アメリカの中学生、読めないってほんと!? 〜“22%が読み書きできない”の真相を検証してみた〜
こんにちは、Masaです。
ある日、X(旧Twitter)を眺めていたら、こんな書き込みが目に飛び込んできました。
「アメリカの中学2年生の22%がまったく読み書きできない」
「42%が、ほとんど読解力がない」
えっ…マジか!?
その数字、本当だったらけっこうな社会崩壊レベルじゃないかと、さすがにMasaもビビりまして。
で、例によって、「うさんくさい話は自分で調べる」精神がムクムクと発動しまして、今回はこの件、本当なのか?データは何を語っているのか?調べてみることにしました。
この数字はマジ正しいのかを調べてみました。
まず、ちゃんとしたデータの出所を探してみると、出てきたのがこれ。
NAEP(National Assessment of Educational Progress)
アメリカ政府が実施している、いわば「全国統一学力テスト」みたいなもののようです。
この2024年版のデータによると…
- 8年生(日本の中学2年生)の33%が「Below Basic」=基礎水準未満
- 69%が「Proficient未満」=熟達には届かないレベル
という結果が出ていました。
ここでちょっと整理してみると、
- Below Basic – 簡単な文章の理解も困難 → 33%
- Basic – 最低限の理解はある → 約36%
- Proficient以上 – 熟達レベル → 約31%
…つまり、Xの「読み書きできない」とまで言うのはちょっと盛ってる。でも、「3人に1人が、教科書を読むのもつらい」レベルっていうのは、やっぱりかなり深刻。
じゃぁ、なぜこんなことになってるのか
原因はいろいろあるみたいなんですが、代表的なものを3つ挙げると…
- コロナ禍による学習断絶
→ 2020年から2022年にかけての学校閉鎖・リモート授業で、読解力が大幅に低下。 - デジタル機器との共存失敗
→ 本を読むよりTikTok。YouTubeの字幕すら飛ばす。
“読む”という行為そのものの価値が、子どもたちの間で下がっている。 - 教育制度のほころび
→ 現場の先生は頑張っている。でも、制度や教材がそれに追いついていない。
読解力向上を“テスト対策”にしてしまった罠。
当然のことながら…、じゃぁ日本は大丈夫なんですか
さて。ここでMasaの脳裏によぎるのは「で、日本はどうなんだ?」という問いです。
日本の15歳は、OECDによるPISAテスト(国際学力調査)で上位常連。読解力に関しては、アメリカよりもずっと高いスコアを出しています。
…でも。
- 子どもたちの読書時間は年々減少
- 中学生の約9割がスマホを保有。SNS漬けの日常
- 学校では依然「暗記重視・答えを出す教育」中心
このままだと、「考えて読む力」が育たないまま、形式的なテスト対策ばかりになってしまう。アメリカほど急激じゃないけど、日本もジワジワと、“ゆでガエル化”しているのかもしれません。
読めるって、未来を読む力なんじゃないかと
読解力って、ただ教科書が読めるとか、テストが解けるってことじゃないと思うんです。
- 情報を読み取って、自分の頭で考える
- 何が正しくて、何があやしいのかを見分ける
- 自分の人生を、自分で舵取りする
“読める”って、未来を読める力でもあるんですよね。…と他人事のように言ってるMasaですけど…。
AIがどんなに進化しても、「読んで、考えて、選ぶ力」は人間の根幹じゃないかと思うんですよね。今こそ、大人たちが真剣に向き合うべきテーマではないでしょうか。…と、最後は格好良く締めたいが…。
ちなみに、Masaが最近「まったく読めなかった文章」はというと…
保険会社から届いた英文契約書(全8ページ)。
途中から「読解力」ではなく、「気力」の問題になってました。笑