自分に制限をかけると言うこと − メンターから学ぶ


今日は久しぶりにメンターのドンに会ってきました。2ヶ月ぶりくらいかな。


場所は、ロサンゼルスのダウンタウン。彼の経営するアロマセラピー。サンディエゴから車で飛ばすこと1時間30分ほど、ダウンタウンにしては、閑静な住宅街にあります。話によれば、かなり古い町らしく、見るからに古い家がたくさん立ち並んでいます。本当に静か。


建物の中に入ると、


ドン:「ああ、Maas!元気だった?調子はどう?」


いつものように、上から下まで黒ずくめ。そう、ちょうど、あの一世を風靡した「ブルースリー」のような格好。


私:「元気、元気。Donはどう?」


などと、ちょっとしたスモールトークで会話をスタート。


いつものように、彼の車で近所のデニーズで「ブランチ」。


彼と話をする時は、いつもこのパターン。頼むものもほぼ同じ。彼はコーヒーにパンケーキ、それとカリカリベーコン。私はコーヒーにパンケーキ、目玉焼き2つ。


席に着くや否や、いつものようにドンが話し始めます。


ドン:「さてと...今日は、何話す?何か聞きたいことある?」


私:「ええ、2か月分(笑)。ビジネスをスタートして、毎日あれこれとやってます。本業の方も忙しくて、なかなかうまく動いていけなくて...」


と、ここ数ヶ月の話をドンにしました。本業が忙しくなると、それが肉体的にも精神的にも副業の方に影響して、ビジネスがうまく動いていかないと。気持ち的にグレーになって、良いアイデアも浮かばない。アイデアが浮かばないと、動けない。動けないと気持ちがますますネガティブになる。負のスパイラルの中に完全に入っている。


ドンと会う時には、いつもこのような話をしているような気がします。今日はこんな話をしました。


ドン:「Masa、君には『』があるよね、『こうなりたい』って夢が。」


私:「もちろん。そのために会社も起こしたし、いろいろな人と会話して、アイデアを練って、行動して...」


ドン:「うん、知ってる。行動に移したってことはすばらしいこと。夢に向かって第一歩を踏み出したってことだからね。」


私:「自分をほめてあげたいですよ(笑)。」


ドン:「誰でも夢ってあるよね。大きな家に住んで家族と幸せに暮らしたいとか。会社を立ち上げて大きくしたいとか。」


私:「そうですね。」


ドン:「でも...実際、その夢をもっている人たち全体の5%くらいしか、夢を実現させてないんだ。じゃぁ、どうして残りの95%の人は夢が実現できないと思う?」


私:「行動に移してない...ってことですか?」


ドン:「そう、それも一つの理由だ。いや、行動に移せない理由があるからなんだ。どんな理由だと思う?」


私:「・・・何でしょう。」


ドン:「夢って、What you wantを持っているってことでしょ?何かが欲しい、何かをしたい、とか。皆、それを持ってるんだけど...でも、Why do you want?って聞かれると、『???』となる人がほとんどなんだよ。」


私:「確かに。真っ赤なフェラーリを買って乗り回したいって夢があっても、『どうして?』って聞かれると、一瞬答えに迷いますね。」


ドン:「そう、それそれ。なんか分からないけど、大きな家に住んで、高級車に乗って、高級レストランで食事がしたい。それが95%の人たちなんだ。」


私:「なるほど。じゃぁ、残りの「夢を実現させる5%の人たち」は、Why you wantの答えを持っているってことですね。」


ドン:「そう。彼らの頭の中には、すでにクリアなイメージとして夢が出来上がってるんだ。これこれこう言う理由で、こうなりたい、こうしたい、ってのが。」


私:「すべてが頭の中にあって、夢を実現させるためには、これをやって、あれをやって...ってことですね。」


ドン:「そう。私も常にWhy do I want?を心がけてるんだ。そうすると、自然に、ああ、これはこうしなきゃとか、あれをああすれば、こう言うものができる。さらには、そのものがしっかりと目に浮かんでくるんだ。うまくいけば、それがさらにバーチャルに知覚できるようになる。例えば、匂おうことが出来るようになるとかね。」


私:「本当ですか?なるほど、言ってること、よくわかります。」


ドン:「もし、Masaが今の夢を実現させたいのなら、Why do you want?を具体化する必要がある。クリアなイメージにする必要がある。難しいかもしれないけど、強力な願望(Strong Desire)があれば、絶対にできることだ。逆に、強力な願望がないと、Masaも残りの95%の中にはいってしまう。」


私:「確かに。なるほど...。でも、お金とか環境とか、いろいろなしがらみがあって、強い願望があっても、夢の実現のために前進することが難しいってこと、たくさんありますよね。」


ドン:「『いろいろなしがらみ』...。うん、わかるよ、それ。Masa、『いろいろなしがらみ』ってどこから来るんだと思う?」


私:「例えば、手元にこれだけのお金しかないのに、自分の夢の実現のためには、その10倍以上のお金が必要になる...とか。」


ドン:「Masa,それはMasaの考えだよね。Masaがそう考えてる。Masaの心がそう感じてる。『こうしたい!』って気持ちがあるのに、Masaの心のなかで『制限(limitation)』がかかってる。いや、Masa自身が『制限』をかけてるんだ。」


