デパートメントVPとミーティング
先日、われわれの部署でちょっとしたミーティングがありました。
ミーティングオーガナイザは、デパートメントVPつまり、上から3つ目のポジションの人。彼の下には、1000人以上の下々のものがいます。
参加者は20名程度。これくらい職能の高い人とのミーティングはめったに行われないので、われわれの間では、
「おい、ちょっとやばいんじゃない?」
「レイオフとかのうわさ、聞いてない?」
「その場で、切られるんじゃないのか?」
などと言う不安でいっぱいでした。実際には、ふたを開けてみれば、非常に有意義なミーティングだったんですけどね。
そのVPさん、そのポジションに就いて1年半ほどなんですね。以前は、違う部署のVPをやっていた人なんですが、その手腕を買われて、うちのVPに就きました。
で、そのVPさん、実は、以前の部署では、半年に一度は、このような小グループのミーティングをやってたらしいのですが、うちの部署に来てからは、忙しくてなかかなこういう機会が持てなかったそうで、売り上げもかなり上がってきたところで、ようやくこの機会が持てたとのこと。
われわれ下々のものも、お上と直接話ができるような機会はめったにあることではありませんから、非常にありがたい機会になります。
彼との時間は1時間半。その間に、現在の部署の状況、プロジェクトの進捗状況などなどが手短に説明されます。ほとんどの場合、良いことだけ話され、悪いことの詳細は話されないですね。
悪い話がもっと聞きたい場合には、質問をする必要があります。それも、かなり細かい、重箱の隅をつつくような質問。
このブログの読者の方々、多分、そのような機会を持ったことが今までにあると思いますが。
このような場で、しつこいくらいに質問します?
変な質問をして、参加者だけじゃなくて、お上にも「なんだこいつ?」と思われたくないので、じっと話を聞いているだけですか?
どうでしょう?
じゃぁ、どちらが良いでしょう。ガンガン質問した方が良いのか、それとも変な質問ではないと思う場合に限って、しっかりと質問した方が良いのでしょうか?
どちらですか?
言うまでもありませんよね。
ガンガン質問した方が良いに決まってます。
理由は2つ...かな。
・VPのプレゼン以上のことを聞くことができる
しょーもないことでもいいんですよ。VPさんは、こう言う機会ですから、どんな質問に対してもしっかりと答えようとしてくれます。なので、うわべのことから、細かいこと、深いことまで、どんな質問をしても良いんです。
日本だとあまりこう言う人はいないのかもしれませんが、こちらではよーくいるんですよね、「そんなこと、聞くまでもねぇだろう」ってことを聞く人たちが。答えがわかりきっているようなことを質問する人たち。
でも別に全然問題ないんです。
しょーもない質問の答えとして、ものすごく細く深いところまで説明してくれたりもします。
・VPと顔見知りになることができる
ここが私の強調したいポイント。
VPさんに質問すると、VPさんがこちらを向いて答えてくれますよね。あれ、下々のものにとってはめちゃくちゃ大切なことだと思うんですよ。VPさんに自分の顔を覚えてもらうチャンスになります。
で、たとえば、トイレでたまたまVPさんに出くわしたら、
「あ、この前はありがとうございました。よくわかりました。実は今...」
「ああ、そう。そりゃ良かったね。納期に間に合わせるようにがんがってくれよ...」
ってなことになる可能性だってあるわけで。
つまり、VPさんへの質問は、自分自身をVPさんにアピールする機会になるんです。自分をVPさんにブランディングする機会になるんです。そうでなくても、会社の上層部に名前を覚えてもらえると言うことは、自分の仕事に必ずプラスになります。
自分をアピールすることは、アメリカでは特に重要。「やりすぎじゃない?」くらいがちょうど良いかも。
なので...
私もこの機会にVPさんにたくさん質問をしました。20人以上の参加者のうち、VPさんを質問攻めにしていたのは、たったの4人。いつも遠慮がちな日本人どうしのミーティングじゃないですよ。日本人は私のみです。アメリカ人はよくしゃべると言いますが、いざとなると言葉が出てこない人たちも結構います。
つぎにVPさんに会ったら、挨拶でもしようかな...。