ダーリンはモーティシャン ~怪談!?~
まだまだ暑い日が続きますね。今日は涼を求めてちょっと怖い話を。
葬儀屋とお化けや幽霊は、関連があるって思れがちですよね。実際はどうでしょう?
私がこの家にやって来た時、話には聞いていましたが、家の敷地内に遺体保管場所やチャペルがあるなんて、私にとってはじめての経験で正直に言って、とても怖かった。主人から、前日に搬入した自殺者の悲惨な様子も聞いていて、裏庭がとてつもなく恐ろしい場所に感じられたのです。恋人と別れ、車に全財産を積んで数ヶ月彷徨い最終的に死を選ぶ。死後は家族からも関わりを拒否され、手続きは弁護士を通じて進められている・・。悲しい現実。
その夜、不安と緊張で寝付けなかった私は、裏庭のライトが誰も居ないはずなのに、いきなり点灯したり、誰も居ない1階のトイレから水を流す音が聞こえたりで、いよいよ不安になっていったのでした。
やはり何かある。そう思ったのですが、葬儀屋の仕事をして50年近く、怖い思いなんて一度だってしたことがない。人は死んだら無になる。幽霊なんてありえない。(そのくせUFOは信じてる)そういう主人に言える訳がありません。
日本の葬儀屋で知り合った頃にも、彼を写した写真には、光の筋のような物が写りこむ事が多かったんです。きっと何かあるんだけど。彼は鈍い!霊感が無い。この仕事には、うってつけの体質だから、分からないんだ。そう思って、暫くの間、本当に怖かったものです。
結局、裏庭のライトはモーションセンサーなので、野生動物アライグマとか、スカンクが通ったらしいという事が判明。1階のトイレは、前庭のスプリンクラーに連動していて夜間タイマーで作動中。
自殺者の悲しい話と新しい環境の不安が作り出した幻想。妄想。という事で一件落着。
したのですが、時々、いやな予感がするんです。
住居からチャペルに行くのにドアがあります。住居と来客用オフィスの間にひとつ。オフィスとチャペルの間にもうひとつ。毎晩点ける照明のスイッチがチャペルの壁にあり、普段は平気で出入りするのに、時々、どうしても二つ目のドアに手が掛けられない。チャペルに近寄りたくない。このドアを開けたくない。なんとも言いようのない不安。
娘にその話をすると、彼女も真剣な顔で
『私も時々怖い。声が聞こえた事もある。』
『えええええ!!でも、エンバーミングルームは怖くないんだよね。』
『そりゃあそうでしょ。亡くなった人はそれで終わりだもん。でも、チャペルは人が集まる場所だから、来ちゃうんだよ。』
ここで、日本とアメリカの霊に対する違いを再確認しました。日本人は、死自体を怖がり、死体にさえ恐怖しますが、アメリカ人は入れ物より中身。魂、Spiritsに恐怖を感じるらしい。
悪夢が続いて寝不足だという娘が次の日に持って来たのは、ネイティブインディアンに伝わる魔よけ。セージの葉を乾かして束にした物。火をつけて、燻した煙を家中の角に撒いて、bad spiritsを追い払うんだそうです。インディアンの葬儀の儀式 Cry dance も、人々が手にこのセージの束を持ち、煙が立ち込める中で行われるそうです。
匂いも、なかなか良いですし、これで悪霊退散できるのなら、言うことなし。チャペルに集まってしまった方達もお帰り願えたことでしょう。娘も、おかげ様で悪夢を見なくなったそうです。
皆さんも何か、悪い事、心配事があれば、是非一度お試しを。
きっとこれで一安心!!
やっぱりあるんですね~・・・・そりゃあるか。
私は怪談とか全くだめだったんですが、こちらに来て、ゴーストというのは危害を与えたり、怖がらせる存在じゃないと言われて、「そうなの?」と思ったことがあります。
何か伝えたいことがあるから、現れる、みたいな感じらしいですね。
Norikoさんご一家はきっと、スピリットたちに近いから、そのメッセンジャーみたいな役割なんじゃないでしょうか。
えりなさん
メッセンジャーになれるほど、霊感が強くないので、
なんとなく感じるだけです。なんとなく・・・・・。