バイリンガル子育てその後(娘12歳)

Maki-Kです。

久しぶりのバイリンガル子育てのアップデート。

娘は現在12歳。アメリカでは7年生、日本だと小学6年生になりました。

我が家のバイリンガル子育ての変遷は以下の記事を参照してください。
海外に暮らしながら子供に日本語を教えようという方には参考になると思います。

1.バイリンガル教育
2.バイリンガルへの心意気。はっ!
3.バイリンガル子育て その後(娘7歳)
4.バイリンガル子育て 日本の学校に体験入学!

最後に近況報告してから5年が経過。さて娘の今の状況は・・・?

・・・とまずその前に、私はコロナに文句を言いたい✊!

今まで一年に一度は日本に行って日本の学校に体験入学をさせてもらい、その時の娘の日本語のレベルにあった本なりマンガなりドリルなり教材となるものを仕入れていたのに!昨年はそれが出来ずコロナのせいで娘の日本語力UP計画に大打撃!

年一回の一時帰国・体験入学というBoost(ブースト・勢いづけ)が出来ず娘の日本語力はずるずると横ばい・・・そんな感じの今日この頃です😢

では以下具体的に…

●娘が私に英語で話しかけてくることはありません。母娘の会話は100%日本語。日常会話で特別困ることもなし。それだけ日本語が彼女の中で定着しているという事で、これはなかなか素晴らしいなと思います。ただやはり表現がいつも同じであったり、「そう言う言い方じゃ通じないよ」という場面もあります。そのたびに私がダメ出しして正しい表現を教えています。

アメリカでは中学生になり学校の勉強が結構忙しく時間もとられるので、中々腰を落ち着けて日本語を勉強する時間が取れません。読み書きに関しては残念ですがやはりかなり遅れていると感じます。

本当だったらそれでも私が時間を決めて日本語の勉強をやらせればいいのですが、まぁ日本語の勉強は学校の成績に関係するわけでもないのでそこまで一生懸命にかかわらなくなっています。私のバイリンガル子育ても失速してきたという事ですね💦

 


では次にこの5年間に日本語教育のためにやった事やらなかった事、そしてどんな効果があったのか棚卸してみたいと思います。

★週一回通っていた日本語のクラスは辞めました

理由はまず教えていただいていた先生がご家族の都合で引っ越しをされ他の先生に変ってしまったこと。クラスを主催していた責任者も不在になり(同じく家族の都合で引っ越し)クラスの運営に変化があり、残念ながらあまり満足な授業ではなくなってしまったので辞めることにしました。娘が辞めてからしばらくしてクラス自体がクローズしたみたいです。

日本語を習う場所と機会がなくなってしまってこれは非常に残念。
クラスへ通う事のメリットについては以前の記事でも書きましたが、「週一回学校のような環境で授業を受ける」ことで勉強のペースもつかめるし、他の子も勉強しているというのが見えて刺激になるし、宿題を出してもらう事で家庭学習もなぁなぁにならずに済みます。


★漢字検定

漢検8級合格!

年に一回、上記日本語クラスを通して漢字検定を受けていたので、それが受けられなくなってしまいました。

学校に通っていると教科書に沿って毎日のように新しい漢字を習って、それを何回も書く宿題が出ますが(そしてそういう無理やり詰め込む方法でないと大量の漢字は覚えられない)、学校に行ってない娘は年に一回の漢字検定の合格を目指して漢字の習得をしていました。

その目標ががなくなってしまうのは痛い。あんな数限りなくある漢字をただひたすら漠然と覚えさせるというのはさすがに辛いです。漢検開催のタイミングに合わせて一時帰国はできないし・・・

と残念がってたんですが、調べたらなんと漢字検定は日本ではコンピューターベースのテストならほぼ毎日受験することができるじゃないですか!よし!じゃぁ夏の一時帰国時に漢検受験だ✊!

