学問の勧め 【SDSU編】

前回のコミカレ編では、中学、高校時代は勉強嫌いが徹底していた私がコミュニティーカレッジ〔以下省略し、コミカレ〕でAを取る快感に味をしめ、短大資格をとり卒業と同時に母校のグロスモントカレッジへ転職するところまでお話しました。転職についてはまたの機会にお話するとして、今回は4年制大学のサンディエゴ州立大学(以下省略し、SDSU)へ編入してからの流れをお話します。

 

4年制大学進学についてのまとめとしては、まず、専攻は自分がその分野に興味があり、好きなものであること。

ゴール=学士獲得をもつことは大切、でもあせりは禁物。学校へ行き、学ぶプロセスを楽しむこと。学校と仕事、または育児などストレスフルな状況に対応するためにも、たえず心のバランスを大切にし、もしも万が一、ストレスが楽しみより高くなってしまった場合は休学を考えるべき。回りの友達にはセメスターの間はあえなくてごめんね、と断っておく。それで消えてゆく友達はもとからあなたには必要がない人だったのでしょう。

 

わたしの場合、SDSUでは、通算5年かかって心理学科の学士号をとり、その後大学院へ進み、アジア研究学科の修士号をとりました。

SDSUに編入時には大学院のことはまったく頭になく、ただ学士号を取りたいというのがとてつもなく時間がかかるゴールだと思っていました。当時はフルタイムで多少フレックス勤務もできましたので毎セメスター2クラス、6ユニットののんびりペースでクラスをこなしていました。育児、家事は手抜きだったのですが忙しいなかにも子供とも時間は息抜きだったと思えます。もちろん家族、夫からの協力と理解〔あきらめ?〕のおかげで夢を達成できたと思っています。

 

 

それでは、順番にどんな流れで心理学学士号を取るにいたったかお話しましょう。

グロスモントでの就職が決まり落ち着いたところで、やっと日系会社に勤めていた頃からの夢だった4年制大学で学士号を取ることに挑戦する準備が出来ました。そこで迷ったのが大学で何を専攻するか、でした。就職に有利にと選んだインターナショナルビジネスが自分に不向きと納得したので、今度は自分が一番学びたいものは何かと考えてみました。損得を抜きに、昔から興味があったのは心理学、と確認し、グロスモントで心理学のイントロコースを受講してみました。(ここでまたまたコミカレの良さを吹聴。もしこのイントロコースを終えた時点で心理学はやっぱり向いていないな、と思ったら、また他のクラスをとることも可能でした。)

幸いこの心理学の教授が思い出に残る教授陣の一人となり、結論から言えばわたしは心理学大好きになり、SDSUへ心理学専攻として入学することに決まりました。

心理学のクラスでわたしは後に親友となる日本人学生Tさんとクラスメートとして出会い、一緒にテスト勉強に励みました。彼女はホスピスでソーシャルワーカーになるというすごい夢を持っていて、そのために学士は心理学、大学院はソーシャルワーカーと当時からはっきりとしたゴールを持っていました。

フルタイムの学生だった彼女はわたしより1年早く卒業し、念願の大学院入学もはたしていました。彼女の勧めでわたしも大学卒業後、すぐに大学院進学をすんなり決めることになりました。人との出会いでこんなに良い影響をうけたのは初めてで、出会いは大切だな、とつくづく思います。

 

大学で大変だったのはやはりエッセイ〔論文〕で、どのクラスも5から10ページのエッセイやリサーチを書く課題はありました。ESLのわたしたちはどうしてもハンディがありますが、たいていの学校にはライティングセンターがありGA(大学院アシスタント)やチューターが添削をしてくれます。

ここでも大切なことは、自分が興味を持っていることをトピックに選び自分なりの意見をしっかりと書くことでしょう。英語が上手くても内容のないエッセイより、多少ミスがある英語でも良い見解が詰まった内容のエッセイを書けば教授にはそれは伝わるはずです。

 

