アメリカ企業で接待はあるのか
日本では、一昔前までは、接待はビジネスをゲットするための手段でした。ですよね?
女性の方はあまり縁がなかったかもしれませんが、男性軍は結構ありましたよね?
それなりの職位についている人であれば、年に数回、多い時には月に1回、毎週とか、ありませんでした?ありましたよね?
日本の接待は、夜、飲み屋でお酒を飲むとか、あるいは、もっと濃厚な場所なんかに行きましたよね?そうですよね?で、気が付いたら、女性がホテルのベッドに寝ていたとか...そう言うこと、ありませんでした?私はありませんでしたけど...。
ここのところの不景気で、接待用の予算もかなり削られているようで、よほどビジネスに直接つながるような人でなければ、過去にあったような、派手な接待はなくなったのではないでしょうか?...いや、裏では結構あるとか(笑)。
さてさて、では、アメリカでは「接待」なるものがあるのでしょうか?
接待...あります。
「表」の接待と「裏」の接待があると思っています。
「表」の接待とは...。
日本だと、接待とは言えないかもしれませんが、昼食を共にする。ちょっと贅沢目のレストランに行って、少し高めの食事をする。これは結構日常茶飯事に行われていますね。私もちょくちょく誘っていただいてます。
もちろんあちらさんのビジネスのために接待を受けているわけですから、こちらもそれなりの情報を提供する必要があります。私の場合は、携帯を取り巻く世の中の流れとか...今後、携帯技術がどうなっていくのか...なんてことを聞かれたりしますね。かなり一般的な話ですけどね。でも、それだけではもちろん済みません。うちの会社のプロジェクトがどう動いているのか、どんなものを開発しているのか、競合とはどう戦っていくのかとか、かなり、きわどい質問もありますね。「接待」を受けているわけですから、まぁ、機密ギリギリのところまで話すことにしています。もちろん、会社の秘密を漏らすことは、犯罪になりますので、決してしませんけどね。
たまに、機密にどんどん入り込んで、かなり厳しい質問をしてくるような人もいますが、「俺はそう言う立場にないから、XXXに聞いてくれ」と返事をしておきます。XXXは私の大ボス。
「表」の接待には、夜、お酒を飲みながら、ビジネスの話をする、みたいなものもあります。
「マサ、お前、日本人だから、美味しいお寿司屋さん知ってるだろ?そこで、おなかいっぱいお寿司を食べながら話そうよ」
なんて方もいらっしゃいます。アメリカ人はお酒が強い人が多いので、こちらがきついですね(笑)。ま、接待ですから、おちょこを左手に、ペンを右手に、ノートにメモしながら話をすることもありますね。
「こんなことが知りたいんだけど」
などと言う質問がある場合には、
「XXXが知ってると思うから、彼の連絡先、後でメールで送るよ」
ってな感じ。
一度、皆さん飲み過ぎてヘロヘロになったことがありましたが、しっかりビジネスの話はしました(笑)。
一応「接待」ですから、お勘定はすべてあちらさん持ち。私の場合は、接待主が自腹を切る場合にのみ、割り勘にしてもらいます(笑)。
では、「裏」の接待。
これは、日本でも同じだと思いますが、「犯罪」すれすれの接待。
実は、うちの会社の創業者、もうすでに会社を辞めているのですが、彼は捕まりました。
彼が何をしたかと言うと...
ラスベガスで大金を使って取引先と豪遊。もちろん、濃厚な場所での、濃厚なサービス付き。15年前ほどの出来ごとですが、その当時のお金でもかなりの大金だったそうです。
そのような事件があったので、うちの会社では、接待に関してのルールがマニュアルになっていて、ここまではして良いが、ここから先は、決してするな、とか、自分で判断できない場合には、所属長に確認しろ...なんてことになっています。
気をつけましょう。