・・・と思っていたのに、コロナのせいでそもそも日本に行けなくなってしまい去年も未受験↷

ということで結局娘は10歳の時に8級受かってそれきりです。
まぁ漢検はまた日本に行けるようになったら追い追い順番に受けて行こうと思っています。

漢字検定の合格を目標にするのは漢字を覚える良いモチベーションになるので、おすすめです👍

 

★夏の一時帰国時の日本の小学校への体験入学

これは1年生の時から毎年続けて5年生まで5回、日本の実家の近くの小学校に体験入学させてもらいました。

☞ 日本の学校への体験入学の記事はこちら

5年生の夏は通常の学校生活に加えて近くの山での夏休みのキャンプ旅行にも連れて行ってもらいました。

キャンプの前からみんなでキャンプファイアーの歌を練習したり、班に分かれてカレー作りの練習をしたり、クラスで食材の買い出しに行ったり。とにかくワクワク。当日は雷が鳴り響き大雨だったんですが、それでも雨の合間に川に入って遊んで、カレーも上手にできて、夜も屋根付き広場でキャンプファイアを囲んでとても楽しい時間を過ごしたようです。

先生もお友達も本当にありがとう💗

キャンプで歌うからと家で毎日日本語の歌を聞いて練習していたのも、私には嬉しかったです。

選曲はキャンプファイアの定番「遠き山に日は落ちて」からディズニーの「リメンバー・ミー」、Foorinの「パプリカ」ケツメイシ「友よ~この先もずっと」WANIMA「ともに」などなど・・・普段日本の曲を聴く機会がない娘が日本の歌謡曲(J-Pop?)にふれるいい機会でした。B’zの「Ultra Soul」なんて私も知ってる懐かしい曲もあって先生のチョイスににんまり。

1年~5年まで毎年同じ学校にお世話になり、1学年2クラス(25人ずつ)しかいないこじんまりした学校だったので同学年の生徒全員と顔見知りになって、居心地の良いすばらしい体験をさせていただきました。娘の今の日本語力はこの体験入学なしにはあり得ませんでした。毎回快く受け入れてくださった先生と子供たちに本当に感謝しています。

残念ながら最終学年はコロナのせいで体験入学できませんでしたが、仕方ないとはいえ、あぁ連れて行きたかった!そういえばキャンプの時の写真もまだもらってません。いつ見られるか分からないけど次に晴れて日本へ行けるときの楽しみにしておこう!

 

★中学への体験入学は考えていません

理由は・・・

まず勉強について行けない。まぁ体験入学なのでついて行く必要はないのでしょうが、訳も分からず授業を聞いているのは本人も辛いでしょうし、無邪気な小学生と違って中学という微妙な年ごろの子供たちの中、上手くなじむことが出来なかったら…という心配もあります。

新しい学校にまた「体験入学お願いしたいんですけど…」とリクエストを入れるのも結構勇気と手間暇がいるし。

娘が「行きたい!」というなら私も頑張るんですが、そこまで娘が乗り気なわけでもないので…。授業中は友達と話せず先生の話をずっと聞いているだけというスタイルの日本の授業は苦痛だそうです。給食や休み時間に友達と遊べるのは楽しくて好きだそうですが。

確かに日本の学校授業のやり方はアメリカンスタイル(グループ毎に島になって座りペアワークやグループワークで先生と生徒たちとの会話のやり取りが頻繁にある)の授業とは大分違いますよね。

在米のママ友には子供を中学にも体験入学させて、しかも夏休み中のクラブ活動までがっつりさせてる人もいますが、私はちょっとそこまではできないかなぁ。夫とそれだけ長く離れて暮らすのにもちょっと抵抗があります。

中学の体験入学はやっぱりなしだな・・・。

その代わりに日本に行けたら近所のお友達となるべく一緒に遊んでもらうようにします。やっぱり同年代の子供と遊ぶのが一番楽しく日本語を身に着けることが出来るますもんね。幸い日本にお友達がいるので彼らに活躍してもらおう。よろしくね👍!

