太陽って何色?

今日娘がプリスクールで描いた絵です。

ちょっとわかりにくいのですが、左上に太陽が描いてあります。

上に重ねてお花を描いてしまったので、まるで黄色いお花のように見えるのですが、よく見ると丸の周りに線で光を表現している太陽の形です。

これを見て、私は「ああ、アメリカの子供だな」としみじみと思いました。

アメリカの子供達は太陽を黄色で描くことをご存知でしょうか。

日本の子供達は、太陽といえば必ず赤ですよね。

日本で生まれ育った私にとっても、太陽=赤、は当たり前のことで、一度も疑問に思ったことはなかったのですが、夫に

「どうして赤なの?空の太陽は赤くないよ」

と言われて初めて、たしかに、空で輝くあの太陽は決して真っ赤な色ではない、と気がついたのでした。

太陽を赤く描くのは、世界中で日本の子供だけかどうかわからないのですが、どうも少数派のようです。

アメリカを含め、白とか黄色で描く国が多いそうです。

そのことを以前から知識としては知っていたのですが、我が娘が描いた黄色い太陽を見て、あらためて、ああ、私と違う文化で育っているんだなぁと実感してしまったのでした。

色といえば、

「日本人は緑と青の区別がつかない」

と言われたらどう反応しますか?

そんなことないよ!ちゃんと緑と青の違いがわかるよ、と思うでしょう。

私も、夫にそう指摘されて「何言ってるの、緑と青を間違えたりしないよ」と言い返したのですが、すると夫が

「あの信号は何色?」

と指さし、信号が青だったので

「青!」

と答えたのです。

でも、信号の青って、青じゃないんですよね。よく見ると、緑なんです。

でも誰も

「信号は緑になってから渡りましょう」

って言わないですよね(言うかな?)。

当然ながら、英語では青信号は「Green light」なんですけど、ときどき日本語につられて「信号が青になった」を「The traffic light turned BLUE」などと言ってしまいそうになります。

他にも、普段は深く考えてないけど、「青々とした芝生」「青い山脈」と、日本人は確かに、緑色のものを「青い」と呼んでいます。決して、区別がつかないわけじゃないんだけど。

日本語には他に「山紫水明」という言葉では、瑞々しい山の色を紫色と表現しているし、「緑の黒髪」と、美しい黒髪を緑色と表現しているし、現代の日本人も不思議に思うような色の使い方をしていますね。

私個人的には、そういう表現を聞くと、日本のしっとりと湿気を含んだ大気を通して太陽光が山に注ぎ、薄い紫色のシルエットになっている風景とか、若い女性の輝くような漆黒の髪が、その黒さがあまりに深くて緑に見える様子などが、ぱっとイメージできるのですが、これを気候や文化の違うアメリカ人に英語で伝えるのは至難の業だな、と思います。

そのまま英語にして、Purple mountainとか、Green black hairなんて言ったら、アメリカの色鮮やかな子供向けSFアニメの世界になってしまいそうです。

実際、私の茶色い瞳と夫のヘーゼル色の瞳では、同じ光りでも眩しく感じる度合いが違う、という説もあるようなのですが・・・

家族と散歩しているときなど、この青空は、この並木の緑は、私と夫で少しだけ違う色に見えているのかしら?娘にはどんな色に見えているのかな?など、ふと考え込んでしまうことがあります。 

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5 comments on “太陽って何色?”

  1. 初めまして、いつも楽しく読ませてもらってます。

    自分も海外生活をしてますが、感覚の違いは様々な所で感じるものですよね。

    ちなみに余談ですが、最近は青色の発光ダイオードを使った本当に青い色の信号機も普及して来てますよね。寿命も電気代もLEDの方が優秀ですし、将来的には全部青色になって、「あれ緑じゃないじゃん」と言い返せる日が来る事を期待したいですね。

  2. crocellさん、コメントありがとうございます!

    「本当に青い」信号、確かに、日本で何度か見かけたことありました。そのときは「あれ、なんかおかしいな、普通の信号と違う」と思って、そのとき「あ!普通の信号は青じゃなくて緑なんだ」って思った記憶はあるんです。

    それは私の子供のころの記憶で、それ以降「本当に青い」信号を見たことはなく、それきりだたったんですけど、最近の日本では本当の青信号が普及してきているんですか?寿命も電気代も優秀なら、きっと当然の流れとして将来は主流になるんでしょうね。「緑じゃないじゃん!」って言える日が楽しみです(笑)

    情報ありがとうございます!

