【常識の壁】アメリカで「ビニール袋」は通じない?似て非なるプラスチックとビニールの正体

みなさん、こんにちは。Masaです。

 

アメリカでの生活も気づけば30年を超えましたが、いまだに「あ、これって日本独自の言い方だったんだ」とハッとさせられる瞬間があります。

 

先日、近所のスーパーで買い物をしていた時のこと。セルフレジが混んでいたので、久しぶりに店員さんのいるレジに並んだんですよ。会計が終わって、つい日本の癖で「Could I have a vinyl bag?(ビニール袋、もらえますか?)」って言っちゃったんです。

 

すると店員さん、一瞬「フリーズ」したんですよね。「え?何それ?」って、なんとも言えないキョトンとした顔。すぐに「ああ、Plastic bagね!」と笑顔で対応してくれましたが、あの数秒間の沈黙、アメリカ生活が長くてもやっぱり少し照れくさいものです。

 

実はお馴染みの「ビニール袋」という言葉、アメリカでは日常会話としてはほぼ「死語」に近いって、みなさん知っていましたか?

 

「プラスチック」と「ビニール」の正体

日本では、スーパーでもコンビニでも、あるいは家でゴミをまとめる時でも、あの薄い袋のことを十中八九「ビニール袋」って呼びますよね。でも、アメリカでそれを指す言葉は、100%と言っていいほど「Plastic bag(プラスチック・バッグ)」なんです。

 

じゃあ、アメリカで「Vinyl(ヴァイナル)」って言うと、現地の人は何を思い浮かべるのか。

 

一番多いのは、間違いなく「音楽のレコード」のようです。最近は日本でもレコード人気が再燃していますが、アメリカの若者の間でも「LPレコード」のことを「Vinyl」と呼んで楽しむのがすごくオシャレな文化になっているんですよ。

 

素材として使う場合だと、これからの季節に庭に出す「Inflatable pool(子供用の膨らませるビニールプール)」や、家の外壁に使う「Vinyl Siding(ビニールサイディング)」、あるいは床材の「Vinyl Floor」なんてイメージが強いですね。

 

つまり、アメリカ人にとって「Vinyl」というのは、もっと「厚手で弾力がある素材」とか「カチッとした工業製品」というニュアンスが強いらしいんです。一方で、私たちが毎日使うあのヒラヒラした袋は、彼らにとってはあくまで「Plastic(プラスチック)」の一部。素材の分類の仕方が、日米で面白いほどズレているんですよね。

 

呼び名の違いは「進化」の証?

実は、日本でなぜ「ビニール袋」と呼ばれるようになったかというと、昔々は本当に「Polyvinyl Chloride(ポリ塩化ビニール、通称:塩ビ)」で作られた袋が主流だったからだそうです。

 

でも、この塩化ビニールは燃やすと有害なガスが出やすいといった環境上の理由から、今の日本のスーパーで配られている袋のほとんどは「Polyethylene(ポリエチレン、通称:ポリ袋)」に代わっています。

 

つまり、中身(素材)は「ポリエチレン」に進化したのに、呼び名だけが昭和の時代の「ビニール」のまま生き残ってしまったってことなんです。不思議な現象ですよね。

 

アメリカでは、素材の進化に合わせて呼び名も合理的に「Plastic bag」として定着したのかもしれません。あるいは、アメリカ人にとって「Vinyl」という言葉は、もっと特別で、もっと「丈夫なもの」に使いたい大切な単語だったんじゃないかな……なんて、エンジニアの端くれとして想像を膨らませてしまいます。笑

 

時代とともに変わるレジでの景色

最近のアメリカ、特にここカリフォルニアでは、環境保護の観点からプラスチックバッグそのものを廃止する動きが加速しています。レジで袋を頼むと有料(25セントくらい?)だったり、そもそも紙袋(Paper bag)しか置いていなかったり。多くの人が自前の「Reusable bag(エコバッグ)」を持ち歩くのが当たり前のマナーになってきました。

 

言葉の違い、素材の違い。そんな小さなところから、日米の文化や歴史の差を感じるのも、アメリカ生活の醍醐味かもしれません。次にアメリカのスーパーで袋が必要になったら、ぜひ自信を持って「Plastic bag, please!」と言ってみてください。店員さんもフリーズせずに、きっと素敵なスマイルで袋を差し出してくれますよ。

 

「ビニール」と言ってレコードが出てくるか、ゴミ袋が出てくるか。たった一つの単語で、見える景色がガラッと変わる。言葉って本当に面白いですよね。

 

私もたまに言い間違えちゃいますが、そんな失敗も「アメリカらしくていいや」と笑い飛ばして過ごすのが一番。難しく考えず、明日も一歩一歩、現地の空気を楽しんでいければ最高です。

 

Masaでした。 

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