しかし一時帰国できないということは海外在住の子供の日本語習得に本当に影響大ですね。2年続けて帰れないようなことになるとよっぽど家で頑張って勉強しないと。あ~ほんと早く収束してほしいコロナ。また自由に旅行できるようになったら、時間とお金の許す限りたくさん日本へ連れて行こうと思います
楽しかった2019年秋の日本観光旅行☞JR Passについてはこちら。

 

★進研ゼミは4年生の夏でやめました

一年以上日本に行けなくて手持ちの教材が底をついてきたので、最近はやり残していた3年生の理科と社会をやってます。利用できるものはなんでも利用👍

幼稚園の年少からずっと続けていたこどもちゃれんじ⇒進研ゼミ。

日本での勉強の進み具合や同年代の子供の日本語運用能力の参考にもなって、娘の日本語学習にとても役に立ちました。

でもこれも頑張ってこなせたのは4年生まで。

小学2年生までは国語と算数だけでしたが、3年生からは理科と社会が教科に加わりハードルがUP。理科はまぁ学習する内容はついていけるんですが、社会が難しい。小学生の社会=身の回りで起こっていること・・・でも外国暮らしの子供にとっては異国の話になる。学習する内容が身近に感じられないし、これは理科もそうですが新しく習う言葉が多くて。日本で暮らしていたらどこかで耳にしたことある言葉なんでしょうが、海外在住だと全くの新しい言葉として覚えなければいけない。まぁとにかくハードルが高いなと私は思いました。

そして私は夫が科学者なので、理科(科学)は結局本気でやるなら英語でやらなきゃいけないから(論文も学会も英語の世界)日本語でわざわざ理科やらなくてもいいかなぁ…と怠ける言い訳があったりして(笑) 子供に付き合って課題をこなす意欲がわかなかったんです↷💦

とまぁそんな私のやる気の問題もあり、国語も段々難しくなってきて(特に漢字)、進研ゼミのペースに合わせて進めるのは無理だと思い4年生の夏でいったん終了しました。

 

★日本で買って来たドリルをやっています

漢字は市販の練習帳をノートに写してコツコツと。今五年生の漢字を練習中。

夏の一時帰国の度に買い足すドリル。

主に漢字ドリルと言葉や文の練習ができるドリルを選んでいます。文章問題は私が横について一緒に勉強しますが、漢字ドリルなんかは本人が自分で毎日少しずつこなしています。

ただやはり漢字検定を受けるとか、次の体験入学の時に授業についていけるようにとか、そう言う目標がないと私もなかなか「やろうね!」という声がけもできなくて、気づくとしばらく勉強してない。これじゃだめだやらなきゃ💦!しばらくするとまただれて声がけをしなくなる…この繰り返し。

やはりバイリンガル教育は子供が成長するにつれて意気込みは薄れるものですね。

一時帰国の度に娘のレベルに丁度合うものを1年分まとめて選んで買うのですが、何度も言いますが去年はコロナで新しいドリルを仕入れることが出来なかったのも痛いです。

 

★日本の学校の教科書を領事館から取り寄せています

年に二回領事館から無料で取り寄せることができる日本の教科書。うちは毎年前期の分だけ取り寄せて参考にしています。体験入学前にこれで予習をしたり、音読の練習に使ったりしています。

 

●日本語のマンガを読んでます

マンガは日本語を読む貴重なチャンス。

「マンガ読みなよ!」なんて親に言われるなんてラッキーな娘。

一時帰国の度にまとめて買ってくる「落第忍者乱太郎」がかなりそろってます。たまたま最初に手に取ったのが「忍たま」だったという理由でそろえ始めたのですが、忍者や忍術、お城や昔の暮らしに詳しくなれるし、言葉遊びで笑わせるタイプのマンガなので日本語の学習にもぴったり。良い出会いだったなと思っています。尼子騒兵衛先生ありがとう💗(ちなみにテレビアニメを見てる人は「忍たま」と言いますがマンガを読んでる人は「落乱(らくらん)」と略します)。

これも去年は新しいのを仕入れられなかったのが残念。


★反抗期がありません

うちの12歳には今のところ反抗期が来ていなくて、私が「勉強しようね」「日本語の本読んでね」「漢字やってね」と言うと「はぁ~い♪」と言って取り組んでくれます。

日本語の勉強に限らず現地の学校の勉強にしても、部屋の片づけにしても、料理の手伝いにしても、家族そろって出掛けるときにしても、一筋縄ではいかなくなるこの年頃の子供たち。

