車の賢い売り方インアメリカ

実は、うちの10年もののSUVが売れました。すでに12万マイル走っています。日本のキロメートルに直すと約19万キロ。すごっ...。

車屋さんの話では、うちの車は日本製なので、もう3万マイル(5万キロ)はいけるとのことなのですが、20万キロも間近になると、壊れないかと不安になってきていました。なので、ここは思い切って、このSUVを売って、新しい車を買うことに。

ディーラに出すと、二束三文でしか引き取ってもらえないため、今回は個人売買にしました。

その昔、個人売買は、新聞広告とか、人のつてとかから、購入希望者を探しましたよね。で、インターネットが使われるようになって、eBayとか、「買います、売ります」に広告を掲載するようになりました。

私の場合もインターネット。

最近「売ります」でよく使うようになった、「Craigs List」。

これは、新聞広告のインターネット版で、家具から、電化製品、服、車まであらゆるものを自由に売り買いできます。広告掲載はフリー。なので、責任はすべて自分もち。さらに、サンディエゴ、ロス、サンフランシスコ...などのように地域ごとにサイトが分かれtいますので、ローカルに向けて何かを売りたい場合には、ローカルのウェブサイトで販売するようにします。

今回の売り物は、車で多少値が張りますから、こちらも緊張気味。

普通、車を個人売買する場合には、Kelly Blue Bookと言うウェブサイトで、その車(年式、型式、走行距離数、オプションなど)の個人売買の相場を調べます。このサイトでは、ディーラーでの販売価格なども調べることもできるようになっています。

私の場合、とにかく早く売りたかったので、相場よりも500ドル安い値で広告を出すことにしました。実際に売りたいと思う値段はこれよりもさらに500ドル安い値段。それが「限界値」、つまり、それ以下では売らないと言うことです。

ちなみに、ディーラーで私の車を購入した場合、個人売買価格に3000ドルほど足した価格になります。

で、Craigs Listで広告を出します。メーカー名、型式、年式、カラー、走行距離、オプション、車体番号などや、連絡先、そして、数枚写真をアップロード。

3日前の夜に広告を打ったのですが、その日のうちに問い合わせメールが数件来ました。

「XXXドルならキャッシュであるんだけど、どうかな?」

「明日購入したいんだけど、YYYドルでどう?」

「明日、車を見に生きたいんだけど、住所を教えてくれない?」

のような感じ。

こんな問い合わせに対しては、「XXXに電話してください。yyyに写真をたくさんアップしてありますので、見てみてください。」などと、返信をしておきます。

まじめに買いたいと考えている人は、必ず連絡を取ってきます。そして、「車を見せてくれ」とアポを取りに来ます。ここで重要なのは、さも他にもたくさん問い合わせがあるように見せかけること。少しあわてさせるって言うんですかね。

で、

「え~っと、今、X時にアポが入ってますから、たぶんそれに1時間くらいかかりますよね。なので、Y時でどうでしょう。」

みたいに言います。たとえ問い合わせがその人だけでも、他にアポが入っているように匂わせます。

場合によっては、

「買いたいのでいくらぐらいキャッシュを持っていけばよいか?」

と聞いてくることもあります。そんな場合には、

「今問い合わせしてきている人が、XXXドルくらいですから、まぁ、それより多めにもってくれば良いんじゃないでしょうか。私は皆さんに公平でありたいので、今、あなたにお売りしますとは言えませんが。」

ってな感じです。

さて、購入希望者が来ました。車のチェックを始めます。

ここで大切なのは、うそを絶対につかないこと。誠意を持って接すること。私の場合、

「チェックの前に前もって言っておくことがXX点あります。隠し事はしたくないですから。」

と言って前置き。そして、一点一点細かく説明します。で、

「まぁ、買ってから10年経ってる車ですから、この程度は仕方がないと思います。もし、それでも購入いただけると言うのでしたら、いろいろとチェックしてください。わからないことがあったら、ご説明します。」

のように、とにかく、購入希望者を安心させることを最重要点にします。

お互い見ず知らずの人間ですから、当然、

「こいつから買って、お金を持ち逃げされないだろうか。」とか「買ったとたんに、車が壊れちゃうんじゃないだろうか」

と思っているはずです。まぁ当然ですよね。こちらの方も、

「こいつにキーを渡したら、そのまま乗り逃げされるんじゃないか。」

とか思ってますから。

お互いに誠意を見せることによって、そこに、小さいながらも信頼関係が生まれてくるはずです。人によっては、「信頼関係など生まれるはずはない」と思う人たちもたくさんいると思います。でも、私の場合、お人好しと言われても、まずは、人を信用することから始めます。

話がそれましたが、ま、人それぞれやり方があると思いますので、正しいと思う方法でやれば良いと思います。

さぁ、話が進みました。

相手は私の車に非常に興味を持っているように見えます。のどから手が出るほど欲しいと言う気持ちが私にも伝わってきます。私も絶対に売りたいと言う気持ちがあります。

ここで重要なのは、別に今売らなくても、もう少し乗り続けて、それから売っても構わないと言うことを匂わせること。たとえ、次の車を買うための頭金にするために、今すぐにでも売りたいと思っていても、です。

なので、相手が、

「XXXドルくらいでどうですかね?」

と聞いてきて、その額が、自分の最低ラインを切っている場合は、

「う~ん、ちょっとなぁ~。辛いところがありますねぇ。Bluebookの価格はXXXドルで、私が広告を出した値段がYYYドル。そして、貴方はZZZドルですよね。私にも大体の『線』ってのがありますからねぇ。...う~ん。」