もうひとついい成績を保つこつに、教授とのつながりが大切です。まず教授に顔と名前を覚えてもらいオフィスアワー*に頻繁に通うことです。エッセイやリサーチの課題が出されたらドラフト〔下書き〕を持っていって見てもらうのは必須でしょう。質問をしたり、自分のクラスでの悩みや心配ごとを話し、勉強のしかたについてアドバイスをもらうのも自分のやる気を見せるのにとてもよいことです。

*(たいていの教授、講師は授業の時間以外に生徒に逢う時間を持つことが義務づけられています。それをオフィスアワーと呼びます。)

 

ほかにも思い出に残る授業や職場で応援してくれた上司や同僚たちのお話もしたいのですが、またの機会に。

もうひとつ、自称手抜き育児だったので、子供たちには申し訳ないといつも思っていました。「学校に時間をとられて、いつも一緒に居られなくてごめんね」とあやまったことがあるのですが、長男が、「そんなことないよ、ママはいつもぼくたちのためにスポーツの練習や試合や授業参観に来てくれれたよ。感謝してるよ。それより、ママのSDSUの卒業証書見るたびにすごいな、と思うよ。」と言われました。涙、涙。

 

おまけ編

SDSUで一番思い出深いのがバスケットボール選手二人とクラスメートになった作文のクラス。夏のクラスだったので毎日授業があったし、グループの話し合いをしたりして仲良くなり、バスケチームの試合を見に行きました。

二人の活躍のおかげでそのチームは3月のNCAA〔全国の大学対抗〕トーナメントに出場。それ以来わたしは大のバスケファンになり、10年来、”Aztecs”(アツテックス) のニックネームで知られるSDSUバスケチームを応援し続けています。

ここ3~4年にこのチームはとても強くなり、大学内のビエハス アリーナで行われる試合のチケットはサンディエゴで一番人気のスポーツチケットと言われます。そのチケットがSDSUの学生はただで手に入ります。それだけのためにまた学生に戻りたいと思ってしますわたしです。

 

SDSU (San Diego State University) について

SDSUはかつてはパーティスクールとして人気だったのですが、ちょうどわたしが編入した頃(2000年)からビジネスやソーシャルワーカー養成で評価を受け、近年では競争率の高さ〔入学申し込み数と合格者数に基づく統計〕が上がり、高校から入学するのが大変な学校になりつつあります。

サンディエゴの多くのビジネスピープルや先生がここの卒業生で占められていることをみても、地元での一番人気がうなずけます。

SDSUキャンパス (from http://www.aaiep.org)
 

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6 comments on “学問の勧め 【SDSU編】”

  1. みかさん、第二弾、更に磨きがかかって、読み応えのあるブログになりましたね。子育てをしながら、大学院を卒業されたことは、本当に素晴らしいことです! ステキなブログを書いて頂いて有難うございます!
    また、次回を楽しみにしています。

  2. Mikaさん、素敵な記事をありがとうございます。

    息子さんの言葉、また涙が出てきました。
    親の頑張る姿っていうのを、子供はよく見ているものですね。私も勇気づけられます。

    Aztecsのゲーム、私も今年はご一緒させてくださいね!
    そういえば、一昨年くらいにパドレスの試合で、Steve Fisherが私の目の前を歩いてました。笑 

  3. 雅子さん、えりなさん、早速読んでくださってその上コメントもくださって感謝!まだまだ書いていて、「これでいいのかな」と思う時があるので、フィードバックでお褒めいただくと嬉しいです。これからもがんばります。
    えりなさん、パドレゲームでSteve Fisherに気がつくなんて、もうAztecs マニアに成りかかってますよ。一緒にStudent Section で応援しましょうね!

  4. 我が家ではカレッジバスケも熱いんです!笑
    うちの旦那がケンタッキー出身なもので、彼は卒業生でもないのに、SDSUがNCAAに決まったらかなり盛り上がってました。
    で、故郷にいる弟と、今年はどっちが強いか?と電話で熱く語ってます。
    「今年は良いチームができた!」って毎年言ってますよ。笑

  5. 美加ちゃん、今回のブログはさらにわかりやすく、実践的で役に立つ感じですね。
    プロフィール写真もすごくいいよ!
    またサンディエゴに行きたいでーす♪

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