なーんの抵抗もなく「は~い!」「うん、そうだね!」的に返事をしてやってくれる娘を持つ私は本当にラッキー。私本人は(比喩ではなくマジで物理的に)ちゃぶ台をひっくり返すような激しい反抗期を経験しているので、どうなってるんだうちの娘?と少し不思議でもあります。

この年頃になったら子供に無理強いはできないから、反抗期の子供のバイリンガル子育ては手強いですね。昔の私みたいな子供を持つパパやママは大変(ご愁傷さまです)。頑張って乗り越えてください🙏反抗期の子供の手強さを考えるにつけ、やはり日本語学習は幼児の頃から早め早めに取り組んでいくのが良いですね。

・・・と、我が家の近況はこんなところです。

 


これからの課題としては①成長していくにつれて年相応の話し方を身に着け②大人になったときに大人の会話ができるようにする、③年相応の漢字の読み書きができ文章を読めるようにする、④年相応の文章を書けるようにする

こうやって課題を書き出してみるとやるべきことが見えて良いですね。

口語と違って文章力をつけるのはかなり訓練しないといけないでしょう。これは良い教材とやり方を見つけなければ。

どこまでやれるか分からないけど、決意も新たに、できる限りやっていきます。

大吉!「願い事かなうべし」日本語をマスターしよう!

美しい女性に成長した娘が上手に日本語を使いこなしているところを想像して✨

頑張ります。

みなさんも頑張りましょう✊!

そしてバイリンガル子育てに質問やアドバイスがあったら、ぜひぜひコメントお願いします! 

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7 comments on “バイリンガル子育てその後(娘12歳)”

  1. Maki-Kさん
    はじめまして
    「にほんごぷらっと」というニュースサイトを運営している、事務局です。
    とても有意義なツイートなので、記事に転用リンクさせていただけますでしょうか?
    メールにご回答をいただけると幸いです。
    何卒よろしくお願いいたします。

  2. >>高橋さん
    こんにちは。
    メールで返事をさせていただきました。はい。是非記事を利用してください。

  3. Maki-Kさん
    ありがとうございます。

    記事アップさせていただきます。

  4. ピンバック: にほんごぷらっと
  5. MAKI-Kさん、アップデートして下さりありがとうございます!
    旧正月やらバレンタインやら、イベントが続いていたためお返事が遅くなりすみません。

    その後のバイリンガルへの取り組み、大変参考になりました!
    娘さん、とっても素敵に成長されていますね〜!
    語学のみならず日本人の心や文化も、貴重な日本での思い出と共にしっかり継承されているなーと感じました。
    体験入学も、毎年続けられていたんですね!
    小6最後の年がコロナで行けず残念でしたが、毎年同じお友達と再会できて、友情が続いているのは本当に大きな財産ですよね。
    MAKIさんのぶれない心意気と努力、そしてそれに素直に楽しくついていく娘さんとの二人三脚の賜物なのだろうなーと思います。

    うちも国際結婚なのですが、主人が母子の会話をわかりたいため、娘が1歳半ころから日本語を勉強し始め、娘にも日本語で話しかけることが多く、4歳の娘は英語がまだ2割くらいです。
    キンダーに向けて少し英語力が心配になってきているのですが…。
    これからも楽しくバイリンガル育児、頑張ります!また時々近況アップしていただけたら嬉しいです。

  6. >SAKURA-W さん
    コメントありがとうございます。嬉しいです。
    そしてなんとご主人が日本語を勉強されているとは!
    うらやましいです~。
    娘さんのキンダー入学は、英語で言われてることがちゃんと理解できてたら問題ないと思いますよ~。きっとすぐ英語もぺらぺらになると思います。日本語の方はこれから読み書きを教えないといけないですね。腰を落ち着けてしっかりと。
    まだまだ先は長いので、頑張りましょう~✊!

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