アメリカの大学で友達を作る方法 – Athletic Program編
Marioさんが、この記事で、アメリカの大学のフラタニティについて紹介してくれました。
今回はこれとは異なる、アメリカ大学で友達を増やし、なおかつ就職にも有利(?!)な、あるプログラムについてお話します。
10年近く前のことになりますが(汗)、アメリカのコミュニティカレッジに入学し、「どうやったらアメリカ人の友達ができるんだろう?!」と、とてもやきもきした時期が私にはありました。
英語学校を修了し、留学生の友人たちはいつかは自分の国へ帰ってしまいます。
その寂しい現実を知り、アメリカで生まれ育ったアメリカ人、またはこちらに住む外国人の友達を作るには、どうしたらいいのか?と考えたものでした。
クラスで出会うクラスメートたちは、授業以外に接点もなく、コーヒーを飲む、ランチを食べる、ということはしても、それ以上の友達になることはありませんでした。(まぁこれも自分しだいなんだけど)
そこで、私が始めたのは、「部活」。英語でAthletic Programと言います。
実は私、中学、高校と部活でテニスをやっており、高校では全道大会にも出場しました。なので、そこそこ、ボールも打てる。
運動不足を解消させるため、まずは通っているコミュニティカレッジのテニスのクラスを取りました。
そこで出会ったのが、「女子テニスチーム」のコーチ。
彼女に、「ぜひ、来シーズンはうちのチームでプレーして!」とお願いされました。
後々わかったのですが、社会人学生の多いうちのコミュニティカレッジは、学生の平均年齢も高く、athletic programに参加する学生は少ない。なので、毎シーズン、コーチたちは規定人数を集めるのに苦労するようなのです。
なので、集まったチームメイトの中には、テニス初心者もいましたし、なんと70代のおばあちゃんもいました(彼女けっこう打てるんですよ!)。そんな中で、全道大会出場(あくまで出場だけ)の私なら、チームでもナンバー1,2を争うくらいになってしまうものなのです。笑
競技によって、シーズンは春セメスターだったり、秋セメスターだったりします。私がこのコーチに出会ったのはシーズン直後だったのですが、オフシーズン中もチームの練習やトレーニングセッションがあったりして、すぐにチームメイトたちに出会うことができました。
San Diego City Collegeのバドミントンチーム
それでは、ここからAthletic Programで得られるものを紹介します。
1. とにかく友達が作れる!
日々の練習や、試合での勝ち負けを共に経験することほど、絆を深めてくれるものはありません。
チームメイトたちはとても(本当に!!)面倒見がよく、大学の先輩でもあるので、授業やトランスファー(編入)、仕事に関してのアドバイスもくれます。
練習後には一緒にごはんを食べに行ったり、飲みに行ったり、ビーチに行ったりと、色々な体験ができました。シーズン中はほぼ毎日顔を合わせ、一緒に練習し、試合のときは相手校のキャンパスに向かうまでみんなでバンに相乗りしたり、と面白い体験ができました。
スポーツは万国共通!スポーツをしている最中は、英語力は問題にはなりません。自分の好きなスポーツを通して取得できる英語は、ライブ感があり、本で勉強するものとはまったく違います。
2. 勉強がおろそかにならないようなサポートがある!
チームコーチやAthletic Department(体育会?体育科と同じ場所)のスタッフは、学生の成績にもきちんと目を向けます。
宿題が遅れだしたり、テストのスコアが下がりだしたら、メンターという先輩学生などをつけて勉強を手伝ってくれます。幸いにも私はこのメンターたちのお世話になることはありませんでしたが、チームメイトで同じ数学専攻の女の子がいて、彼女によく数学の質問をしていました。(オススメの教授とか知っています。)
3. 数多くの奨学金にアプライできる!
アメリカは言わずと知れた、「スポーツ大国」。スポーツ学生を対象とした奨学金がごまんとあり、部活生(Athletes)は、競技やシーズンの時期によって、大学だけでなく、全国区で募集している数多くの奨学金にクオリファイできます。特にシーズン中に良い功績をおさめたプレイヤーで、成績も優秀、留学生、などの点が揃えば、何かしらの奨学金にアプライできるでしょう。
私も大学が募集していた奨学金に応募し、”Athletic Student of the year”として1000ドルの奨学金をもらうことができました。
4. 就職に有利!
そして、部活動での活躍は、もちろんレジュメにも書くことができ、私は、雇用者が「体育会系」の学生に一目も二目も置いていることを、後々知ることになります。
そう!
日本でも言われていることですが、「体育会系」は雇用者に大人気。その人気は日本以上かもしれません。
アメリカで根強い「チームワーク精神」がとても鍛えられ、スポーツ選手(Athlete)と言うと、コツコツと練習をして結果を出すことの大切さを知っている、とみなされるようです。
面接のたびに「テニスやってたの?」と聞かれ、そこから社長と小話のネタになったり・・・ということもありました。もちろん採用。笑
5. プロによるコーチングとトレーニング
「部活」と聞いて、日本のスパルタや、練習中には水を飲むなというわけのわからない精神を思い起こした方がいるかもしれません。そういうチームも中にはあるのかもしれませんが、アメリカのスポーツ教育、特に大学のものはトップレベル。
コーチ陣も、スポーツマネジメントなどを勉強してきたプロばかりで、競技のテクニカルなことだけでなく、コーチングについて深く理解しています。
施設などにもお金がかけられており(何せこれが大学のウリだったりする)、常駐のトレーナーも必ずおり、体の不調はプロに相談できます。大学によっては、スポーツマネジメントやトレーナーメジャーの学生が、インターンとしてトレーニングルームで働いていることもしばしば。彼女・彼らは一生懸命勉強したものを実践しており、応援してもらってるような、してあげたいような気持ちになります。
なので、高校で部活をしていた留学生は、ぜひアメリカの大学やコミュニティカレッジでも部活(athletic program)に参加することをおすすめします。
もちろん、中にはdivision 1のアメフトチームなど、プロを生み出すような全国区のものもあり、入団テストのようなものもあるかもしれません。逆に、シーズン中、一試合も勝てない、というチームもあるかもしれません。
だけど、結果よりも大事なものがとてもたくさん得られるはず。英語の勉強+αの体験が、留学体験、学生生活をまた一層、意味の深いものにしてくれます。
まずは、自分の大学のウェブサイトで”athletic program”というページを探し、どんな競技があるのか見てみましょう。そして興味のある競技があったら、コーチにメール。シーズンはいつか、練習日と時間はいつか、練習に見学・参加に行っていいか、などの詳細をもらいましょう。
自分以外はプロレベル?みんな体がデカイから相手にならない?そんなことは全然ありません。
深く付き合える友達が作れて、好きなスポーツが思う存分楽しめて、なおかつ就職に有利!こんな一石三鳥なプログラム、他にはありません。
Let’s play a game!
Mt. San Jacinto Collegeの男子テニスチーム
就職に有利かどうかわかりませんが、あと、近所のミートアップに参加するって方法もありますよね。たとえば、バイクライド(サイクリング)とか、テニスクラブ、ジョギングクラブ、ドライブクラブなどなど、探せばいくらでもあります。最初入会する際には結構勇気が必要ですが、その後はどんど友達が増えます。
ミートアップはスポーツだけでなく、外国語や写真などの趣味の分野もありますから、幅広く人に会いたいときはよい手段ですね。
よく、「どうしたら英語ができるようになるか?」と聞かれますが、英語の勉強以外に、何か趣味を持つことはオススメです。
その趣味で人とつながれますからね。