内定取り消し補償料 – 何か変じゃないですか?

最近、「?」と思う記事が目立ちます。



ご存知だと思いますが、



「内定取り消しでその補償料として●●●万円支払い」



ZAKZAKに記事がありました。



日本綜合地所の100万円補償。内定していた53人すべての内定を取り消したそうですが、その補償料として、1人当たり100万円を支払うと言うもの。当初は支払い金額を42万円としていたらしいのですが、「誠意を見せる」意味で100万円にしたとか。



そうかと思えば、今年3月にリーマン・ブラザーズに就職内定していた東大生が内定を取り消され、その補償料として1000万円を受け取ったとか。



どう思います?



ZAKZAK記事によれば、



「外資系金融機関は特にコンプライアンス(法令順守)にうるさい。内定取り消しの“迷惑料”も、あとあと裁判ざたにならないように多めに渡すのが外資流だ」



「内定段階ですでに労働契約が成立しているとみなすのが一般的。判例をみても、内定取り消しが適法と判断されるケースは少ない」



と、外資系金融機関の関係者が話しているそうです。



アメリカ企業で働いている人が見たら、「超甘い」と言うと思うのですがいかがでしょう。



>内定取り消しの“迷惑料”も、あとあと裁判ざたにならないように多めに渡すのが外資流だ



これは、外資流ではなくて日本流だと思うんですよ。以前私が勤めていた日本企業のアメリカ法人でも、仕事ができない人間をどう切るか悩んでいたことがあって、日本人従業員(赴任者も含めて)は必ず「訴えられては困る」でした。



確かに訴えられれば、裁判だの賠償金だの余計なお金がかかりますが、だからと言って仕事のできない人間に給料を払い続けて無駄金を使い続ける方がよほど時間の無駄、お金の無駄になると思うのですが。



人を採用する際、あるいは、人を解雇する際の手続きに足りない部分があるので、こう言うことが起こるような気もします。



たとえば、できない人を解雇する場合、ほとんどのアメリカ企業ではルール化されていて(と思います)、「上司とミーティングを持ち、業務改善に努める。90日後に再度上司とミーティングを持ち、それでも改善されていない場合には解雇する。」のようになっているはずです。



また、採用時、内定を出す場合、契約書にサインをすることになるのですが、その契約書に「不測の事態が起こった場合には、やむを得ず内定を取り消す場合がある」とか書かれているはずです。



レイオフする場合には、一律給料の2ヶ月分を補償料として支払うことをルール化している会社が多いと思います。以前聞いた話ですが、日系企業では、勤続年数によってレイオフ時に払う補償料を決めている場合もがあるようです。日本流の退職金の考え方に近いですね。



内定取り消しの場合も、仮に補償料が支払われたとして、給料の2か月分くらいじゃないでしょうかね。






だから何か変だと思うんですよね...

 

Visited 23 times, 1 visit(s) today

2 comments on “内定取り消し補償料 – 何か変じゃないですか?”

  1. 日本の新卒の場合、就職活動・就職する時期が毎年決まってるから、他の内定を断ってその会社に決めてた場合、かなり次の就職にダメージが大きいんじゃないですかね!
    蹴ったトコ(第2希望だった会社)に入るのは今からでは無理だし、かなり当初の本人の希望からは遠くなるから僕は補償金を出してあげる事に対し違和感ないです。
    逆に一度内定を出して取り消す
    先を見通せないような会社に入らなくて良かったのかもしれないですよね。。。

  2. エリチャベさん、ご無沙汰です。コメントありがとうございます。

    >他の内定を断ってその会社に決めてた

    なるほど...一理ありますね。「他を蹴ってあんたんところに決めたのに取り消すこたぁないだろう」ってことですね。

    >逆に一度内定を出して取り消す先を見通せないような会社に入らなくて良かったのかもしれない

    これも納得。とりあえず入れておいて、さらに景気が悪くなったらシーズン途中でも解雇ってことにもなりかねませんからね。採用時期じゃないと他の会社も取りにくいかもしれませんね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です