1セントを笑うものは1セントに・・・
こんばんは、カナ10ブロガーのYumiです。
今日は今年(2013年)2月にカナダで、市場通貨としての機能が廃止された1セントコイン(Penny:ペニー)のお話。
ちなみに1セントはだいたい1円くらい。
以前Erinaさんの「レジ横のペニー」の記事にもあったように、アメリカ人やカナダ人は小銭を使うのも持ち歩くのも、あまり好きじゃないようです。
“Don’t give me pennies.”「ペニーはいらないから。」と小額のお釣りを断ってくるお客さんや、
スーパーの出口のすぐ外で、“Do you spare change?”と物乞いをしているおじさん(たまにおばさん、おにいさんetc…)にそのままお釣りをあげちゃう人も意外と多いです。
カナダにはアメリカと同じく、1セントコイン、5セントコイン(nickel:ニッケル、発音的には「ニッコゥ」と言った方が通じた)、10セントコイン(dime:ダイム)、25セントコイン(quarter:クウォーター)があります。
カナダにはその上に、1ドルコイン(loonie:ルーニー)、2ドルコイン(twoonie:トゥーニー)があります。しかも街中のコインパーキングやコインランドリーではいまだに、コインでの支払いしか受け付けない機械がたくさんあるので、ある程度のクウォーターやルーニーを持ち歩いている必要があります。アメリカだと1ドルから紙幣であるので小銭入れの中はカナダ人よりずっと軽いはず。これもカナダ人にペニー、ニッケルを嫌わせるひとつの要因だと思います。
ペニーの廃止“Penny Elimination”実施によって、1年で$11million(約10億円)の税金が節約されることになるようです。1枚の1セントコインを作るのに1.6セントのコストがかかるペニー。地面に落ちていたって、ホームレスも気に留めない存在を維持し続けるのは、費用対効果を考えるともったいないですね。
金融機関や小売店などでは、今後ペニーを保有しなくてもよくなり、現金輸送に掛かっていた費用労力の大幅なコストダウンにつながるというメリットもあるようです。
我々のスーパーでも、レジに“Penny Elimination”のステッカーを貼って、現金で支払いをするお客さんには合計額が、5セント単位で近いほうに繰上げ・繰下げされる旨を説明してあげていました。
ただこれらの法則は現金で支払う時のみに適応されるのであって、デビットカードやクレジットカードでの支払いの場合は、今までと同様に1セント単位で請求され引き落とされます。
最初は、お客さんがどんな反応をしてくるかすこし不安でした。が意外とこの政策に賛成派の人が多かったです。
“I’m so happy that we don’t need to care about pennies any more!”
「もうペニーのことを気にしなくていいと思うとうれしいわ。」
“I hope nickel will be eliminated as well.”
「ニッケルもなくしてくればいいのに。」
中には
“Really?! I still have a bunch of pennies left in a jaw home.”
「そうなの?家にビンいっぱいのペニーがまだあるのに。」
ではいまだたくさんのペニーを持っている人はどうしたらいいのでしょうか。
1.ローリングペーパーで巻いて、銀行に持って行き、大きい通貨に両替してもらう。
2.多くの小売店、現金を扱う業界では、おつりでペニーは返ってこないけれど、支払いの際にペニーを使ってちょっきりの金額を払うことは出来るので、地道に使い切る。
3.チャリティー等に寄付する。
あと、ユニークなのは、
4.バスルームのタイルとして使う。
確かにカナダのペニーは裏面にメイプルリーフがデザインされていて可愛いし、いざなくなると思うとなんだか少し淋しいような気がします。記念としてなんらかの形で取っておくのもいいかもしれませんね。