イディオムを使って話そう! 【日常生活編】
Masaさんの記事「言葉には気をつけなよ、じゃないと、刺されるかも」で、スラングについて盛り上がりました。きちんとその言葉の意味と影響力を理解し、使って良い状況を判断できるまでは、使うべきではない言葉は英語にはたくさん存在します。
しかし、「スラング=悪い言葉」というわけではないのも事実。
ビジネスやアカデミックな場所など、とてもオフィシャルな場で使われるべき言葉ではないかもしれませんが、日常生活で使う上で問題ないものもたくさんあります。その中で、”idiom”(イディオム)と呼ばれる、慣用句について今日はいくつか紹介したいと思います。
日本語でも、慣用句と呼ばれるものがありますね。
「爪の垢でも煎じて飲ませたい」とか、言葉の実際の意味とは少し離れるけれど、意図を暗示させる手段です。
英語にもこれは存在します。これらは私にとって、大学の勉強や専門用語とは別に学ぶ必要があったものでした。
というのもこのイディオム、人との会話によく出てくるからです。そして知らないフレーズが出てくると、実際の言葉の意味から考えてしまうので「はぁ?」となってしまうことが多いんですね。
今日はいくつか、よく使われるものを紹介してみます。これらは、あくまで私の生活の中で使われるものです。なので、「そんなの聞いたこともない!」というものもあるかもしれませんし、大学受験などにはまず役に立たないと思います。笑
「英語の勉強方法」の記事でも紹介しましたが、私が実践したのは、とにかくリアルなイメージトレーニングでした。頭の中で、その状況を具体的にシミュレーションしながら、ぜひ読んでみてください。
back seat driver
バックシートドライバー、つまり後部座席に座る運転手。後部座席に座っていても、「こっちに曲がれ、あっちに行け」と指示を与える人のことです。ここから少し派生して、「いらないアドバイスをくれる人」みたいにも使えます。
A: “You need to turn right there!”
B: “No, you can go ahead more!”
C: “Man, I have TWO backseat drivers! Please let me drive!”
なんて・・・よくあるかな?
hit the spot
これは、食べ物や飲み物が、ちょうど良いタイミングでおいしい!と思えたときに使います。
たとえば、おなかが空いていたときに、ふらっと立ち寄ったレストランで何気なく口にしたものがすごくおいしく感じられた。
で、食べたその後に
“That hit the spot!”
と言えます。あまりよく考えて食べたわけではないけれど、食べてみたらすごくおいしいと感じられたときに使われます。
finger licking good
「指を舐めるほどおいしい」食べ物のこと。手で食べるようなバーベキューとかが前提ですね。この感想を言うと、シェフ(?)に喜ばれること間違いなし。
A: “So, how was my BBQ rib?”
B: “It was finger licking good!”
keep me posted
「アップデートしてね」という意味です。たとえば「最近、ボーイフレンドとうまく行ってなくて・・・」という状況を説明してくれた友達がいて、別れ際に「また何かあったら教えるよ」と言ってくれたときなど、
“Please keep me posted.”
と言います。誰かの健康状態など、変化が見られるものに対して使いますね。
new sheriff in town
これは、西部劇から来たのかわかりませんが、「新しい警部がやってきた」で、リーダーが入れ替わったぞ、という意味です。
カード(トランプ)などをしているとき、スコアが加わってリーダーが入れ替わると、
“There is a new sheriff in town!”
と言います。スポーツチームの監督が新しく変わった時などにも使えますね。ビジネスで、新しいマネジメントによる経営再生が期待されそうなときは、コソッと(ここ重要)言いましょう。
これはオバマ大統領が当選したときに作られたもの。最後の「”sheriff”のスペルを正しく書ける人で」って言うのが・・・・。
raining cats and dogs
これは、「どしゃ降り」の雨のことです。何でネコと犬なんでしょうかね~?
A: “Is it still raining outside?”
B: “Yeah, it’s raining cats and dogs.”
Cat got your tongue?
それまでずっと話していたのに、急に口を閉ざしておしゃべりを止めること。人見知りして他人の前で話さなくなった子供などに使われます。
two peas in a pod
よく似ている二人が、いつも一緒にいること。
“My brother and I grew up together. We were like two peas in a pod.”
keep your shirt on
落ち着いて、ちょっと待って、という意味です。
A: “Can you hurry and shall we go?”
B: “Keep your shirt on. I’m just getting ready.”
play by ear
臨機応変に、その場の状況で決めようという意味。もともとは、音楽を耳で聞くだけで演奏できる、などそういうところから来ていると思います。
A: “What do you think of our lunch plan?”
B: “Well, it’s still raining. Let’s play by ear around noon.”
If it’s not broke, don’t fix it.
「壊れてないなら直すな」、そのままです。直そうとして、余計に壊してしまうこともあるのだから、なんでも直そうとしなくて良いということですね。
smarty pants
結果としてちょっとムカッと来るんだけど、「さすが!」と思ったときに使います。子供が口達者になってきて、もっともな口答えが返ってきたときなどによく聞きますね。
A: “I told you so.”
B: “Yeah, you, smarty pants!”
どうでした?聞いたことあるもの、よく使うもの、ありましたか?
次回はテレビなどでよく聞くフレーズ編や、ビジネスで使われるフレーズ編なども紹介したいと思います。
みなさんの好きなイディオム、よく使うイディオムもぜひ教えてください。
知らないイディオムばっかりでした〜
「どしゃぶり」のcats and dogsは、逆に、日本の中学校で習ったけど実際こっちに来て使ってる人見たことない!って思ってました。
あと知ってたのはSmarty pantsだけで、あとは全部初めて知りました!おもしろかった。
イディオムって「なんでそれがそういう意味になるの?」とも思いますが、そこになんとも英語的なセンスが含まれていたりして、使い慣れるともうそれしかない!それがぴったりな表現!って思いますよね。言葉って誰かが設定するものじゃなく、自然に生まれるもので、生き物みたいでおもしろいなって思います。
若者の言葉なんかも批判されることが多いけど、私は逆に、言葉は必ず需要がないと定着はしないものだから、言葉が生きている証拠だと思います。
勉強になる記事ありがとうございました。
Tamamiさん
あら、そうでしたか!
日本の学校でもちょっと習いましたよね・・・でも私は全然覚えてないんだな。汗
そう、本当、生きた英語って面白いです。
その状況になって初めて、「あ~そういうことね」とか、「あ~こういう感覚ね」と実感して「確かに的を得てるかも・・・」と覚えるんですよね。
私はたまに使い方が怪しいと、そのイディオムを使ってから「これで使い方あってる?」って聞いちゃいます。ネイティブの人によると、たまに「う~ん・・・言いたいことはわかるけど、ちょっと違う」っていうときもあります。笑