日本で言う『アメリカ人』、アメリカで言う『アメリカ人』

(初めに注意点ですが、この記事内で言う人種は、私が勝手に思う、『ごく一般的な日本人』としての観点から、『ごく一般的に使われている言葉』で表現しています。これは完全な偏見ですし、「その表現は人種差別だ!」という様なご指摘もありがたく受け止めさせていただきますが、読む上では寛容にお願いいたします。)

 

一般的に日本でアメリカ人と言うと、(ハリウッドスター的な)白人を想像すると思います。

(間違いではありません。彼らがアメリカで生まれ/もしくは市民権を取得している限り。)

 

でもアメリカは移民が多く、黒人でも、見た目思いっきり日本人じゃん!っていうアジア人でも、書類上、パスポート上ではアメリカ人だったりします。

 

それは、日本が血統主義で、アメリカが生地主義だから。

 

私にはアメリカ人と日本人のハーフの友達がいます。以下マイキー(仮名)と呼びます。

マイキーのおじいちゃんとおばあちゃんは、それこそ生粋の日本人でしたが、アメリカに移民して、そこで生まれた子(マイキーのお母さん)は、見た目日本人の『アメリカ人』となりました。

そしてそのマイキーママは、白人のアメリカ人男性と結婚し、生まれたマイキーは見た目ハーフですが、生活やステレオタイプはまるでアメリカ人。

 

でもマイキーの中では、アメリカで生まれ育ったからアメリカの生活しか知らないだけで、自分は日本人だ!と強く思っています。もちろんアメリカが嫌いなわけではないですが。

 

そして、もう一人お友達の例を挙げてみます。

エマ(仮名)は、両親共に生粋のフィリピン人です。両親が若い頃アメリカに移住してきて、一生アメリカで住んでいくぞ!という強い思いで帰化したため、生まれたエマはフィリピンの文化にも言葉(タガログ語?)にも一切触れずに育ちました。

それこそ『アメリカ人』として。

 

どちらのケースにしても、保持している国籍はアメリカなので『アメリカ人』となります。

細かく言い分けようとすれば、マイキーは日系アメリカ人で、エマはフィリピン系アメリカ人?

 

では逆に日本国内では。

私の遠い友人の息子さんの話。

友人A子は、アメリカ留学中に妊娠しました。

父親となる相手は白人のアメリカ人で、当時学生のブランドン(仮名ですよ)。

A子はブランドンの今までの無責任な態度に不安を覚え、妊娠の事実を告げずに別れ、日本へ帰国しました。(告げるべきだ!とかモラルに関するご意見はここでは受け付けられません。汗)

 

そして日本で生まれた息子の亮介(もちろん仮名ね)は、父親の血を引いてブロンド。見た目もほとんどハーフとわからないくらい白人に近いですが、生まれてから今まで母一人子一人で日本の生活。

彼の心は純日本人です。

 

でも、周囲の目には『外国人』と写ります。

当の亮介は、街で白人や黒人(日本人とは違う見た目の人)を見かけると、「お母さん!ガイジンだよ!!」って大興奮!!

近所のおばちゃんが、「亮介も十分ガイジンだよ!おかしい子だね」って笑って言った日の夜、亮介はお母さんに聞きました。

 

「ボクって外人なの?」

 

なぜならこの近所のおばちゃんは、見た目主義だから。

 

 

もうここまで来たら何でもいいよね。

そう思わない?

 

マイキーは日本人の心を持っていると言い張っても、毎日お米を食べると疲れるし、

 

見た目『ガイジン』な亮介は、米と味噌汁が大好きですよ。海外旅行でアメリカだなんて、英語もしゃべれないのに怖くて行けないと言います。

 

アメリカ人である必要がありますか?

 

日本人である必要がありますか?

 

フィリピン人でなくてはいけませんか?