  3. tamamiさんの娘さん、ほんと、絵がじょうずですね!

    で、
    私も日本で「青い」信号見たとき、びっくりしました!
    「日本には青い信号が本当にある!」って。逆カルチャーショック。

    農耕民族だった日本人には、稲が実って熟した色(古代米なので赤)と、熟してない色(緑)が重要だった・・・っていう説を聞いたことがあります。ということは・・・日本語の「あおって、もともとBlueをさす言葉じゃなくて、もともとGreenをさす言葉じゃなかったのかな?そうすると未熟なもの(まだ熟れていない緑色の果物とか)を青いと表現するのも納得ですよね。

    ところでうちの娘が2歳のとき、池にいる鯉を見ていて「あかいのもいるよ!」と朱色の鯉を指して言ったので、「パパは何色って言うかな?」と聞いたら「Orange」と答えが返ってきました。色としてはオレンジだけど、「あか」って言ったんですよね。ん~、日本人合格!←親ばかすいません。

    でも青信号は「あれは色は緑だけど、日本語では青信号って言うの!」って投げやりな説明してます(汗)。赤より青のほうがずっと奥が深いな。。

    太陽も、今朝娘に聞いてみたら「黄色とオレンジ」という答え。太陽が西にあるときはオレンジだそうです。アメリカ人の夫は「白か黄色」という答えのあと、ながながと科学的説明をしてくれました。日本で太陽が赤いのは、日の丸の影響でしょうかねぇ。

  4. こんにちは。信号の話で、思い出したんですが、中国人の友人が中国語では、
    「青」と書いて緑と読むみたいなことを言っていたのですが(逆だったかな?ちょっと記憶が曖昧ですが…)、もしかしたら、日本人も昔はそうだったのかも?

    あと、目の色で見える色って違ったりするんですかね?私も夫がよく、どう見ても BlueのものをPurpleって言ったりして、もしかしたら、夫はcolor blind?とか密かに思ってたんですけど、夫の目の色はBlueで私は茶色。確かに色も多少違って見えてるのかな…なんてTamamiさんの記事を見て思いました。

  5. はじめまして。
    私は「太陽の色」というテーマで書いたエッセイをインターネットにのせているものです。
    「太陽の色 日本」というキーワードで検索すると、たいていはヒットしたサイトのリストのトップに乗っています。

    それは、10数年前、日本人が「赤い太陽」という固定観念を持っていることに不審を抱き、あるところに書いた文章を公開したものですが、当初はほとんど反応がなく、ほとんどあきらめていました。
    「おやっ」と思ったのは、平成10年の年末でした。
    「太陽の色」で検索してみると、ヒットした件数が130万件にもなっていました。その上私の文章がトップにありました。それから興味を持って、毎日検索してみたところ、、おどろいたことに、ヒットした件数がうなぎのぼりにふえはじめ、1年後には2千万件を越え、東日本大震災のあとしばらく減りましたが、2カ月ほどたってまた急上昇をはじめ、その翌年だったと思いますが、ヒット件数8千万件近くまで行きました。その間ほとんどのに私のサイトがトップにありました。
    私は日本人が、どうして世界で唯一と言っていいほど、太陽が赤いと思い込んでいることに疑問を抱き、自分なりに歴史まで遡って調べたものでしたが、はじめのうちは、反撥する声がかなりありました。多分思想的にナショナリズム的な人が多かったのだろうと思いました。最近ではそういう反撥するサイトは、少なくともインターネットにはあまり見られず、貴女のように、外国での体験を書いている方が多くなりました。
    それでもまだまだ日本では、太陽が赤くないと言うと、国旗を汚されたかのように考える人はすくなくないようです。
    まともに世界の人と話ができるように、日本人の意識を変える必要があるとおもっています。
    私はもと、弘前大学というところで英語英文学をやっていて、アメリカにも何回も行きました。一人息子は今カーネギーメロン大学の研究員をしています。
    できることなく、日本人の意識改革の運動として、つつづけて行きたいと思いますが、私の年齢は84歳。もうあと何年つづけられるか分かりません。よろしかったら、協力してくれませんか?
    わたしのことについての情報は、「山川学而」というキーワードで検索すれば出てきます。住所は「青森県弘前市松原東1丁目14の11」です。大学はずっと前に退職しています。

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