私:「確かに、私自身がそう思い込んでます。」


ドン:「面白い話、しようか。これは、先週の、私のブートキャンプイベントであったことなんだけど。そこで、『ナポレオン・ヒル』の直筆サイン入りの本のオークションがあってね。スタートが500ドル。で、どんどん値段がつりあがっていって、最終的には、1300ドルで落札されたのね。20台の若者が落札したんだ。ところが...、私のメンターのボブ・プロクターから『そんな馬鹿なことあるはずがない。どうして1300ドルで落ちるんだ。スタートは3000ドルからにすべきだ。』とケチが付いた。」


ご存知だと思いますが、ボブ・プロクターはあの『シークレット』のムービーで有名な人です。彼は、ドンのメンター。


私:「ええ?仕切りなおしですか?それも落札価格の倍以上の3000ドルがスタート。ほぉ~。」


ドン:「オークションがスターとしてビッドが始まったときに、面白いものを見たんだ。500ドルからスタートしたときも、3000ドルからスタートしたときも、全く同じ人がビッドしてる。で、最終的に、7500ドルで落札された。それも、全く同じ20台の若者。」


私:「おぉ、そうなんですか。」


ドン:「どう思う?全く同じ人が、最初は、1300ドルで落札。で、次は7500ドルで落札。分かる?」


私:「???」


ドン:「じゃぁ、どうして、最初のオークションでは、7500ドルじゃなくて1300ドルで落ちたの?」


私:「なぜですか?」


ドン:「あの若者は、最初のオークションでは自らに『制限』をかけてたんだ。わかる?その制限をボブ・プロクターがオークションのスタート価格を上げることによって、排除した。それが、ボブの狙いだったんだね。」


私:「なるほど、非常に深遠ですね。」


ドン:「普通、人間は自分自身に『制限』をかけているものなんだ。でも、あるときには、その『制限』をはずさなきゃならないときがある。わかるね。」


私:「ええ、よくわかります。」


ドン:「じゃぁ、Masaも、夢を実現させるために、『制限』を取り払って、殻を破って前進してよ。必ずうまくいく。私は、Masaが成功するまでいつまでもMasaのそばにいるから。いっしょにがんばろう。」


私:「ありがとうございます。」


今日も、いつものように、ドンからたくさんのエネルギーをもらって帰ってきました。単純な私なので、モチベーションがあふれ出てきます(笑)。


でも、思うに、ドンの考え方と言うのは、ひじょーに大切だと思うんですね。


と言うか、今まで気づかなかった、当然のことに改めて気づいたって感じです。


ドンの器の大きさは、私の何10倍です。少しでも彼に近づきたい(笑)。


ちなみに、彼、学歴ありません。高校中退です。17歳で結婚して、20台後半で一度離婚。今は50歳で、再婚した奥さんと最高の人生を送っています。子供は8人(!!!)。孫も何人かいます。世界17カ国で彼の出した本が出版されています。


不可能はありません。

 

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8 comments on “自分に制限をかけると言うこと − メンターから学ぶ”

  1. まず、時々Masaさんからお伺いするアメリカのメンター制度、
    すごくいいと思います。と言うか、私に必要です!
    そんな社会的制度というかシステムというか、非常にうらやましいです。

    で、夢。Why do you wantの考え方は非常に有効ですね!
    なんかこうより具体的に積極的に動けるような気がします。
    でも・・・
    なんというか・・・
    やっぱり現在の自分ではどうしようもない現実のfactorってあり、
    (お金とかお金とか。。。^^;)
    どうしてもこう、⇒limitation の方向に思考が行ってしまうんです。。。

    でも!

    私には絶対に叶えたい夢があるので、いろいろな方のこのような良きアドバイスを伺い、
    活かしつつ絶対絶対実現します!!

  2. 大きな目標を公表すると、「チャレンジ」「挑戦」と
    多くの人が言いますが、当人にとっては、
    「昨日80%まで出来たから、今日85%を目指しただけ」
    だと思うんですよね。
    Strong Desireに対するWhy の答えがある人は。
    決して「スペシャル」でも「チャレンジ」でもなく。

    僕もそうですがリミットをかけると例え夢や目標でも
    前進する事へ無意識に恐怖心やリスクを覚え立ち止まってしまいます。
    (変化のない、エスケープゾーンなのかもしれませんが…)

    Strong Desireと思う事柄に出会えるだけでラッキー。
    そう思えるようになればモチベーションだって
    自然に高まりますよね。

  3. masaさん,ご無沙汰です。

    ブログへのコメント有り難うございました。
    このサイト・・・気がつきませんでした。

    新しい事業を立ち上げられたそうですね。
    以前のヤロ関連なのでしょうか?