 

それぞれの国で生まれ育って、『別の国』を知って、

 

そして改めてそれぞれの国の良いところを感じて、安心する言葉(言語)で大切な人と言葉を交わして…

 

人間はそれで幸せなんじゃないでしょうか。

 

この話をすると賛否両論、時々狂った様に非難される時があります。

でも、オープンマインドな皆さんが読んでくれていると信じているから書きます。

 

それは、コスモポリタニズム。

 

何百年、もしかしたら何千年でもかかって、

『本当の』世界の国際化が進んで、

国際結婚もきっと増えて、

誰がどの人種かなんてわからなくなって、

パスポートなんか必要ない、

 

世界が

 

人が本当に一つになる日がいつかくる。

 

その時初めて人は平等になる。

 

そんな時代に生まれ変わって、人種や宗教間の争いがない平和な世界を見てみたい。

 

宗教はまた別の話か。

 

でも、見てみたいな。

 

本当の『 one world 』

 

Kazumi 

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7 comments on “日本で言う『アメリカ人』、アメリカで言う『アメリカ人』”

  1. カズミさん、この話、わかるような気がします。

    つい最近も、お役所に出す、ある書類にこんな設問がありました。

    あなたのraceは?

    選択肢として、

    Asian
    Black
    Caucasian
    Hispanic
    などなど

    ま、われわれは間違いなくAsianを選ぶべきですが、うちの娘がこんなこと言ってたんですね。

    「うちのクラスでもこんなことを聞くような質問があったけど、「その他」にチェックする子達もたくさんいた。」

    ふつーに聞いてると、「他にもいろいろな人種があるんだな。」とそのまま通り過ぎてしまいますが、その時に思ったのは、

    「いや、アジア人とヒスパニック」の間に生まれた子供は、どう答えれば良いのかな」

    これ、カズミさんの話に通じるところがあると思いません?

    近い将来、そう言う区別がなくなっていくのかもしれませんね。

  2. センサスでしたっけ?住民統計みたいな。
    あれにもこういう人種のチェックボックスがあって、「複数回答可」ってなってたのを見たことがあります。
    やっぱり「一個」選ぶのは無理なんだな〜と思いました。

  3. Masaさん

    そうなんです、また知り合いの話になりますが、白人の奥様を持つ黒人の知人は、息子は黒人だけどtypicalな黒人の話し方はして欲しくないって言ってたんです。オバマさんも混血ですけど、黒人とされてますよね。
    色が入ると”白人”ではなくなるからってその知人は言っていました。
    私にはその感覚がいまいちよく分かりません…
    公的な文書でraceを選ばなくてはいけないのは、統計のためなんでしょうか?それこそ移民の国だから?

  4. Erina

    なるほど、複数回答可にしないと、正しい統計は出ないよね。
    色々な混血のクオーターは4つ?あ、それは1/4ではないか(笑)

  5. アメリカだと、一つの家族の中でも、すごく複雑な家族がたくさんいて、お父さんが違ったり、お母さんが違ったりして、兄弟でも肌の色が違う子とか、人種が違う子とかいますよね。私も初めてアメリカに来た時、このような家族を目の当たりにして、少しビックリしましたが、日本人の私でもアメリカという国に、なんの違和感もなく、いられるんだって思いました。うまく言えないけど、なんか日本人だろうが、母国語が何語だろうが、アメリカに住んでいる以上、周りの人は、1人の人間として自分を見てくれているんだと、感じました。アメリカのそういうところ、私は好きです。(まだ、人種間で差別はありますが…)

  6. ayaさん

    そうなんです、寛容なんですよね。
    私もこっちで友達ができたのは、みんなが受け入れてくれたからなんですよね。
    見た目や英語の出来は関係ない、日本では周囲と同じであることが求められるけど、こっちでは自分をしっかり持っていればやっていける気がします。
    そういえば先日、家系図がすごく複雑な友達の結婚式に行ったんですけど、誰がどっちのサイドのファミリーかを認識するので精一杯でした(汗)

  7. 「時々狂ったように非難される時がある」とありますが、どのような「非難」なのでしょうか?個人的には「賛成」なのですが‥

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