アメリカの通りの名前

ご存知のように、アメリカの通りには名前がついています。

日本の住所は、「○○町一丁目3番地」と、エリアに基づいて決められていますが、アメリカはど~んな小さな通りでも、名前がついています。(路地裏はalleyと呼ばれ、これには名前がありません)

今日は、その通りの名前について書いてみようと思います。

 

「通りの名前」と言われて、思いつくことはなんでしょうか?

ビートルズの “Penny Lane”という曲は、この道の様子を思い出して歌っているものですね。「メインストリート」とか「ブロードウェイ」なんていうのも通りの名前です。

これらはその町、特にダウンタウン(中心街)のメインの道の名前として使われます。

 

ホニャララ Streetと言うのが有名ですが、Streetの他にも、「~通り」という意味でこんなにたくさんの種類があります。()内は略されたもの。

Street (St.), Road (Rd.), Avenue (Ave.), Way (Wy.), Drive (Dr.), Parkway (Pkwy.), Boulvard (Blvd.), Lane (Ln.), Terrace (Ter.), Via XYZ

 これはすべて「~通り」っていう意味。

 

 

通りの名前のつけ方としては、 アメリカ各地のダウンタウンに共通して多いのが、

 1st, 2nd, 3rd,….と一番通り、二番通り・・・と数が上がっていくパターン。

どういう方向で、その町が発展していったのかがわかりやすい。

 A Street, B Street, C Street,…..とABCで並ぶパターン。

これは「いろはにほへと」の感覚でしょうか?

 

この2パターンは、住所を見つけやすいのに加えて、「今は3rdだから、8thまではあと5ブロック行けばいい」と、距離感を理解しやすく、確実に行き先を見つけられるパターンですね。

 

実際は、これはほんの一部で、他のエリアではそううまくはいきません。

特にサブアーブの新興住宅街、特にゲート付きコミュニティなどでは、似た通りの名前を使うことがとても多く、”XYZ Street”から、”XYZ Way”で左に曲がって・・・など、同じ名前を使って、後ろのバージョンを変えるだけってことも。こんがらがる~!!

 

ここサンディエゴでは、テーマに沿って名づけられた道があります。

ダウンタウンから北に向かうと、「樹木の名前」シリーズになり、ABCの順番で並びます。

 

Ash – Beech – Cedar – Date – Elm – Fir – Grape – Hawthorn – Ivy – Juniper – Kalmia – Laurel – Maple – Nutmeg – Olive – Palm – Quince – Redwood – Spruce – Thorn – Upas – Walnut

 

この木の名前、全部言えたらすごいですね。

 

あとは、州の名前(Arizona,….)や鳥の名前、有名作家の名前など、エリアによってテーマがあり、やはりABC順で並んでいることが多いようです。

 

海の近くでは、”Ocean View Blvd.”とか”Ocean Breeze Way”とか、かっこいい名前の道があります。これはそこの地理的特徴を名前につけていて、なかなか良いセンスを必要とされる仕事だなぁと感心してしまうことも。通りの名前をつける人ってやっぱり市役所の人なんでしょうか?

 

自分の家の場所や、目的地の話をするときには、「オレンジアベニューからあのリカーショップで左に曲がって、2ブロック行って右に曲がるんだ」と、メインの道を目安にすることが多いですね。道を知っていることで、会話が広がることが多い気がします。

 

企業やビジネスの名前が、そのまま通りにつけられていることもあります。たとえばサンディエゴなら、Sea World Driveや、Qualcomm Wayなんていう通りの名前が。

これはその企業がインフラストラクチャーの費用に貢献しているのか、通りの名前の権利を売買できるのかわかりませんが、なかなか面白い。

アメリカの大きな企業のHQ(ヘッドクォーター)の住所を検索すると、会社の名前がそのまま道の名前、ということは多くありますね。マーケティングなのか顕示欲なのか・・・・笑

なので、「Erina Avenue」なんていう、自分の名前を通りにつけたい!っていう人がいたら(いるのか?)山奥に土地を買って、電気も水道も引いて、市から道路を敷くパーミットをもらえばいいのでは?(と適当に言ってみる。笑)

 

 

私が今でも難しいな~と思うのは、どこかへの行き方を口頭で説明されること。

最近ではgoogle mapもGPSもあるから、住所を聞けば場所は一発でわかりますが、それまでは、「Washington Streetから Goldfinchで左に曲がって、Fort Stocktonでまた左。Hermosa Wayで右に曲がって、Lewis Streetで左。」な~んて説明されても、そこの土地勘がないと通りの名前はさっぱり聞き取れないんです。特に電話でこれをされると、もうお手上げ・・・苦笑

ここサンディエゴには、英語だけじゃなくて、スペイン語の通りの名前もあり、スペルも単語感覚もさっぱり!通りの名前って固有名詞だから難しいんですよ。

 

みなさんは、思い入れのある「通りの名前」、ありますか?

 

 

 

Visited 389 times, 1 visit(s) today

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です