アメリカ企業ストックオプション

アメリカ企業...と言うとすぐに頭に浮かぶのが「ストックオプション」ですよね(って私だけかな)。ご存知だと思いますが、アメリカ企業の幹部クラスになると、年間でとてつもなく多くのストックオプションが与えられます。

たとえば、今、私が、1万株をストックオプションでもらっていたとします。話を簡単にするために、現時点での一株が10ドルとしますよね。一年後にその一株が11ドルになってたとすると、一年後にすべて売ることが出来たとして、1ドルX1万株=1万ドル。100万円!!!

じゃぁ、一年後に9ドルになってたらどうするか。普通は考えますよね。逆に損しちゃう?そんなはずはありませんよね。従業員へのストックオプション付与はボーナスみたいなものですから。

一年後にもし安くなっていたとしたら、通常は、その時点での株価の15%程度アップくらいで売ることが出来るようになっているんです。結構うれしいですよね。逆に考えれば、もし一年後の株価が15%アップしてなかったら、15%アップで売ることが出来る、ってことでしょうね。

うちにもあります、こう言うの。日本で言う「従業員持ち株制度」。毎月、自分の給料をある枠内で自社株に投資が出来るんですね。で、年2回、それを現金に換えることが出来るんです。今言った15%で。やらなきゃ損ですわ、そりゃ。

ボーナス代わりにストックオプションをもらうこともありますし、大体入社時に、サイニングボーナス(signing bonus:会社のオファーを受けたお礼?)で、数千から数万株もらうことも多いですね。

昇進時にもかなりの株数をもらうことがあります。私の場合、1階級昇進で、数千株をもらいました。もらった時点の株価が固定されますから、その株価が上がった分 X 株数のお金をもらうことが出来るようになります。

あと、もう一つ、Restricted Stock Unit(制限付き株式)ってのもありますね。うちにもありますが、これは、簡単に言えば、株を丸々渡してしまうってやつです。

ストックオプションの場合は、もらった日の株価と売る日の株価の差額が儲けになりますが、こちらの場合は、売る日の株価 X 自分の持ち株が自分の懐に入ります。

このRestricted Stock Unitも入社時にボーナスとしてもらう場合もありますし、自分の頑張りが認められた時にもらう場合もあります。もちろん、昇格時には必ずもらえます。

ちなみにうちのCEOは去年、給料とボーナスで$7.7 million、$100million程度の価値のストックオプションを手に入れたとか。

気の遠くなるような額です。責任ある立場にある人のストックオプションは無限大です(笑)。 

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3 comments on “アメリカ企業ストックオプション”

  1. 私は、英文契約書の翻訳の勉強中なのですが、ストック・オプションについてテキストに書かれてある部分でawardなる用語が出てきました。テキストではこれを「交付裁定」と訳すよう解説されておりますが、内容の説明がなく、法律英語辞典にも掲載されておらず、日本の法律用語辞典には、『裁定」は掲載されてありますが、「交付裁定」については掲載されておりません。バロンズ金融用語辞典にも掲載されておらず、ネットで検索しても中々ヒットしません。このawardとは一体どのような制度なのですか?解説が面倒ならば、ネット上のアメリカのストック・オプションを解説してある良いサイトを教えて下さい。
    よろしくお願いします。

  2. 日本でストックオプションが語られ始めたのは10年以上昔だと記憶しておりますが、その頃はまるで薔薇色の制度のごとく語られていたと記憶しておりますが、日本はアメリカの真似ばかりしているようですね?最近の商法改正で色々な種類の株式が日本でも発行できるようになったようですが、日本の「議決権制限付株式」とRestricted Stock Unitは別物ですか?

  3. マツウラさん、こんにちは。コメントありがとうございます。

    私の理解では、awardにはそれほど深い意味はないように感じています。ましてや、「交付裁定」などと、今まで聞いたこともないような難しい言葉でもないような気がします。

    マツウラさんのお探しのawardが、どのように使われているのかわからないので、正しい判断は出来ないのですが(ストック・オプションの話の中に使われていても)、辞書のまんまの意味になると思います。

    “a prize or other mark of recognition given in honor of an achievement.”

    何か達成したものに与えられるもの…くらいの意味だと思うのですが。

    RSUは、すごく乱暴に簡単に言ってしまうと、株式そのものを金銭の代わりに会社が従業員に与えるものです。ストック・オプションとは違いますよね。

    「議決権制限付株式」と言う言葉を知らないので、それがRSUなのかどうかは全く知りません。すみません。

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