アメリカ人がなぜバック駐車しないのか?
こんにちは、Masaです。
今日はアメリカに住んでいると絶対に一度は「なんで?」と思う光景についてお話ししたいと思います。
それは… 「アメリカ人、なぜみんな頭から駐車するの?」問題。
ある日、コストコの広い駐車場でふと周囲を見渡すと、見事にみんな前向き駐車。Masaの車だけが孤高のバック駐車。 「これ、逆に目立ってない…?」と、ちょっと気まずくなるレベル(笑)。
え、なんでバックしないの?心理と文化の分析
まず観察から。アメリカでは駐車場に入ると、ほぼ全員がそのままズドンと前進で突っ込みます。
日本では「バック駐車こそスマート!」という空気があるので、正反対です。
じゃあ、なぜアメリカ人は前から入れるのか? その背景には文化的な価値観と運転教育の違いがあるようなんです。
心理的に「バック=不安」
アメリカでは、「Backing up is inherently more dangerous(バックは本質的に危険)」という考え方が根強くあるとのこと。 実際、米運輸省道路交通安全局(NHTSA)によると、駐車場での事故の多くは「バック中」に発生しているらしい。特に歩行者や子どもとの接触事故はバック時に集中しているそうです。
つまり、アメリカ人にとってバックは「死角が多くて怖いもの」「視界が狭くて不安」な行為なんです。 前進=制御できている バック=見えない・不安・怖い という、無意識の心理的抵抗があるのは間違いないでしょうね。
実は「教習所文化」がない!
ここ、日本との決定的な違いです。
アメリカには日本のような教習所制度が基本的にありません。 各州で多少違いはありますが、ほとんどの人は:
1 仮免許(learner’s permit)を取得
2 親や知人と一緒に公道で練習
3 州の運転免許局(DMV)でテスト
という流れで免許を取ります。
そのテストでも、バック駐車(back-in parking)は課題に含まれない州がほとんど!(カリフォルニア、テキサスなど) あるのは縦列駐車(parallel parking)や3-point turn(方向転換)くらい。
つまり、多くのアメリカ人は:
「バック駐車なんて習ったこともない」
これが大多数のリアルです。そりゃ、自然と前から突っ込みますよね。
効率主義的な文化も影響
アメリカ文化では、「今を効率よく終わらせる」ことが重視されます。
つまり、「とりあえず入れてしまえば、それで目的は達成」という思考。
これは決してズボラなのではなく、「今の目的に最短で到達する」ことが美徳とされているからのようです。
一方、日本では「最後まで美しく、段取りよく」が尊ばれます。 バック駐車は「スムーズな出口を先に確保しておく」「終わりよければすべてよし」という、いかにも日本らしいスタイルなんですね。
実はアメリカでもプロは「バック」します
面白いのは、消防車・パトカー・UPSのトラックなど、プロフェッショナルなドライバーは全員バック駐車するという事実。
理由はシンプル。
緊急時にすぐ発進できるようにするため
つまり、本当に考えてる人・命を預かる人ほど、バックで止めるという現実。 それを見たとき、「やっぱりバック駐車って合理的なんだな」と改めて感じました。
結局は文化の違い。どちらが正しいという話ではない
アメリカに来たばかりの頃は、「なんで前向き駐車ばかりなんだ」と不思議に思っていましたが、今ではその理由も理解できるようになりました。
逆に日本に帰ったとき、みんなが迷いなくバックしてる光景に軽くカルチャーショックを受けたりもします(笑)
どちらが正しいという話ではなく、「なぜそうするのか?」を知ることが異文化理解の第一歩。 そして、できればどちらも使いこなせるのが一番スマートかもしれません。
Masaさん、あともう一つの理由。特にコストコなどでは大量の買い物をするので、トランクにアクセスしやすいように前向きに駐車するようですよ。
ケイさん、コメントありがとうございます。
確かに!私もコストコでバック駐車してる車を見ると、「あ〜あ、どうやってあの大量の荷物入れるつもりなんだろうねぇ」なんて、カミさんと言ってたりします。笑