アメリカで10倍うまくドネーションをする方法
こんにちは、Erinaです。
みなさん、「ドネーション」って知ってますか?
英語では”Donation”、つまり「寄付」ですね。
の記事でも書きましたが、ここアメリカではこの時期、ドネーション活動がとても活発になります。もともと、チャリティ精神が旺盛なアメリカの人々ですが、やはり”Giving”が根底のホリデーシーズンにはその精神に拍車がかかるようです。
今日は、このドネーションについて書いてみようと思います。
みなさんは、ドネーションをしたことがありますか?
ドネーションはしたいんだけど・・・・
どこにしたら良いのかわからない。
何を寄付したら良いのかわからない。
いくらくらい寄付したら良いのかわからない。
そんな方は結構いるはずです。そんな疑問に参考になるかはわかりませんが、ちょっと私の体験をもとに書いてみます。
「どこに寄付したら良いの?」
私が思うに、これが一番のハードルでなかなかドネーションできないという方が多いかもしれません。
そもそも、ドネーションを受け付けている団体というのは、Non-Profit Organization、NPOと呼ばれる非営利団体組織が一般的です。NPOは商品やサービスの売り上げをもとに運営されているわけではないので、国や州などのGrantや市民からの寄付金をもとに運営されています。
各NPOは明確でシンプルなゴールを掲げ、その運営がターゲットのベネフィットになる活動を行っています。
ドネーション先を選ぶときの決め手は、やはりこの「ゴール」にあります。
このNPOは、誰のために、何のために活動をしているのか?
自分の寄付は、世の中のどこに行くのか?
ドネーションを決める上で、まずはそれを知る必要があります。
私が意識的にドネーションをし始めたのは、サンディエゴのいくつかの団体がきっかけでした。それまでは、街中の小銭やらFood Driveなどで、お願いされたらチョコチョコとドネーションをしていたものの、「これぞ!」と決めて自発的にドネーションをすることは特にありませんでした。
しかし、「ドネーションとは何ぞや?」と考えるきっかけになったのは、ここサンディエゴを代表する観光スポットSan Diego Zooに行くようになってからでした。
San Diego Zooはご存知の通り、世界規模でも有名な動物園です。私の故郷・北海道にある旭山動物園も、ここがモデルになっているそうです。
この記事でも書きましたが、サンディエゴ住民の多くは、San Diego Zooの年間パスを持っており、我が家も子供が生まれてからは家族全員で年間パスホルダーです。
この年間パスは、San Diego Zoological Societyという動物園を運営する非営利団体の資金になります。この団体は動物保護活動や保全活動を行いながら、地元サンディエゴの動物園を提供しているのです。
私は動物園運営のプロではないので、運営の詳しいことはわかりませんが、このSan Diego Zooの素晴らしさは、何より「愛されている」ということ。 観光客だけでなく、地元民が「何度でも来たい!」と思わせてくれる何かが、ここにはあるのです。それはこの園にいる動物たちが幸せオーラを出しているからかもしれません。笑
そしていつからか、年間パスホルダーになって動物園に通うようになると、「自分もこの動物園に貢献している」と思えるようになったのです。
遊歩道の脇にあるベンチには、”ナントカファミリー”とか”親愛なる妻のベティへ”なんてメッセージが刻印されており、「あぁ、この人たちもこのZooのファンだったのかな。」なんて思いながら歩くことができます。
それからは、「今年は(元を取るために)何回行けるか」とか考えることはなく、とにかく年間パスを購入するようになりました。
それと同時期に、私の母校San Diego City Collegeのジャズラジオステーションのドネーションをし始めました。この記事でも書きましたが、サンディエゴで王道ジャズをラジオで聞きたい場合のステーションは、FM88.3です。
私は学生時代からよくこのステーションを聞いていたのですが、ある年、「この番組はみなさんからのドネーションで運営されています。」というフレーズが耳に止まったのです。
「ジャズをもっとたくさんの人に聴いてもらいたい。」
瞬間的に私はそう感じ、少ない額ながらもjazz88.orgでドネーションをし始めました。
この2つの団体は、現在、私にとって無条件でドネーションしたい団体になっています。それはこの2団体のゴールが明確で、それが私にとって大切な部分と大きくかぶっているからです。
これらのドネーションに共通しているのは、「自分がコントリビュター (Contributor) である」と思えるところ。
確かに自分の50ドル、100ドルは、全体で見たら大した額じゃないかもしれない。でも、あることで何か変わるかもしれない。そして、自分だけのドネーションじゃ小さいかもしれないけど、他からのコントリビューションと合わせて、もっと大きなものを作って欲しいと思えるようになったのです。
大事なのは金額ではなく、「私もサポートしてますよ。」という意思表示であり、それは長期で続ける必要があります。100ドルのドネーションを一年だけするより、毎年10ドルを10年間ドネーションしたいと思える団体を選ぶと良いかもしれません。
なので、「ドネーションはしたいけれど、どこに寄付したら良いの?」とお悩みの方は、
「自分の好きなものは何だろう?」
「興味のあるものは何だろう?」
と考えてみてください。その分野がもっと広く知られて、たくさんの人が楽しめる・・・と思えたら、嬉しくありませんか?自分で世間に広めるのは大変だけど、すでに広めようとしている団体のお手伝いがドネーションだと考えてみてください。
こういう積極的な意識を持ってドネーションをし始めると、「自分はこのコミュニティの一部なんだ」という実感が生まれ、サンディエゴという町や、その団体に愛着が湧いてくるものです。
いつか私もSan Diego Zooにベンチを一つ、寄付したいなぁ。
次回は、アメリカにあるドネーションベースの非営利団体をいくつか紹介してみたいと思います。