アメリカ企業で価値ある人材になるために
どうもこんにちは。Erinaです。
先日、ボスがある小冊子を片手に私のオフィスに入ってきました。
「こういう資格があるんだけど、興味があったら見てみて。」
ほう・・・というか、もうちょっと情報が欲しいんですけど・・・と思いながら、パラパラと小冊子に目を通すと、来年、アメリカ国内で行われるクラスやセミナーがぎっしりと書かれている。
このクラスはRisk Management Association (通称RMA)と呼ばれる団体が行うもので、銀行や金融機関のリスクマネジメント分野の御用達のクラス。私もこの一年半でいくつかのクラスに参加しました。
資格はCRC (Credit Risk Certification)と呼ばれるもので、リスクアナリストが3~5年の経験を積んだ後にこれを取ると、プラスになるらしい。
うん、それにしてももうちょっと情報が欲しい。
大学を私と同期に卒業し、すぐに銀行に就職した同僚ジェイソン(仮名)に相談することに。彼も私と同じリスクアナリストのポジション。
私:「ねぇ、このCRCってどう思う?」
ジェイソン:「うん、僕も聞いたことあるよ。興味あるんだよね。」
私:「そうなんだ。実は私、MBAを取りに行こうかなって思ってるんだけど、こういう選択肢もあるんだね。」
ジェイソン:「そうだね。あともう一個、もし君が銀行に興味があるなら、Banker’s Schoolっていうのもあるよ。」
私:「何それ?」
ジェイソン:「Credit Admin(銀行のトップ陣営)はみんな行くんだけど、銀行員のための大学院みたいな感じ。一年に一回、キャンパスで2~3週間の短期集中講義を受けて、あとはレポート提出なんだって。ググってみたら?」
私:「へぇ~、そんなのもあるんだ。」
ジェイソン:「うん、銀行の運営・経営とか、法律とか、銀行に限ったことを勉強するらしいよ。」
私:「へぇ~。わかった、調べてみる。ありがとう、ジェイソン。」
ってわけで、またも選択肢が増えてしまった。でも私、「銀行」の道を歩みたいのだろうか?
この情報をうちの旦那に持っていく。
私:「ボスがこういう資格を勧めてくれたんだけど、でもやっぱり大学院は行きたいな。でも大学院に行くって言うと、今の仕事には進みたくないって言ってる気もして・・・。」
旦那:「まぁ、今どっちにするって決めなくても良いんじゃない?順番はどうあっても両方できるわけだし。」
私:「あ、そっか。別に一方を選ばなきゃいけないわけじゃないもんね。でもこの資格のことはボスに聞いてみる。もっと情報が欲しいし。そこで大学院のことは持ち出さなくても良いんだもんね。聞くだけだから。」
旦那:「そうだよ。でも君さ、銀行ってお金のある場所なんだから、ベストな仕事だよ。わざわざ離れなくてもいいんじゃない?(笑)」
私:「そうだけど、私、銀行のキャリアには向いてないような気がする・・・。まぁでも、今の仕事は面白いし、現時点ではなんとも言えないね。」
ということで、直接ボスに聞いてみる。
私:「ねぇ、ボス。こないだこのCRCのことを教えてくれたけど、もうちょっと教えてくれる?」
ボス:「はいはい、いいわよ。あなたの子供たちもまだ小さいから、今すぐってことはなくても、こうやってクラスを取りながら試験への勉強をしていくのも良いかもね。この資格は今、業界内でかなり認められるようになってきているから、『これを持ってます』と言えば、将来的にあなたのキャリアに役立つわよ。」
私:「なるほど。それに、これまでもいくつかRMAのクラスを取ってきて、その分の単位もこの資格に向けられるようだから、無駄にもしたくないですしね。(←貧乏性なだけかも)」
ボス:「そうね。さっきも言ったけど、今すぐってことでなくても考えてみたら良いんじゃない?」
私:「わかりました。ありがとう。」
ボスと話してありがたいと思ったのは、彼女は、私の10年先、20年先のキャリアのことも視野に入れてくれていること。
私を、日々の作業だけでなく、価値ある人材に育てようとしてくれること。
ちなみに、「価値ある」は”valuable”ですね。「あなたを価値ある人材にしてくれる」は、”It will make you valueable in your career.”と言います。
私からしたら、仕事以外のところで資格や学歴を追加していく、というのは、逆に、上司への裏切りや不満を示すようで踏みとどまっていたのですが、そうではないようでした。
また、Masaさんの記事でもありましたが、与えられた仕事ができるだけでは、その業界や企業での成功とは限らないこと、価値ある人材にはなれないことを実感しました。
この体験から
- その企業・業界でやっていくには、自分に何が必要とされているか
- 向学心のある人間をサポートしてくれる企業・上司かどうか
- 資格という学歴以外の選択肢
- 直接的な仕事以外のことを話せる人や同僚
- 周りの人がどんな学歴や経験を積んで、今のポジションにいるか
というものに広くアンテナを広げておくことは大事だなと感じました。
「仕事ゲットしたから終わり~♪」じゃなく、 次のステップへと進むためには、常に上を向いていることが必要なようです。