学生ローン返済に苦しむアメリカ人

こんにちは、Masaです。

 

サンディエゴもようやく冬らしくなってきましたが、寒くなったと言っても、朝晩は6、7度まで下がって、日中は20度までは上がるので、日本と比べれば、天国のような気候です。

 

さて、今日は学生ローン返済に苦しむアメリカの人たちについてお話しします。

 

多分、ご存知の方も多いと思いますが、アメリカにおける高等教育のコストは、他の多くの国と比較して、比べ物にならないくらい高いと言われます、いや、実際、めちゃくちゃ高いです。この高額な教育費用を賄うために、多くの学生が頼っているのが学生ローン。でも、このローンが卒業後の生活に与える影響は深刻で、多くの学生や卒業生がその返済に苦しんでいます。

 

話によれば、アメリカでは、学生ローンの総額は数兆ドルだそうで、アメリカ国内の主要な負債の一つとなっているとか。多くの学生が、大学や大学院の教育を受けるために、数十万ドル(日本円にして、数千万円)のローンを抱えることは珍しくありません。このローンは、卒業後のキャリア選択や、家の購入、さらに結婚や家族計画にまで影響を及ぼしています。

 

うちの息子も娘も州立大学だったのですが、それでも住居費も含めると年間5万ドルに達しました。もう10年も前の話なので、今ではもっと高額になっているかと。娘の方はどうにかこうにか家計でやくりくはできたのですが、息子の方は、さすがに学生ローンを組まなければならず、今では完財していますが、卒業後もしばらく学生ローンの返済をしていました。

 

学生ローンの返済は、多くの卒業生にとって大きな負担になっています。特に経済的に困難な状況にある卒業生にとっては、毎月のローン返済が生活費を圧迫する原因にもなってしまいます。また、高額な利息や返済遅延が、さらに負担を増やすことにもなります。

 

この学生ローンの問題は、卒業生個人の問題だけではなく、広く社会経済に影響を与えているようです。ローンによる財政的圧力は、消費活動の減少とか住宅市場への参入遅延など、経済全体にも波及しています。さらに、教育機会均等への影響も結構あるようで、特に経済的に不利な立場にある学生が高等教育の機会を失ってしまうことにもなります。

 

政府や教育機関、あるいは非営利団体は、学生ローン問題に対処するために、いろいろな取り組みを行っています。返済計画を柔軟にしたり、利息率を低くしたり、さらに一部のローン免除したりと、いろいろな方法が検討されているようです。でも、これらの対策が全ての学生や卒業生にとって十分とは言えず、問題解決には一層の努力が必要といわれています。

 

こんな世の中ですから、大学に行って勉強したくてもそれを諦めなければならないような子供たちもたくさんいると思います。逆に考えると、本来ものすごく高い能力があるにもかかわらず、やむをえず大学進学を諦めて、働きに出る子供たちも多いということ、これ、国としてはめちゃくちゃ損をしていると思います。 

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3 comments on “学生ローン返済に苦しむアメリカ人”

  1. アメリカの大学は奨学金が充実していると思っていましたが、奨学金を貰えるのはごく一部の人達なのでしょうか?

  2. Kiyoshiさん、こんにちは。コメントありがとうございます。

    確かに奨学金を使うという手もありますが、奨学金を得るのもそれほど楽なことじゃないようですよ。

    奨学金にもいろいろな種類があるのですが、まずは、優秀な成績や特定の学術分野で優れた実績を持つ学生に降りるもの、それから、学生の経済的ニーズに基づいて提供される、つまり、家庭の収入や経済状況に応じて、額が決まるような奨学金もあります。さらに、スポーツで優れた実績を持つ学生を対象にした奨学金もあります。それから、特定の民族的背景、宗教、地域、あるいは特定のキャリアや業界に関連する学生を対象とした奨学金もあるようです。あとは、ボランティア活動やリーダーシップの経験を持つ学生を対象にした奨学金もあるみたいです。

    うちの子供たちが学生のころに、奨学金の話をよく聞きましたが、成績がかなり優秀じゃないとダメとか、片親(シングルマザーですね)だと降りやすいとか、あるいは、かなりのハイレベルなアスリートじゃないと貰えないとか、とにかく噂も含めて色々とありました。

    そのほかにも大学によっては、欲しい学生には学費を免除してでも来てもらう、というところもあります。私の息子の例を出して恐縮ですが、彼はアルトサックス奏者で、巷の高校生の間では、「XXハイスクールには、すげーサックス奏者がいるらしい」と噂されるほどのうまさでした。そんな彼のところに、ロスにある有名私立大学から音楽の特待生として来ないかというオファーが来たのですが、それでも学費は全額免除ではなく、半額。ま、半額も出してくれるのなら…と考えたのですが、音楽だと将来の仕事の選択肢が狭くなるという理由で、別の大学に自力で入りました。

    また、これも子供たちがハイスクールの時の話ですが、近所にシングルマザーの男の子がいたのですが、彼のもと父親は医師、毎月それなりの養育費をゲットしているはずなのですが、シングルマザーということで、大学の学費全てを免除してもらってました。

    こんな例は稀なのかもしれませんが、奨学金をゲットするとか大学の学費をある程度免除してもらうような方法もありますから、とにかく色々とトライするのがいいと思います。子供達からも「とにかく手当たり次第応募するのも手だと先生が言っていた」と聞きました。

    参考になれば幸いです。

  3. なるほど。かなり複雑なのですね。
    詳細にご説明くださり、ありがとうございます。

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