    ”自分に制限をかけている”

    この話,大変考えさせられました。
    やはり,Limitかけているんでしょうね。

    ここ10年間,何かが劇的に変わったか・・・
    と考えてみると,特に大幅に変化したものって無いような気がします。

    それが,制限をかけていることの裏付けですね(笑)。

    やりたいことは有っても,できていないということは,やろうとすることに
    立ちはだかる壁を,超えられていないということ。

    問題を解決できていないということですよね。

    お金が無いとか
    時間がないとか
    とりあえず今の仕事をちゃんとしないととか
    自分にできることをネットでアピールしても,お金にならないからとか

    やりたいと思っても,実際に着手できていないから,
    やっていないのと,全く変わらないですね。

    何度も何度も,やりたいことと,それをやる為の若干のマーケティングと
    あとはその手法と・・・・

    きちっとノートに書いて計画を立てて・・・
    (なんか日本の消費者金融のCMみたいになってきましたが)

    まだ,まとまっていないのが,できていない最大の原因です。

    モチベーションを維持する為にも,またちょくちょく遊びに来ます。

    よろしくお願いします。

  4. ご無沙汰しています!

    素晴らしいお話しありがとうございます。
    私もこのメンターさまとぜひお話ししてみたいです(笑)

    いろいろ積もる話もあるのですが、、まあ、
    私はとりあえず今もアメリカにおりますよ~

    息子さんの大学入学おめでとうございます!
    将来が楽しみですね♪

    オレンジカウンティを素通りではなくて、
    今度は近くにいらした際には、
    ぜひお声をかけてくださいね~

    これからもよろしくお願いいたします。

  5. Hifuminさん、ご無沙汰でした。コメントありがとうございます。

    メンターって、私の時代には日本では聞いたことなかったですね。今は少ないながらもあるんでしょうか。

    アメリカでは当たり前のようにありますね。ためしにMentorとググって見ると、3000万くらい検索結果が出てきます。メンターとかライフコーチとか、それこそ星の数ほどあるようです。彼らにもまたメンターがいて...。

    日本語で言うと、人生の先輩、指導者って感じでしょうか。自分の経験をもとに、人を助けるためにメンターする。それを商売にしている人たちがたくさんいます。いや、メンターをビジネスとしてやっている人がほとんどでしょうね。

    有名人のメンターにメンターリングを依頼すると、それこそ、ン万ドルになることもざらです。

    ちなみに、私もメンター料をドンに払っています。それほど安い買い物ではありませんが、その金額をはるかに上回るほどの成果をあげられていると信じています。

    >やっぱり現在の自分ではどうしようもない現実のfactorってあり
    そう、誰でもそうですよね、95%の人たちは。私もそのうちの一人です(笑)。でも、それを乗り越えると、まったく違った世界が開けるんでしょうね。私はそれを信じてがんばります。

    お互いにがんばりましょう!

  6. Marlboroさん、毎度です。コメントありがとうございます。

    Marlboroさんって、お若いのに考え方が鋭くて負けそうです(笑)。しっかりとした自分の考え方を持っていらっしゃる。

    >前進する事へ無意識に恐怖心やリスクを覚え立ち止まってしまいます
    そう、まさにこれです。例えば、自分の目標を実現するために、どうしても100万円の投資が必要。100万円と聞いただけで恐ろしくなりますよね。うまくいかなかったら100万円パーになるとか。ドンによれば、「恐怖心」は誰でも起こるもの。それを乗り越えれば必ずその見返りがある、とのことです。でもやっぱり怖いですよね。

    MarlboroさんもStrong Desireをお持ちですよね。立派だと思います。私も負けてはいられません(笑)。

    お互いに夢実現のためにがんばりましょう!

  7. おお、一平さん、超ご無沙汰でした。お元気でしたか。コメントありがとうございます。

    ええ、最近はこちらの方をメインでやっています。あちらの方はくもの巣が張ってるかも(笑)。

    >特に大幅に変化したものって無いような気がします
    いや、考えるに、一平さん、しっかりと「一本、筋を通している」じゃないですか。へこたれずに、何が起こっても、しっかりと続けていらっしゃる。そこにはリミテーションはないと思いますよ。

    ただ、見方を変えると、知らず知らずのうちに自分のある部分に制限をかけているので、そこから先に進めないとか、見えないとか言う風になっているんでしょうか。私にはそんな部分が多いような気がします。

    ドンによれば、「まず自分自身の考え方をしっかりと知る必要がある。そして、その考え方をすべて自分でコントロールできるようになれば、まったく違った世界が開けるはず。」ってことです。ようは、自分の考え方次第ってことですよね。

    また、いろいろと会話しましょう。一平さんと話すの、楽しいですよ(笑)。

    今後ともよろしくお願いいたします。

  8. マフィンさん、どもども。ご無沙汰でした。コメントありがとうございます。

    日本から戻られたんですね。

    ドンのメンターリングはお勧めです。彼の師匠が、あの、ボブ・プロクターなので、彼の影響をかなり受けてるようです。厳しいところもありますが、会うたびに気づきだらけ(笑)。

    ドンとは、ちょうど中間地点と言うことで、たまにIrvineでも会うこともあります。マフィンさんところに遊びに行ってみようかな。

    今後ともよろしくお願いいたします。

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