あるナースのつぶやき(1)

 

はじめまして。アメリカでナースをしています、Yokoです。

「うわっ、アメリカでナース?すごいですね。」

とよく言われますが、日本で看護学校時代、一番前、先生の教壇の目の前の席で居眠りコイテいた私がやっているんですから。あ、そうだ。私、看護学校の出席日数が危うくて卒業式の日に卒業させてもらえなかったんだった・・・。

 

どうでしょう?やる気が出てきませんか?

それではそんな私がどうしてどうやってアメリカでナースをやっているのかをブツブツとつぶやいてみたいと思います。

私がカリフォルニアにやってきたのは今から十数年前、海外留学が全盛期の頃です。

中3の時、好きな英語に力を入れている高校に行くか、衛生看護科に行くかでかなり迷い、高校見学で可愛い水色ストライプのエプロンをつけた白衣の天使の卵たちを見て、即決。でもやっぱり英語の習得は諦められなくて6年間働いた病院を辞め、一年間の語学留学の予定で渡米しました。

そうです、一年間の「予定」だったんです。

それが旦那と会って、結婚となり、「一年間」が「永住」になってしまいました。

自分で自由に使える貯金が底をつき始め、アメリカで生活していかなくてはならないという事実を目前に、私に何が出来るかと迷いながらもまずは英語、とコミカレのクラスを取っていたところ、偶然隣に座っていた日本人がナースでした。しばらくして私よりも看護経験年数の少ない彼女が、しかも英語も同じレベルのクラスを取っている彼女が、カリフォルニアのRegistered Nurse(RN、正看護師)に合格したんです。

悔しかった?? いやいや、それが全くで、逆に「私にも出来るんじゃん?」という妄想を抱かせてくれたんです。

所詮、妄想でありました。

初めて受けたNCLEX-RN(National Council Licensure Examination-Registered Nurse、正看護師資格試験。ライセンスは州で発行)はボロボロ。

敗因はやはり語学力。医学用語がわからないんですよね、英語だと全然。

しかも日常会話で使うような単語たちではないので学習が必要。

 

ところが私は自分にとっても甘い人間なのでKaplanなどの自己学習形式が合わず、決まった時間に自分を連れ出さなくてはならないコミカレのクラスを取ることにしました。私が取ったのはAnatomy&Physiology(解剖生理学)前編・後編とMicrobiology(微生物学)

看護学生時代には居眠りの時間だった解剖生理は臨床の経験があるから興味深く、微生物は自分で育てる菌たちが増えるのが楽しくて。どれも課題が多く、テストも厳しかったので今までこんなに勉強したことない、ってくらい勉強したクラスです。

余談になりますが、アメリカの看護学校に入学するにはこの2教科を優秀な成績で修めておくことが必須です。アメリカ人にも人気のある看護学校はどの大学へ行っても入学待ちは当たり前。日本なら看護学校に入ってから学ぶのが普通ですが、アメリカではこの2教科を含め、社会学、心理学、外国語、英語、数学などを事前に修了していなければなりません。本当かどうかは分からないけれど、成績優秀な人を優先して入学させるという噂も流れ、クラスメートはみんな必死で勉強していました。

そんな環境と日本でナースだったいう誇りみたいなものとで変な競争心が生まれ、「A」を取らなくちゃ、とがむしゃらに勉強していましたね。

 

結果、それがNCLEXの勉強の仕方にも役立ち、やっと合格!

アメリカに来て6年目でした。と言うと「え~?!そんなにかかるの?」と言われそうですが、私の場合、渡米当初は全くナースになる予定がなかったので、そうですね、本格的に目指してから2年ちょっとでの合格です。

さて、やっとの思いで手に入れたRNライセンス。

次回は私がどうやって今の職場についたかをブツブツしてみたいと思います。

 

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3 comments on “あるナースのつぶやき(1)”

  1. 次回のつぶやき楽しみしてま~す。私も似たような?!境遇です。

  2. かよさん、嬉しいコメントありがとうございます!

  3. 初めまして!この春から高3になるものです。私はアメリカでナースになることを考えているのですが、日本で看護を学んでから渡米するか、高校卒業してすぐ渡米し、アメリカで1から看護師を目指すか、どちらが確実でしょうか?ちなみに、NASAで宇宙飛行士の健康管理などに携わるフライトナースを目指しています。

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