和製英語
英語を勉強しはじめて何十年もたち、アメリカに住みはじめて10年以上たつのですが、実はいまだに「え?これって英語じゃなかったの?」って気がつく言葉があったりします。
通訳・翻訳の仕事をしていながら、お恥ずかしいかぎりですが・・・
まず初歩的な和製英語から挙げてみましょう。
- ガソリンスタンド
なんかが有名ですね。英語ではGas station、こういうのは、給油が生活の一部である車社会のLAなんかでは渡米してすぐ「あ、ガソリンスタンドって日本語だったんだな」って気がつくのですが。
- コンセント
これも、英語圏で暮らしたらすぐ学ぶと思います。電源のコンセント、英語ではOutletっていうんですけど、間違って「Consent」って言ってしまうと「同意」みたいな意味がまず浮かぶだろうし、日本語で「アウトレット」って言ったらブランド品が安く買えるショッピングモールだし、なんだか混乱しますね。
ショッピングモールのほうのアウトレットは英語でもやっぱりOutletを使うのですが。Outlet mallって言いますよね。
どうして両方ともOutletか、というと・・・Outletっていうのは何かが流れて来てそれが出てくる出口というイメージです。
電気が流れて来てそれが最後に出てくる出口がコンセント=Outlet。
もともとは、工場に直接併設されたお店だったOutlet storeの場合は、工場の中を製品が流れて来て最後に出てくる出口だからOutletなのです。
- ホームセンター
という場所に、日本で行ったことはないのですが、こちらでいうとHardware storeに相当するようです。
Home depotとかLowe’sというチェーンが有名なので、「Hardware storeで買えるよ」と言うより、「Home depotとかに行けば売ってるよ」と固有名詞を使うことのほうが多いような気がします。
そのまま英語にしてHome centerと言っても前後関係で意味は通じるかもしれません。お店の名前をHome centerにしているHardware storeなんかもけっこうありそうです。
- エンゲージリング
微妙な違いなのですが、英語ではEngagement Ringなんですよね。Engage だと「婚約する」という動詞になってしまうので、確かに英語としては不自然です。
でも私も気がつかず「Engage ring」でインターネット検索をして「なんかヒットしないなー」とか思っていたことがありました・・・
では次に、私がアメリカで何年も暮らしながら、わりと最近まで英語だと信じていたというお恥ずかしい例を挙げます。
- スキンシップ
ほんとに英語だと思ってました。そうではないと気がついたのは、渡米して7年くらいして、結婚して子供が生まれたあとです。
夫に「赤ちゃんはスキンシップを求めるから」などと英語で説明していたら「Skin… what?!」と怪訝な顔をされました。
Wikipediaの「Physical intimacy」という項のなかに、なんとわざわざ「Skinshipとは和製英語である。Bonding through physical contactという意味」と英語で説明されています。
英語のWikipediaで認知されているとは、もしかすると、私みたいにアメリカで「スキンシップ」という言葉を無理矢理使ってしまう人がたくさんいて「なにそれ?」という話になり、「へえー、和製英語だね」とアメリカ人の間にも広まって行ったのではないか・・・?などと想像してしまいます。
・プラスα
これですが、職場で使う日本人が多いのです。
会議中これを誰かが言って、私は「Plus… alpha」とそのまま英語にしてしまいながら(これは変かも、もしかしたら英語じゃないな)思いました。
案の定アメリカ人たちの表情が「??」となったので、慌てて「Something extra」と言い換えました。
英語でアルファというのは、もちろん、ギリシャ語のアルファベットの一文字目ということでみんな言葉としては知っています。
が、「プラスアルファが必要だ」などという使い方はしません。
通訳の最中に気がついた、ということは、そう、つい最近初めてはっきりと認識した和製英語なのでした。
日々勉強ですね。
みなさんが意外に感じた和製英語があったらぜひ教えてください。
意外ではないですが、ここには載ってない私が外人に伝えるときに苦労した和製英語をコメントさせてもらいます!
イギリス英語ではガソリンスタンドをpetrol storeといいます。
それにコンセントもoutletとも言いますが、たまにsocketと言う人も居ます。
ノートパソコン→laptop
ダンボール→Cardboard (box)
ホッチキス→stapler