４年前の会社の引越しの話です。私にとってアメリカで会社の引越しは２回目の経験でした。どう言うわけか、毎回同じようなことになるんですね。昔を思い出してお話します。

———————–４年前——————–

昨日から引越しが始まっています。

今のビルでは、かなり手狭になったので、最近出来たビルに会社ごと移ることになったんですね。今のオフィススペースでは今の従業員すべてを収めるには狭すぎます。今までは、２人で１つのオフィスを共有していましたが、従業員が増えるにつれて、それが４人で１つになり、挙句の果ては会議室をつぶして、臨時のオフィスにしています。

で、昨日の午前１０時から引越しが始まりました。引越しは一から十まですべて引っ越し業者が行います。驚いたことに、その手際の良さには目を見張るものがあります。多分、引越し作業と言えども、大きなプロジェクトになっているんでしょうね。で、プロジェクトマネージャがいて、引越しの最初から最後まできっちりと計画が立てられているんでしょう。

で．．．

従業員のほとんどは、おとといの夜までに、パッキングを済ませて、昨日は一日家で働いていました（そのはず）。

Working at homeってやつです。理想系。

ところが．．．

今週初めから、いきなりものすごい量の仕事が入ってきた私は、引越しの準備もままならず、パッキングもおとといの夜、ぎりぎりセーフで済ませました。

昨日は、朝から電話会議。回りで、引越し業者がバタバタする中、必死で電話会議。

いい加減、私が邪魔になった引越し業者が、私のところに来て、

業者「悪いけど出てもらわないと困るんだけど。出ていってくれないと、あんたが荷物の中に入ることになるぜ。」

と言いに来ました。

私「ちょっと待って、今終わらせるから。結構大切なミーティングなんで、もう少し。」

業者「電話ごと持っていってあげようか？ハハハ！」

で、外に蹴り出されたのが、午前１０時半。

私と同じ電話会議に出席していた２人も蹴り出されました。蹴り出される＝kicked outと言います。

実は、１時からお客さんのことろでミーティングがあり、その準備を３人でする必要があります。

「うーん、どうしようか。ネットワークが使えるところじゃないとだめだ。」

と言うことで、近所のフリーインターネットカフェ、と言うかPamera Bread（サンドイッチ屋さん？）に行くことになりました。

そこで、３人でノートブックパソコンをひたすら、ガシャガシャ。

回りのお客さん、怪訝そうな顔して我々を見ています。そりゃそうでしょう、男３人組がひたすらノートに向かって、無言で文字を打ち込んでるんですから。ちょっと、異様ですね。

たまに、よくわからないことがあると、携帯で電話。電話会議になったりもします。カフェで電話会議。結構格好良いかもしれませんけどね。

午後１時。お客さんを訪問。お客さんから宿題をもらうも、そつなくプレゼンを済ませ、ミーティングは無事終了。終わったのが、２時半。

シニアディレクターのミキエル君は、豪邸の持ち主で、ホームオフィスがあるとのことなので、家で仕事を続けためにそのまま帰宅。

ディレクターのレオポルド君と私は、もう少し打ち合わせが必要だったので、お客さんの駐車場で、しばらくミーティング。車のボンネットの上にノートパソコンをのせて、議論。

異様．．．

で、「駐車場ミーティング」が終わったのが、３時半（１時間も駐車場で立ち話をしていたのか．．．）。さて、どうする。

会社には入れないし。

家で仕事するしかないってことかな。

と言うことで、帰宅。

家のインターネット経由で会社のネットワークにラップトップＰＣをつなげて、仕事。

家にいると、ノイズが多い。家族から、ああしろこうしろ．．．。

Work at homeは理想系ですが、やはり、仕事は会社でしたい．．．。

———————–４年後——————–

実は、ひと月ほど前にも引越しをしました。同じ敷地内にできた新しいビルに部署ごと移動。成長企業には、まま、あることだと思いますが、何とも将来の計画性のない会社だなぁとも思ってしまいます。

ま、この時期、会社が儲かっているってことは良いことでしょう。