ってな感じで前置きして...。そして一呼吸置いて、

「正直言うと、XXXドルくらいがその『線』だと思っているんです。」

と言って、最低ラインを話す。そして、

「なので、もし、その『線』を超えるような額を出していただける場合には、すぐその場で売ろうと思っているんですけどね...。」

と、ここでも、とにかく誠意を持って話すこと。相手は、とにかく欲しいと言う気持ちでいっぱいのはずです。場合によっては、お金の相談をするために、電話を始める人もいるかもしれませんし、いっしょにやってきた相方とひそひそ話を始める人もいます。

ここでも、どんなに売りたいと思っていても、そのそぶりは見せず、とにかく平静を保って、まだまだ乗り続ける気はあるんだよ、みたいな雰囲気を匂わせます。

そうすると...、よほど、希望者の価格と、私の最低ラインが離れていない限り(たとえば1000ドル以上とか)、たいていは、

「わかりました。ではそれで結構です。」

と来ると思います。来ないこともありますよ、もちろん。

で、大切なのは、

「私はあくまでも購入希望者の方々にはフェアでありたいと思っています。ですので、この後、数件まだアポがありますので、そのアポが終わってから、あなたにご連絡することにさせてください。」

と、常に誠意を見せること。私は、人をだますような人間ではないと言うことを信じてもらうことが大切だと思います。ときには、彼らは、

「いや、後の人が買ってしまうかもしれないので、何とかならないか。」

と言ってくるかもしれません。その場合でも、後のアポを取り消すことはせず、自分がフェアであることを強調します。相手としては、

「取られてしまうんじゃないか。」

とめちゃくちゃ心配なはずです。そこで、

「もし、仮に、あなたにお支払いいただく額よりも、多い額を提示してきたとしても、そこで即決はせず、必ずあなたにご連絡しますので安心してください。」

つまり、「もしかしたら今の提示額よりも高くなるかもしれない」と言うことをここで匂わせておきます。実際そうなるかもしれませんしね。

で、私としては、その後のアポも同様にやるわけですが、もし、私の提示額を超えるような額を提示してきた場合に限り、前回の方々に連絡をすれば良いんです。

その場合も、別に焦る必要はなく、

「実は、今、購入額よりもXXXドル多く提示してきた方が来まして...。どうされますか?」

と。で、もし、その方が辞退する場合には、他方に売れば良いことになりますね。

とにかく誠意を持って接する。

で、いったん購入が決まったら、後はお金と書類関係。

個人売買の場合には、お金は必ずキャッシュにします。小切手は絶対に受け取ってはだめ。お金にならない可能性がありますからね。キャッシャーズチェックでも良いですが、その場合は、必ず購入者といっしょに銀行に行って、お金の授受を確認すること。最近は、キャッシャーズチェックも飛んでしまう場合があるそうですから。

あと、タイトル(車検証のようなもの)は必ずお金を全額受け取った後に渡すこと。これは必須です。お金をもらっていないのに、タイトルを渡してしまうと、後で問題になった場合に、ほとんどの場合、お金、車が戻ってこないとのことです。裁判を起こしても負けることもあるとか(経験者談)。

そして、個人的に重要なことは、契約書を交わすこと。つまり、後で問題になった場合に、

「ここにすでにサインをもらってます」

と言う証拠になります。フォームは、インターネットで検索すれば、いろいろと出てきますから、それを自分なりにアレンジすれば良いでしょう。

今回、私の場合、ひとつ忘れていたことがあります。それは、車を個人売買する場合には、売り手は必ず車を売る前にスモッグチェックを受けておかなければならないと言うことです。お忘れなく。

さぁて、じゃぁ、次のステップに移りますかね。車の購入です。 

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2 comments on “車の賢い売り方インアメリカ”

  1. 興味深い記事でした。
    車の購入を考えているのですが、やはり個人から買うべきでしょうか? マックスは$3500ドルしかだせません。 ロス近郊に住んでいますが、交渉などに若干の不安もあります。個人から買う場合となるとどのようなことに気を付けるべきでしょうか??

  2. Yamashitaさん、コメントありがとうございます。

    個人売買の場合、売り手はできるだけ高く売りたいと思っています。ま、当然と言えば当然なんですが、なぜ中古車屋さんやディーラーに売らないかと言うと、安くしか売れないからです。なので、仕方がないので個人売買をしていると言うことです。その方が高く売れる可能性がありますから。

    買い手はなるべく安く買いたいわけですから、「これ!」と言う車を決めたら、年式とか走行距離とか事前に持ち主から情報を仕入れておき、一般的な市場価格を調べて交渉に臨みます。理想的にはディーラー買取価格とか知っているといいですね。

    で、車を見せてもらいに行きます。エンジン周りとか、車の状態をじっくりと見ます。また、試乗も必ずさせてもらいます。

    その後で、いくらで売るつもりなのかを聞きます。たいてい、自分が思っている価格より高く言ってくるはずです。で、自分から買値を提示するわけですが、自分がこれ以上は出せないと言う価格よりも安い価格を提示します。相手が本当に売りたいと思っている(なかなか売れないとか)場合は、必ず、最初の価格より安く言ってきます。それで「ディール」となってはいけません。必ず最初の買値より若干上げて返します。で、まとまったら「ディール」となるわけですが、価格交渉中は絶対に「買いたい」と言う気を見せてはいけません。「ほかにいくらでも候補がある」と言う素振りを見せながら交渉をします。

    車の候補を探すのは、cragslistとかebayがいいと思います。また、知り合いで売りたがっている人に聞いてみるのもいいですね。

    また、なるべく日本人から買った方がいいと思います。

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