経ち、大学や地元の人たちも立ち上がろうとしていた時、今回の銃撃事件が起こりました。
大学はこの日ちょうどワシントンDCで、2007年の銃乱射事件の際の罰金へのappeal(罰金の減額、または取り消しをお願いすること)をしていたところ。
そんな中、キャンパスで再び起こった悪いニュースが届きました。
このオフィサーが、キャンパス内で学生の乗っていたオートバイを止めたところ、歩いて近寄ってきた犯人に何の前触れもなく撃たれたそうです。オートバイに乗っていた学生も、犯人との面識は全くなく、捜査には疑問がたくさん残されています。
被害者となったオフィサーには、5人の息子がいました。
夜にはvigilと呼ばれる、ロウソクを灯して祈りを捧げるセレモニーが、キャンパスで学生やオフィサーの親族によって行われたそうです。
Virginia Techは大学フットボールでも常に上位ランク入りし、卒業生達の結束も固く、学問でも優秀な大学です。
Virginia Techの学生や、ブラックスバーグに住む地元の人は、どうしてこんな悲しいことが自分たちの大学や町で起こらなければならないのか、疑問に思っています。
実は私の旦那がこの大学の卒業生で、どんなに素敵で静閑な町なのか話にも聞いていました。なので、前回と今回の事件のニュースを聞いて、私もとても悲しくなりました。
1999年に起こったオハイオ州コロンバイン高校での銃乱射事件など、アメリカの銃社会を象徴するような事件は記憶に残ります。
銃とアメリカの歴史は切っても切れない関係だ、と主張する人が多いのがこの国。
しかし、その銃が誰にでも手に入ってしまう事実や、精神を病んでいる人の銃保持権などを見直していかないと、罪のない犠牲者は増えるばかりです。
銃器の取り締まりは”gun control”と呼ばれ、その厳しさは州によって異なります。州別の取り締まり内容はwikipediaのこのページ。
州から発行されたライセンスを持っていないと銃を携帯できなかったり(カリフォルニア州もそう)、誰でも持ち歩けたり(アリゾナ州がそう)と様々。このバージニア州知事もpro-gun(正規の銃保持は賛成派)なので、州内でも銃の携帯者が多いのかもしれません。
この手の話はあまり聞きたくな〜い・・・という人もいるかもしれませんが、自分の住む州の銃文化を知ることは大切だと思います。私はできるなら、自分と家族の生きている間は見たくも触りたくもありません。テレビでも嫌。
物騒な話題でしたが、読んでくださってありがとうございました。
これらの事件で亡くなった方たちとそのご家族に心からお祈りします。
証明さえされれば銃を簡単に入手できるってところに問題がありますよね。法律でしっかりと固めないといつまでたってもこの手の犯罪はなくなりません。銃刀法で取締りがしっかりとしている日本でさえこの手の事件がありますからね。